本書は、フィンランドで5年間暮らした著者が、フィンランドの実情から、なぜフィンランドが「豊かな国」と言われているかに迫る1冊です。
主に、経済や行政のあり方、産業、教育、労働環境、人々の暮らしについて書かれています。
北欧の国フィンランドとは、一体どのよう国なのでしょうか?
面積は日本から九州を除いたくらいで、人口は約500万人、北海道の総人口よりも少ない。
国土の約70%は森林で、10%は湖、湖の数は18万以上で、どこに行っても森と湖があると書かれています。
私のイメージとしては、豊かな国、社会保障制度の充実した国、白夜、フィンランド式サウナ、サンタクロース、キシリトール発祥の地、オーロラ、携帯電話会社ノキアといったところでした。
本書では、フィンランド人の人生観や生活様式がありありと書かれており、感覚的にも理解が得られました。本書を読み、意外だった点は、失業率の高さや医学部が少なく医師不足、離婚する夫婦が多いということでした。これも福祉国家の抱える1つの問題なのかもしれません。