鹿児島地裁が取り扱っていた高齢者夫婦殺害事件の判決が出ました。



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検察側が死刑求刑をしていましたが、判決は一転無罪と言う前代未聞の結果となりました。


平島正道裁判長は「今回の状況証拠によって被告を犯人と認定することは許されない。


必要な捜査が行われたのか疑問が残り、検察官の主張を認めることはできない」と述べ、


無罪を言い渡しました。


裁判員裁判ではこれまで5件で死刑が求刑されましたが無罪判決は初めてですし、


何よりも検察が死刑求刑していた事件が無罪になるなんて事は前代未聞だと思います。



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そもそも何故警察や検察は被告を犯人と決め付け死刑を求刑したのでしょうか。


今回の事件は被告が終始犯行を否定しており、犯行を裏付ける証拠も確たるものはなく、


検察は状況証拠だけで死刑を求刑した事になっています。


これってもの凄く恐ろしい事ですね。


今回の事件の真実は判りませんが、検察がこうした判断に基づいて死刑求刑を行うと言う事は、


一歩間違えれば無実の人間を死刑にしてしまいかねないと言う事です。


万一自分の身にこうした事が降りかかったらと思うと恐怖です。


勿論一方的に警察や検察に問題がある訳ではないのでしょう。


今回の被告の供述には虚偽もあったようですから、疑われるのは当然な部分もあるでしょう。


でも本人が「やっていない」と言うのを、状況証拠だけで死刑にしようとするのは


とても恐ろしい事です。


しかも今回の初動捜査は万全ではなかったとの指摘も裁判官からあった訳ですから、


警察も検察も「早く片付けたい」と言った強引な考えがあったとしか思えないような内容です。


せっかく裁判員制度を導入しても、送検や求刑のあり方自体がもっと緻密で精度の高いものでないと意味がありません。



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少し前の足利事件でも実刑が確定して服役を余儀なくされていた菅家氏が、


19年後に無罪を勝ち取り、冤罪であった事が判明しましたが、


ああ言う事があった直後だと言うのに、警察や検察がこう言った判断をする事が信じられないですね。


遺族の方々には申し訳ないですが、確たる証拠がないものを有罪にするのは間違っていると思います。






それにしても日本の刑法はおかしい点が多いです。


僕は素人ですから詳しい事はわかりませんが、凶悪な殺人事件を起こしても、


「3人殺せば間違いなく死刑だが1人だと死刑はまずない」等と言われていますが、


人数で判断するような問題ではないと思います。


強盗、ひき逃げ、傷害致死の3つの罪状であっても科刑上一罪と言う考え方で一番重い


傷害致死罪で科刑されると言う矛盾もあります。


どんなに悪い事をしても死刑さえ免れれば最長でも30年くらいで出所出来ると言うのが今の刑法です。


諸外国では有期刑の制度が異なるため100年とか言うのもありますから、終身刑と同じようなものですが、


日本では無期刑(死ぬまで刑務所で過ごす)があっても実際には諸外国の無期刑とは意味合いが異なり、


一生涯刑務所で過ごす事はまずありません。


こうした矛盾点を見直さなければ年々増加する凶悪犯罪は撲滅できないと思いますね。


僕は死刑制度にはあまり賛成ではありませんが、その代わりに凶悪殺人などの有期刑を80年とか100年とかに


伸ばすべきだと思います。





専門家ではないので解釈が間違っていたらご指摘ください。