【時代劇局長のズバリ感想文】

3回目。1回、2回とロケが非常に多かった気がするが、これは今までの大河でも比較的多いスタイルだ。それが気合の表れであると思うが、ロケは正直、お金がかかる。最終話までロケだけでいくとは思えないが、3回目あたりからそろそろスタジオ撮影が増えてくるかな?おっと、余計な心配をしてしまったが、でも、ロケ映像はやっぱり良い。

①龍馬、弥太郎の江戸行きの話

藩からの許しが出て、龍馬の江戸行きが決まった・・・というナレーションからスタート。それにしても、この時代は藩の許可がないと江戸に行けない時代。改めて思うが、凄い時代だったのだと思う。だって、今の時代に置き換えたら、県知事に申請しないと東京に行けないという事なのだから・・・。周りの激励も受け、あとは行くのを待つばかりとなった龍馬。そこへ岩崎弥太郎も行く事が説明されていた。さぁ、龍馬と弥太郎の江戸行きについての第3回がスタートした。

②龍馬の愛情

龍馬は、江戸に発つ際、幼馴染の加尾に会った。そして、江戸行きを報告、そして、縁談の話を聴きつつ、『お前が好き。けんど、妹のように思っちょるだけ・・・』と回答した。それに対して、『良い縁談をありがとう』とお礼を言っていた事を伝えた。しかし、本当は龍馬の無事を願っていたのである。ん~!可哀想。でも、それが精一杯の龍馬の愛情であった。

③半平太の名言

江戸に行くにあたって、父からの戒めが・・・。凄い!これも凄い時代だ。現代でもないわけではないが、紙にしたためるほどではない。まさにこの時は、坂本家をしょってたっての江戸行きである。江戸行きは、江戸経験のある溝淵と共に土佐を後にした。それにしても、武市半平太も本音は江戸に行きたかった。しかし、『親を大事に出来んもんは侍ではない』。まさに名言である。

④見事な弥太郎

岩崎弥太郎が江戸に向かっている龍馬の前に現れ、同行を申し出た。金がない!昔からの付き合いで!など、心ない事をズケズケと・・・。こういう男でないと、立身出世は無理なのか?でも、こんな事は絶対にしない!と筆者は心に決めた。というか、心に決めるほどのレベルではない。ん~。でも、逆に考えれば、弥太郎よ、見事!である。それにしても龍馬は、やっぱりお人よしだ。

⑤時代が人を作る

加尾は龍馬を忘れる事が出来ず、兄の勧める縁談を断ってしまった。今後の加尾は?ちょっと気になる・・・。さて、弥太郎が『岩崎のせがれでは?』と言いがかりをつけられるが、龍馬が救う。またも龍馬に貸しを作った弥太郎だが、そんな事は全く気にせず・・・。そんな中で、『あんな事で刀を使うとは未熟者』と戒める龍馬。そして、反対していた弥太郎の江戸行きを『一緒に行こう』と言う龍馬。おいおい、どこまでお人よしだ。でも、これが龍馬の魅力。自分を犠牲にして人を助ける・・・という精神を、この現代でどれだけの人が持っているだろうか?でも、これは時代のせいである。だから、決して責められない事であるのも事実。

⑥弥太郎、江戸に行けず・・・

瀬戸内の港に到着した際、弥太郎の手形が偽造だとばれてしまった。言い逃れをするのか?と思ったら、龍馬を罵倒。結果的に、自分だけ道を失ってしまう事になるが、果たして弥太郎の意図は?溝渕が言った通り、巻き込むまいとしたのであろうか?。崖から龍馬を見送るシーンがあったが、あれはどう考えても無理な行為であろう。まぁ、ドラマなのでいいが・・・。今回も冒頭と最後が結びついていた。非常に丁寧な脚本であると言える。この調子で頑張って欲しい。

【来週の展望】

まだ見慣れないせいか、福山龍馬が軽く感じられる。きっとそれは、これまで見た龍馬が終始感情の入った龍馬だったからだろう。おっと、軽く・・・と否定的な事を書いてしまったが、”さわやかすぎる”というのが正解か?うん、そうだ。さわやかなのだ。でも、これが新しい龍馬なのだ。そう理解して見る事にしよう。さて来週は、龍馬が無事に江戸に到着。そして、里見浩太朗、貫地谷 しほりも登場する。一方の土佐で弥太郎は?楽しみだ。