- 医療の限界 (新潮新書)/小松 秀樹
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日本人の死生観が変容したように思います。
あるいは、日本人が死生観といえるような考えを失ったのかもしれません。
これが、医療をめぐる争いごとに影響を与えています。
(中略)
現代では、日本人が死を眼前にすることはめったになくなりました。
家庭で死を看取ることが少なくなっています。
死にゆく家族の世話を病院に委ねてしまうのが普通になりました。
しかも、日本人の少なからざる部分が、
生命は何より尊いものであり、
死や障害はあってはならないことだと信じています。
一見、筋が通っているようですが、
そのために死や障害が不可避なものであっても、
自分で引き受けられず、誰かのせいにしたがる。
私は、あえてそれを「甘え」と呼びます。
しかし、メディアや司法はそれを正当なものとみなし、
ときに十分な責任を果たしている医師を攻撃するのです。
(引用 以上)
死にたくない、
生きたいという思いが、
現実を直視すること無しに、
暴走してしまっているのかもしれません。
医療崩壊の原因は、
死生観、人生観に根差したところにあるとするならば、
制度云々では、なかなか解決は難しいのではないでしょうか。
国民一人一人が、
自分の生と死とを見つめなおすことが大切のように思います。
もっとそういうことを、
学校で教えてくれればいいと思うのですが。
死生観という言葉、最近はよく聞くことはありますが・・・。