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奥田英朗の『サウスバウンド』(角川文庫 上・下)が面白いので一気読みしてしまった。主人公の小学校6年の男の子の父親が、元・過激派なんていう設定だ。矢作俊彦の『ららら科學の子』のように、あの時代のマトモさが現在のニッポンの嘘・欺瞞を逆に暴き出すという、ちょっとあざとさを感じる設定だけれど、語りにユーモアがあるのでまだ救われるか。過激派なんていうのが「社会の敵」扱いされているのが、紛れもない現在であるなかで、アンチ・ヒーローをヒーローに転化させるストーリー展開は、それはそれで楽しいのだが、ある年代以上の作家ならば、こういう扱いはできないんじゃないだろうか・・・


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