東大医科学研究所と癌治療の研究開発で知られるベンチャー企業「オンコセラピーサイエンス㈱」が


朝日新聞が掲載した「癌ワクチン」の記事内容に事実誤認及び捏造の疑いがあり、


正確性を欠く記事で著しく名誉を傷つけられたとし、2億円の損害賠償と謝罪広告を求める提訴を行いました。


http://www.oncotherapy.co.jp/news/20101022_01.pdf



eclipseのブログ

記者会見する医科研の中村教授とオンコセラの角田社長




一般の方々はあまり記憶されていない事件かもしれませんが、株取引をしている方ならよくご存じの出来事だと思います。




事の発端は10月15日の朝日新聞の朝刊に掲載された癌ワクチンに関する記事で、


「東京大学医科学研究所附属病院で行ったガン治療ワクチンの臨床研究中に、


2008年に膵臓ガンの患者で起きた消化管からの出血が「重篤な有害事象」と院内で報告されたにも関わらず、


医科研はこの有害事象を、同種のワクチンで臨床研究を行う他の病院に知らせず隠蔽したというものでした。

さらに、ワクチン開発者である中村祐輔東大医科研ヒトゲノム解析センター長が、


自身も10%強の株式を保有する、オンコセラピー・サイエンスのガンワクチン事業に不利に働かないよう


情報を隠した、との印象を受けるような構成になっていました。





これに対して、まず東大医科学研究所長が、「全くの事実誤認」として朝日新聞に抗議し、記事の訂正と謝罪を求めた事に続き、


国内41もの癌患者団体が記者会見を開き、「事実をわかりやすく伝える冷静な報道」を求め、


10月22日には日本癌学会と日本がん免疫学会が朝日の記事を


「大きな事実誤認に基づいて情報を歪め、読者を誤った理解へと誘導する内容」との抗議声明を発表しました。


10月27日には帝京大学の小松恒彦帝京大学教授を発起人代表とする


「医療報道を考える臨床医の会」が発足し、記事の訂正・謝罪などを求める署名活動を開始するというように、


事件後の医学界は東大医科学研究所とオンコセラを擁護する立場が圧倒的です。


さらに29日には日本医学会が「事実を歪曲した朝日新聞ペプチドワクチン報道」と題して、


前述した2つの学会の抗議声明の支持を表明し、中村教授の人権侵害として朝日を非難しました。





しかしこう言った一連の動きに対して朝日新聞が取った対応は


「記事は薬事法の規制を受けない臨床研究には被験者保護の観点から問題があることを、


医科研病院の事例を通じて指摘したもの」と主張。


11月19日には医科研、オンコセラ側からの抗議文に対する回答として


相手側の主張を真っ向から否定するような内容の回答を発表しました。


http://www.asahi.com/health/clinical_study/101119_kaitou.html





こうした状況から一連の朝日新聞の対応に激怒した医科研、オンコセラ側が提訴に踏み切ったと言うものです。




この記事出た時のオンコセラの暴落は凄かったですからねぇ・・・


前日の終値184100円だったのが、当日の始値は144100円。最終的には163300円まで戻しましたが、


その後もこの一軒の影響が尾を引き低調な相場が続き、未だに元の株価には戻っていません。


僕はオンコセラの株を持っていたのですが、


たまたま少し前に売っていたので被害には遭いませんでしたが、


オンコセラの掲示板では朝日新聞の不買運動の話題が出る位でしたw






臨床実験の事とかは一般の人たちは知識がありませんし解らないと思います。


僕も同様ですが、各関係者や、全国のがん患者団体、さらには医学会までが


「朝日新聞の報道はおかしい」と言っているのですから、


これは朝日に勝ち目はないんじゃないかと思いますね。


元々朝日新聞って穿った見方や偏った意見の記事が多々あり


記事の信憑性を疑問視したくなるようなケースが個人的には多かったので、


「ああまたか」って感じですけどね。



そう言えば今日は「モバゲータウン」でおなじみのディー・エヌ・エーも


「独占禁止法違反の疑いで立ち入り調査」の記事のおかげで暴落してましたけど、


こっちの記事は大丈夫なのかな?


まぁ日経ですから大丈夫なんでしょうけど・・・