#アイマス催眠部

美希はスランプに陥っていていた。ダンスもうまくいかず、喉も調子が出ず苦しんでいた。こんな不自由な自分がありえなかった。叫んでも喚いても泣きつぶれても、暗い思いをしていた。 




言われもない不安があった。辛く苦しい毎日が続いた。マスゴミに叩かれ、悪気のない悪口でさえ自分を苦しませていた。私は生きていたい、それだけだ。自分をキラキラさせて、今よりもっと高めたかった。今ではその漠然とした不安が美希を鬱々たる闇へと連れて行ってしまった。

伊織はそんな近頃の美希を助けてあげたかった。だがどうしても忙しかった。時間をいくら調節しても美希の話を聞いてあげられる機会を作ることは出来なかった。
だが、夜中それも終電を過ぎてからようやく時間が確保できる、と律子から連絡があった。すぐに取り繕い、律子の車で美希の家に連れていくことが出来た。


美希は起きていた。暗い部屋の中、明かり一つ付けずに。これは本当に重傷だ、Pから色々聞かされてたとはいえここまで重傷だったとは。
伊織はベッドで横に寝そべっている美希の隣に座り、話を聞き始めた・・・。 





美希は”孤独という”悲しみに暮れていた。誰にも言えない暗く澱んだ心は治らない、そう伊織は感じた。
だが少しでもその鈍い傷を癒したいと感じた伊織は美希に優しく語り掛けることにしたのだった。 






眠ることすらままならない美希を、伊織は美希を眠り姫にさせる。美希はこの鬱らな心地は美希を無意識の世界に引き連れた。
美希はこれで癒されるのだろうか、私たちの美希は戻ってくるだろうか、あの甘ったるくて障る声は事務所にもう一度響き渡るだろうかと、伊織は憂いた。