思考は現実化する

ナポレオン ヒル

 

以下、

ハイライトした文章を中心に記載してあります。

本書は非常に、ページ数が多い上に、

私が感銘を受けてハイライトした箇所が多い為、各章ごとに分けることにしました。

 

本日は、第9章のハイライトです。

 

第9章 耐 - 成功のための第八のステップ

忍耐力を身につける

 

 願望から金銭的な価値を生み出すためには、忍耐力は不可欠な要素である。その忍耐力の基礎となるのが「意思の力」だ。この意思の力と願望が結びついたとき、恐るべき力を持った何かが生まれる。莫大な財産を築いてきた人たちは、ときには冷血漢と非難され、ときには、残酷な人だと批判されることもある。だが、多くの場合それは誤解なのだ。彼らは強固な意思と決してあきらめない強い願望を持っている人々なのである。

 

 忍耐力という言葉には、いささかも英雄的な響きはない。しかしこの地味な言葉には、私たちにとって炭素が鉄鋼の価値を決定するのと同じ価値が含まれているのだ。

 富を築くためには成功ノウハウの各段階を活用していかなければならない。そのためにはまずこの成功哲学を理解し、忍耐力を持ってそれを行動に転化していく必要がある

 

 あなたがいまだに明確な目標も持たず、計画も立てていないのなら、もう一度、六カ条から始めなければならない。それを日常の習慣として取り入れるように努力しなければならない。当然のことだが、ただ読み過ごすだけなら、まったく何の価値も生まれてはこないのだ。

忍耐力の欠如は、失敗の最大原因といってよい。また、この忍耐力の欠如が大多数の人間に共通している弱点であることは、調査の結果、すでに明らかである。しかし、この弱点は努力によって克服することができる。その最も簡単な克服法とは、自分の目標や願望に心を集中し、その鮮明なイメージを心に浮かべることだ。

 目標達成の出発点は望みを持つことである。このことは心に刻みつけておいていただきたい。

 しかし小さい目標では、小さな結果しかもたらされない。小さな火では少しの熱しか出ないのと同じである。もしあなたが忍耐力に欠けていると思うなら、その原因はあなたの望みにある。もっとあなたの望みの炎を燃え上がらせて、大きなものにすることにより、忍耐力もそれに比例して強くなるものだ。

 

 この成功哲学はときどき実行してみるといったようなことでは、何の効果も発揮しない。良い結果を得るためには、この成功哲学が完全にあなた自身の習慣となるまで実行しなければならない。それ以外にあなたの「富を求める意識」を開発する方法はないと思っていただきたい。

 

 私たち人間は自動車と違って、「集中力」や「想像力」というものを持っている。また「意思力」という素晴らしい力も持っている。どんなに無気力な人間もそれらの力は等しく持っているのだ。したがって、〝脱出しようとする意思〟と〝脱出したときのイメージ〟を駆使すれば、やがては無気力から脱出することができる。そして次第にスピードを上げていくうちに、やがては自分の意思どおりにあなた自身をコントロールできるようになるのである。これを忍耐強くやれば必ず成功する。

 

 忍耐強い人たちだけが、最後に失敗を勝利に転換できるのだ。

 

・・・忍耐力を培い、育て、強めるためには八つの重要な秘訣がある。

 

1 目標・願望の明確化

あなたが何を望んでいるかをはっきり知ることだ。これが忍耐力を養う最も重要なステップである。強力な動機づけこそ、困難を克服する力の源泉となる。

2 強いエンスージアズム(熱意)を伴った目標実現意欲

あなたの熱意を、周囲が燃え出すほどに高めれば、忍耐力を発揮することは、少しも難しいことではなくなるものだ。エンスージアズムに関しては、本章後半で説く。

3 自信

あなたの脳力を信じること。そしてあなた自身の価値を信じることだ。自信が勇気と忍耐力をもたらす。自信を強めるための秘訣は深層自己説得の章(第4章)で説明したので、再度読み返していただきたい。

4 計画の明確化

計画をきちんと立てること。そうすればやがて忍耐力が養われてくる。
5 正確な知識

あなたの経験、観察をもとにして計画を立てること。この正しい知識を使わず、単なる憶測や推察だけの知識で判断することは、忍耐力をたちまち破壊してしまうことになる。  

6 マスターマインド

人々に対する思いやりと理解と調和のとれた協力心(このことを「マスターマインドの心」と呼ぶ)、これはあなたの忍耐力を強化させる。

7 意思の力

明確な目標に対して常に心を集中する努力は、優れた忍耐力を開発する。

8 習慣

忍耐力は習慣の結果である。だから忍耐力を習慣として身につけるようにしなければならない。そうすれば、恐怖という最大の敵でも、あなたが勇気ある行動を繰り返すことによって打ち負かすことができるのだ。

 

・・・富を築くためにどうしても克服しなければならない一六のウィーク・ポイントである。

 

1 自分が何を望んでいるのかわからず、説明もできないこと。

2 理由があろうとなかろうと仕事を翌日に延ばすこと(もっともらしい言い訳をつけて)。

3 知識欲、勉強意欲が欠けていること。

4 優柔不断。いつも正面から対決することを避け、すべてにわたって責任転嫁をすること(これにももっともらしい言い訳がある)。

5 明確な計画を立てることをせず、口実をつくっては言い逃れをすること。

6 自己満足。この病気は治しようがない。この病気にかかっている人には、明日への希望はない。

7 無関心。問題が生じたときに、直面して闘おうとはせず、すぐ安易に妥協しようとする、その態度の根本にあるのはこの無関心である。

8 他人の失敗は厳しく責め立てるが、自分の失敗はなかなか認めようとしない。

9 動機づけをしなかったことからくる熱意の弱さ。またその弱さを原因とする怠け癖。

10 最初の失敗で簡単に挫けてしまうこと。

11 ずさんな計画。目標や願望を紙に書こうとしないため、分析も反省もできない。

12 目の前にアイデアがひらめいても、チャンスが現れても、手を伸ばしてつかまえようとしない怠惰な性格。

13 夢想するだけで何もしないこと。

14 豊かになるために苦労するくらいなら貧乏のままでもいいという態度。このような人は「こうなりたい」「こうしたい」「これが欲しい」という強い意欲が欠けているのだ。

15 自ら汗を流そうとはせず、ギャンブルや投機などで近道を探して儲けようとすること。

16 批判を気にする。他人の考えや行動、発言が気になり、批判されることばかりを恐れる結果、行動を起こさない。これは、このリストの中でも最大の敵である。なぜなら、これは目には見えないが、誰もが潜在意識の中に持っているものだからだ。

 

・・・失敗したら批判されるのではないかと恐れて、せっかくのチャンスをわざと見逃してしまう人も少なくない。この失敗に対する批判を恐れる気持ちは、成功したいという願望よりしばしば強いものである。

 

以上、第9章の途中までです。

 

次回は、 

第9章 続き 

となります。

 

「思考は現実化する」 アクション・マニュアルつき 

 

ナポレオンヒル