思考回路が理解できない
こんにちは、よしまるです。
昨日の続きです。
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と、その前に……。
今日は昼の本業で、午前中は現場へ直行し、午後からは本社でデスクワーク。そこで、移動中にランチを済ませるために銀座の牛骨ラーメン店『香味徳』へ……。王道のGOLDではなく、本日は味噌ラーメンを選択。お値段は900円。ライスが無料でついてきます。銀座の食事で千円以内に納めておなかいっぱいにするのは至難の業なので、良心的なお値段と言えるのではないでしょうか。
『香味徳』の味噌ラーメン
昼時なので店の前にできた行列に20分ほど並んでから入店。ラーメンが運ばれてきて「さあ食べようか」と箸を取ると、同じタイミングでラーメンが運ばれてきた隣の女性客が「あのう……」と話しかけてきました。何事かと思ったら、
「わたしチャーシューが食べられないのでそちらの器に移していいですか?」
とのこと。「はあ、わかりました」と答えると、箸でつまんだチャーシューをこちらの器に入れてくれました。おお! Wチャーシューの味噌ラーメンに早変わりだぜ。これはツイているのか? その女性はお友達と2人連れで来ていたので新たな出会いとはなりませんでしたが、役に立てたのなら、まあ良かったです。
ライスは無料。自家製キムチは食べ放題。うまいです
さて、ここから本題です。
一時お付き合いさせていただいていた在日韓国人三世の彼女。国籍はもちろん韓国籍。亡くなったお母様は日本で焼肉店を経営していたそうです。そして、この彼女、お国柄なのか生来の気質なのか、なかなか好戦的な性格の女性でした。
ある休日、東京都の下町にあった彼女の家で猫と遊んだりしながらくつろいでいると、テレビの情報番組で「カレーの美味い店」を紹介する街ブラロケが行われていました。芸人さんとどこかのアイドルさんが、東京の美味しいカレー屋さんを巡るという、まあ、ありふれた内容の番組です。
そこでは羊の肉を使ったマトンカレーや、アボガドが入ったアボガドカレーなど、さまざまな種類のカレーが紹介されていました。……で、テレビを観ていた彼女がポツリと、
「やっぱりカレーはビーフカレーだよね!」
と言いました。それを聞いたわたしは何気なく、
「ウチはいつも豚肉のカレーだったから、ポークカレーの方が好きかなー」
と答えました。
それだけです。
話はこれで終わり……ですよね? お互いに好きなカレーのことを話して……それだけですよね? 大きなテーマがある訳じゃないし、何が裏がある訳でもないし、何気ない、フツーの、会話ですよね? でも、彼女の中ではこれは“フツー”ではないのです。好戦的な性格の彼女の中では、こんなフツーの会話ひとつの中にも、常に「勝負」が存在するのです。わたしの「ポークカレーの方が好き」という発言を聞いた彼女は、こう言い返してきました。
「豚よりビーフの方が栄養が豊富なの! そんなことも知らないの!? あと、牛肉っていうのは疲労回復効果っていうのがあるの! よしまるくんはいつもよく眠れないって言ってるんだから、絶対ビーフカレーの方がいいの! わかった!?」
え? 何?? なんなの??
お互い「牛が好き」「豚が好き」で良くない? 話は終わりだよね……。ちがった? というか、そんな怖い顔をする場面じゃなくね? え、ちょっと、マジでなんなの??
その後も彼女は「いかにビーフカレーの方がポークカレーより優れているか」についてまくし立ててきました。わたしも最初は、「いや……」とか「でも……」なんて言い返してみましたが、それは彼女の怒り(怒りなのか?)の炎に油を注ぐばかりで……。それで最後に、
「そうだね、ビーフカレーの方がいいよね」
と言ってみたところ、
「やっとわかった? そういうことだから!」
と、ようやく黙ってくれました。
ああ、そういうことか。
「勝ち」と「負け」をはっきりさせたかったわけね。相手に「負け」を認めさせない限り、あなたの話は終わらないのね……。
たかがビーフカレーの話で大騒ぎですわ……
彼女と話していると、それまでなんだかもやもやしたものを感じていたのですが、この“カレー”の話でようやく腑に落ちました。彼女は常に相手に勝ちたいのです。言い負かして、謝らせ、負けを認めさせたいのです。とにかくこっちが、
「ごめん」
とか、
「キミの方が正しいよね」
と言わない限り、話が終わらないんです。疲れますよ、これ。
それからは、彼女がアツくなる気配を察したらすかさず「でも、キミの言うことの方が合ってるね」なんて言って“勝負をつけようぜ”モードを回避するようにしていました。こっちが利口にならないと付き合っていけなかったです。
好戦的な彼女とのエピソードはまだまだあります。次回は「牧場でゴミ拾いをしたら怒られた」編です。ご興味があれば、また訪問していただけるとうれしいです。お読みいただき、ありがとうございました。