【時代劇局長のズバリ感想文】
タイトル通り、秀吉から『家臣に・・・』と兼続が誘われる回である。一方で真田家のみなさんが登場!正直、あまりしっくりいかない回であった。よって感想文もいつもより短め。う~ん。ありえん話が多すぎるからかな?それでは感想文にいきましょう。
①うちに来ないか?
冒頭の言葉は、『うちに来ないか?』。秀吉の最強の武器である誘い文句を紹介していた。秀吉が敵方の家臣を引き抜いたのは有名な話。徳川家の家老・石川数正がその代表例だろう。かつての大河『独眼竜政宗』でも、政宗の重臣・片倉小十郎を誘っていたのを思い出した。さぁ、次のターゲットは上杉。兼続がどんな風に誘われ、どんな風に断るかが見ものである。
②唐突すぎる誘い?
景勝が病に倒れ、兼続は景勝の代わりにあいさつ回りに奔走。その堂々とした振る舞いに前田利家も感心した。そんな中、兼続が秀吉から呼び出された。『面白いヤツを引き合わせようと思うてな』と言った秀吉。招き入れたのは真田幸村であった。驚く兼続。『なぜ、幸村がここにいるのか?』と思ったであろう。真田は徳川、北条の脅威に耐えきれず秀吉になびいたのだ。そして、秀吉は『わしに仕えぬか?大名にも取り立ててやる』と兼続に家臣になるよう迫る。
さぁ、どうする兼続。幸村も現れ、動揺?このまま首を縦に振るのか?と思いきや、兼続は冷静にはぐらかした。まんまとやられた・・・といった表情を見せた秀吉だが、多くの武将をこのようなカタチで誘惑してきたのであろう。でも、直江兼続を誘うのは唐突過ぎないか?という気がした。確かに景勝の存在が薄れていったが、兼続は景勝を見限るとでも思ったのであろうか。その勝算は?この時点ではまず無理なのは間違いない。そんな中での秀吉の狙いは?そして今後も引き続きアプローチしていく?いずれにしても、これで終わりではなく、秀吉のしつこいくらいの誘い⇒兼続は断る⇒秀吉はあきらめる・・・という流れを今後も作って欲しいものだ。
③初音のキャラが崩れた?
猿飛佐助がさりげなく登場。字幕スーパーで紹介される事もなく、今後はどのようなカタチで登場するのであろうか。そして、雨の夜、兼続の元に初音が『追われております』と逃げてきた。そこに幸村が現れ、初音を引き渡すよう迫るが、初音は人質として行った北条氏政のもとから逃げてきたのであった。初音もあっちこっち大変だなぁ~と思いながらも、初音のキャラが弱々しくなった気がした。前はもっとキビキビしていて強い女性だったのだが・・・すっかり兼続を恋しく想う”普通の女性”になっていた。今後の初音のキャラ設定はいかに?
④ややこしくしている?初音
幸村は、初音の引渡しと共に『どうか、関白殿下の家臣となってくださいませ』と兼続に頭を下げた。兼続が家臣となる事で、褒美として初音を助けてもらえるかもしれない・・・との事だったが、当然の如く拒む兼続。見ていて思わず突っ込んだ。『甘いわ、幸村!』。そして兼続は、初音を助けるようお涼に頼むが、初音は姿を消してしまった。初音を探す兼続に、三成が『立場をわきまえろ』と強く忠告。確かに三成の言う通り。ここでまたまた突っ込み。『甘いわ、兼続!』。幸村は、『兼続に惚れてしまったため、忍びではいられなくなってしまった』と言うが、初音が今後どのように話に入ってくるのだろう。筆者は初音の存在が物語をややこしくしている気がする。確かにいたらいたで面白いキャラかもしれないが・・・。
⑤事前準備バッチリ?
千利休が登場。演じるのは神山繁さん。善人も悪人も演じる事が出来る名脇役だ。利休は景勝を訪問し、茶を立て、そして、”秀吉が兼続を気にいっている”旨を伝えた。また、三成は茶会の席で、”秀吉が兼続に家臣になるよう迫る”と教えた。こんな事前準備バッチリの中、景勝と兼続は秀吉に屈しない事を誓いあうのであった。2人の顔、言葉に強がりはなかった。さぁ、秀吉の今後の誘惑は?そして、どうそれに対応するのか?景勝、兼続!出来れば、命を奪われてもおかしくないほど景勝と兼続を追い込んでしまう展開にして欲しいが・・・。
【来週の展望】
今回は、なんかしっくりこない内容だった。それも全ては初音と幸村の真田家が物語をややこしくしてしまったような気がする。必ずしも、色恋を抜きにして、歴史的な部分に終始して欲しい!という気持ちがある訳ではが、正直、面白いと言える内容ではなかった。
さて、来週のタイトルは『関白を叱(しか)る』。”叱る”にルビがふってあるのがよく分からないが、秀吉が砂金を積んで勧誘するらしい。しつこく勧誘して欲しいと書いたが筆者だが、勧誘は来週で終わるであろう。個人的にはもう少し物語を進めてからこのシーンを設定しても良かったのでは?と思うのだが、来週見ればその結論がハッキリ出るだろう。