WHITE JAM 「咲かないで」
(2016)
いわないでよ いわないで
さよならじゃないから
WHITE JAMの、
ボーカル兼作詞作曲の
ボーカル兼作詞作曲の
SHIROSEさん。
「若手No.1のメロディーメーカー」
と言えば今はこの人を指すのだろう。
と言えば今はこの人を指すのだろう。
そんな彼、率いるWHITE JAM
(と、ヒロイズムさん)が
作ったこの楽曲は、早くも
新世代の「卒業ソング」
として定着する予感。
(と、ヒロイズムさん)が
作ったこの楽曲は、早くも
新世代の「卒業ソング」
として定着する予感。
この曲はSHIROSEさんが
高校生だったときに描かれた歌詞。
高校生だったときに描かれた歌詞。
ということで、この曲の主人公も
「あなた」(=「君」?)も
高校生なのだろう。
「あなた」(=「君」?)も
高校生なのだろう。
【誰かが笑うと 世界のどこかで
誰かが代わりに泣く
僕にもたまに 順番がくる】
という一文にもある通り、
「世界中の人々が同時に
幸せになることは決してない」
幸せになることは決してない」
「誰かの幸せの裏には
誰かの不幸がある」という真理に
誰かの不幸がある」という真理に
もうすでに気づいてしまえるぐらい、
彼らはもう大人。
彼らはもう大人。
【いつからだろう その笑顔さえも
怖いんだよ
優しさに 目をそらしたからきっと
強がりばれたよね】
「その笑顔」が怖いのは、
その子が笑った後には
その子が笑った後には
必ず悲しいことが巡ってきて、
今度は泣くはめになることが
分かっているから。
分かっているから。
この主人公は、自分の大切な人が
悲しい思いをして
悲しい思いをして
泣くのを見るのが怖いのだろう。
最初は相手に対して
強がっていたけれど、
強がっていたけれど、
その「強がり」がほころぶところを
見られてしまうぐらい
見られてしまうぐらい
一緒の時間を過ごして、
段々と本当の自分を知られても
段々と本当の自分を知られても
離れていかないぐらいの
友情(恋?)を育んでいった。
友情(恋?)を育んでいった。
この二人がとても強い絆で
結ばれていることが分かる。
結ばれていることが分かる。
【咲かないでよ 咲かないで
桜の木揺れる】
【いわないでよ いわないで
さよならじゃないから】
サビでは【咲かないで】【いわないで】
という否定する形での願いが
何度も叫ばれていて、
何度も叫ばれていて、
聴き手をより切ない気持ちにさせる。
【咲かないで】【いわないで】と
何度も繰り返されればされるほど、
どんなに願っても
「桜が咲いてしまう現実」
「さよならが来る現実」
「さよならが来る現実」
が強調されていく。
桜の木に「咲かないで」と
お願いしてもそれは
お願いしてもそれは
無理な話だということは、
大人な彼には当然分かっているけれど
大人な彼には当然分かっているけれど
それでも願わずにはいられない。
それぐらい「桜とさよならの季節」
が来るのがつらいのだろう。
が来るのがつらいのだろう。
【“また明日”】と
何も疑うことなく言える友達、
何も疑うことなく言える友達、
明日も明後日も、
ここで「君」と会うことを
ここで「君」と会うことを
当たり前にしてくれた「教室」。
【時計では計れない】大切で
密度の濃い時間を
密度の濃い時間を
過ごした日々も、もうすぐ終わる。
【桜色が彩る頃
僕らはまだここにいれるかな】
僕らはまだここにいれるかな】
という主人公の問いかけに対する答えは、
もう、無情にも決まっている。
もう、無情にも決まっている。
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ここから先は(先も)、
管理人の戯れ言です。
管理人の戯れ言です。
【その笑顔さえも怖いんだよ】
【窓の外に吹いた風が 暖かすぎるよ】
【いまさら気づくよ】
【恋しくなるよ 戻りたくなるよ】
この歌詞の語尾には、
「よ」がたくさん付けられている。
この「よ」があることによって、
繊細なニュアンスが付け足され、
この歌詞の切なさをより
高めているような気がする。
「よ」がたくさん付けられている。
この「よ」があることによって、
繊細なニュアンスが付け足され、
この歌詞の切なさをより
高めているような気がする。
サビの【咲かないでよ】【いわないでよ】
もそうだが、「~しないで」と
お願いする言い方がすでに
「女性的」なのだが、そこに「よ」が
付け足されることによって、
もそうだが、「~しないで」と
お願いする言い方がすでに
「女性的」なのだが、そこに「よ」が
付け足されることによって、
より柔らかくなるというか、
無力感がさらに打ち出されている
と感じた。
無力感がさらに打ち出されている
と感じた。
好きなフレーズ
【窓の外に吹いた風が
暖かすぎるよ】
暖かすぎるよ】
普通、寒い冬が終わって、
風が暖かくなってくると
風が暖かくなってくると
ほんとなら嬉しいはず。
別れを連れてくる春がもうすぐ
そこまで来てしまったことを
うらむ気持ちがこの
うらむ気持ちがこの
「暖かすぎるよ」という言葉に
込められている。
込められている。
【いつか来るはずの「いつか」
時計では計れない時間
君に返しそびれた本一冊
カレンダーに書かない予定
全部を約束と呼ばせて】
この「返しそびれた本一冊」
をずっと持っているだけで、
をずっと持っているだけで、
「君」に会う「口実」ができる。
だからこの本は一生返されることは
だからこの本は一生返されることは
ないかもしれない。
「カレンダーに書かない予定」
とは一体何だろう?
とは一体何だろう?
「十年後の八月にまたここで会おうね」
といった類の実現しないかもしれない、
だけども切実に叶えたい
希望のことだろうか。
といった類の実現しないかもしれない、
だけども切実に叶えたい
希望のことだろうか。
「約束」と呼ぶにはあまりにも頼りない。