先週、友人が亡くなった。癌で闘病中だということは知っていた。病状があまり思わしくないことも何となく察していた。それでもショックで仕方がない。


彼女は私がアメリカに引っ越して夫と一緒に暮らし始めたときの大家さんで、お隣さんでもあった。私の留守中に夫が食洗機専用ではない普通の洗剤を入れてキッチンが泡だらけになり地下室に水漏れするという事件があったことを大笑いしながら話してくれたりした。5人の子どものお母さんで、優しくて頼りになる人だった。夫の転職で他州に引っ越すことになったけどその後も交流は続いていた。


一番上の子は20歳、下の子はまだ7歳。素敵な旦那さんと素直でかわいい子どもたちに囲まれて、いつも幸せそうだった。お宅にお邪魔するたびに理想の家庭だと思っていた。それが、こんなことになるなんて...。


最後に会ったのは私が妊娠中のとき。片道5時間近くかかるので小さな息子を連れて会いに行くのは難しく、コロナやら何やらで先延ばししているうちに彼女は逝ってしまった。もっと早くに会いに行けばよかった。もっとたくさん話しておけばよかった。