東京都知事選の候補者として市民団体から熱烈なラブコールを受けていた浅野史郎氏が、出馬に前向きな発言をしました。
http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20070228/eve_____sei_____001.shtml
前宮城県知事の浅野史郎氏(59)は28日、報道陣の質問に対し、「市民の思いを真剣に受け止めないといけない」と答え、都知事選(4月8日投票)に事実上の出馬表明をした。浅野氏は民主党からの出馬要請を断っており、立候補する場合は政党推薦を受けず、無党派で戦う可能性が高い。(中日新聞)
これで都知事選の雲行きがわからなくなりました。
石原慎太郎氏は前回の都知事選で300万票以上獲得して圧勝したものの、今回はファミリー優遇・闇献金疑惑とスキャンダル続きで、「きれいなタカ」のイメージはすでに地に落ちています。
「はっきりモノを言う」という石原氏のイメージも、最近はいまいち歯切れが悪い。
ということで、自民党・公明党(創価学会)を中心とする石原陣営VS民主党・市民団体の争いは、現時点での票読みは難しいと思います。
プロの評論家ほど「石原有利」とコメントしますが、実際は石原都政に対する都民の不満はかなりのもので(特に福祉・教育関係者)、それらの人たちが一致団結すると、なかなかいい勝負になるのではないでしょうか。
下北沢再開発・高円寺再開発も「わが街潰し」と考えられてて、若者には不人気ですしね。
マスコミは石原ブームがまだまだ続いていると考えているようですが、一時期のような神通力はすでに失われていると思います。
注目は共産党票・創価学会票・団塊世代票です。
共産党票はここ最近の都知事選をみるかぎり30万~60万票ぐらいと思われますが、この票の多くが石原降ろしのために浅野氏に流れる可能性が高い。
創価学会票もしかり。石原氏は「政党からの推薦を受けない」と話しているので、学会票に強い拘束力を見込めないかもしれない。そうすると、浅野氏の票は増える。
来年から定年を迎える団塊世代票も、「福祉切捨て」のイメージが強い石原氏には厳しいのではないでしょうか。
もう一つ付加えるならば、立正佼成会票。
まだまだわかりませんが、おそらく浅野氏支持になるでしょう。
こうしてみてみると、石原氏楽勝ムードは一気にふっ飛んでしまったようですね。
政治なんて一寸先は闇ですし、オジサマ・オバサマ(元太陽族)の石原人気は、20代の私には理解できない根強さなのですが、4月8日の投票日に第二の「そのまんま現象」が起こる可能性も出てきました。
とりあえずは、浅野氏がどのようなマニフェストを出すのか注目しましょう。
「オリンピック招致反対!」なんて青島幸男みたいなヘンな公約を出さないことを祈っています・・