なぜ人はガンになるのでしょうか? 
「働きすぎや心の悩みなどによるストレスと、それによる血流障害、すなわち冷えが主な原因」だと著者は述べています。ガンは、「ガン遺伝子が活性化するか、ガン抑制遺伝子が機能しないか」のどちらかの過程で引き起こされます。

「ガンはある目的に向かって、整然としたプロセスをたどってできるもの」。「ガンになる条件が整えば必ずガンになる」ため、条件を理解し、取り除いていく努力をすれば、ガンの増殖を抑えられ、自然退縮が始まると書かれています。

この条件とは何でしょうか?
著者は「低酸素と低体温」だと考えています。「ガンはストレスによって低酸素・低体温の状態が日常化したとき、体の細胞がガン化して生まれる」と説明されています。

なぜ、低酸素・低体温状態だとガン細胞ができるのか?
身体は低酸素・低体温の状態から抜け出そうとします。そして、対応できる細胞として作り出されるものが、ガン細胞だということです。人間の細胞内には、2つのエネルギー製造システムがある。「解糖系」と「ミトコンドリア系」のプロセス。解糖系は、食物から得られる栄養素をエネルギーに変換するシステム。原料は、主にブドウ糖(糖質)。ミトコンドリア系は、解糖系で分解された栄養素などに加え、呼吸によって得られた酸素や他の多くの要素を利用する。有酸素運動が体によい理由は、「赤筋に酸素を多く運搬でき、ミトコンドリアのエネルギー製造が活発化」されるから。

「解糖系が優位な状況でガン細胞が増殖する」事は、20世紀初頭に、ドイツ人生化学者オットー・ワールブルク(1883〜1970)が指摘していた。

ガンを退縮させるためには、「低酸素・低体温状態から脱却し、ミトコンドリア系が働きやすい環境」に変えてあげればよい。体を温める。深呼吸をする。長時間労働を減らす。有酸素運動をする。

生き方のバランスが大切
生命にとっての調和の公式「解糖系:ミトコンドリア系=1:1」
ストレスへの対応と食事の改善が、エネルギー系の調和へとつながる。

ガンにならない8つのルール
1、心の不安やストレスに目を向ける
2、頑張りすぎの生き方を変える
3、息抜き・リラックスの方法を見つける
4、体を冷やさない工夫をする
5、暴飲暴食はやめて体に優しい食事をする
6、有酸素運動を生活に取り入れる
7、笑いや感謝の気持ちを大事にする
8、生きがい・一生の楽しみ・目標を持つ