『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(著書紹介10) | Integrity

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 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(著書紹介10)
                                   第77号 2019年5月26日
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本日は週に一度の書評の日。


今日ご紹介する本は、タイトルからも分かる通りお金の話です。


『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(西原理恵子著)



ただお金と言っても、ファイナンスだとか会計とかではなく、
本当に純粋に「カネ」の話。

そしてそれに関連するように、仕事の話や貧乏についての話が語られています。



お金に不自由していないという方は読まなくても良いと思いますが、

恐らくほとんどの方が、程度の差こそあれ
お金に不自由していると感じているものではないでしょうか。


言い換えると、自由になるお金が制限されていて、
自分の満足行く金額ではない、といった状態かなと思います。


また小さい頃は貧乏だったけど、今は自分で働くようになって
普通に毎日を送ることができているという方も多いかも知れません。



しかしこの本を読んでみれば、まだまだ自分が甘かったということを知ります。


本当の貧乏とはこういうことなのかと。
それに比べたら全然マシなんだと。


そう思えた瞬間、次に頭に浮かぶ考えは、

「それなのに、なぜいろいろ頭の中で考えて悩んで
 行動を先延ばしにしてしまっているんだろう」

ということです。



何となく少し不満を抱きながらも行動できていないのは、

完全にコンフォートゾーンの中に浸かっているからです。



確かにコンフォートゾーンから抜け出すのはツライ。

でもその一歩を踏み出す勇気をくれる本ではないかなと思いました。



文章も平易で読みやすいので、ぜひ読んでみてください。



<赤線メモ>

「貧困」と「暴力」って仲良し


人は将来に希望が見えなくなると、自分のことをちゃんと大事にしてあげることさえ
できなくなってしまう。


貧乏は病気だ。それも、どうあがいても治らない、不治の病だ。


たしかなものが何ひとつなくたって、歩き出さなきゃならないときがある。


何かをやりはじめたとき、誰もが最初にぶち当たる壁は、
自分の実力を知らなきゃいけないってことだと思う。


角度と向きを変えると、同じものでもまったくちがうふうに見える。
それを冷静に判断できるようになることを、「客観性を持つ」という。


悩みって、ツボに入ると、なかなか出てこられなくなる。


「どうしたら夢がかなうか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、
そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。
そうすると、必ず、次の一手が見えてくるものなんだよ。


大人って、自分が働いて得た「カネ」で、ひとつひとつ「自由」を買ってるんだと思う。


「商品の差別化」なんていうと難しい話みたいだけど、ようは、
「もっとたくさん稼ぎたいなら、人とちがうことをやらなくちゃお金にならない」
っていうこと。


フリーランスで仕事をしている先輩から、こう教わったことがある。
「とりあえず二年、がむしゃらに走ってみな。二年食えたらだいじょうぶだよ」って。


今、自分がいる場所が気に入らなくって、つらい思いをしてる子だって、
その「嫌だ」って気持ちが、いつか必ず、きっと、自分の力になる。


「バクチに追いつく稼ぎなし」


ギャンブルっていうのは、授業料を払って、大人が負け方を学ぶものじゃないかな。


「損したくない」ってことばかり考えていると、人って、ずるくなるんだよ。


でも実際に自分の手と足を動かしてごらんよ。頭の中で考えていたのとは、
きっと、ぜんぜんちがうはずだから。


若いうちは、今がつらいと、すぐ「サイアクだ」って思うだろうけど、
最初っからうれしいことばかりの人って、すごく退屈してつまらなそうにしていたりするでしょ。
うれしいことばかりだと、うれしいことの中に、もう、不満の種を探すからね。
それがどこに行き着くかっていったら「これじゃなきゃイヤだ」っていう考え。


「働いて、カネをもらう」ということには、「それって、そもそも、どうなのよ!」
って思うような価値観を、その場で問うていられない局面がある。


自分の中の「ダメなところ」を、そんなに恥じることはないんだよ。
肝心なのは、ダメになったら、そこからどう切り返すかなんだから。
どうやったら、そこで「自分なりの次の一手」を打てるかなんだからさ。


「カネとストレス」、「カネとやりがい」の真ん中に、
自分にとっての「バランス」がいいところを、探す。


人は「貧しさ」によって、何事かを考えようという気力を、
よってたかって奪われてしまうんだよ。


いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。
そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。
それが、大人になるっていうことなんだと思う。


人が人であることをやめないために、人は働くんだよ。
働くことが、生きることなんだよ。



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