昨晩、『アンヴィル』っていう映画を観ました。

カナダのバンド「アンヴィル」についてのドキュメンタリーなんですが、
このバンド、30年間続いているのに、全然売れてない。
メタリカのメンバーも絶賛してたり、自分も好きな音楽だったんだけれど、
ツアーはノーギャラだったり、
200万かけて作って製作したCDを、どこの会社も販売してくれなかったり、
「長く続けてるだけがウリ」って言われてしまったり。

リーダーは、工場で働くかたわらのバンド活動。
ドラマーのお姉さんはカレらのバンドを「終ってる」と評価したりも。

とにかくぼっろぼろなんだけれど、この人達ね、すごくアツいんですね。


リーダーが、夢について語る時にゆれる下唇はこっちのココロもゆさぶってくるし、
ドラマーの人は無口なんだけど、その眼には何かがきんきん光っているし、
それになにより、カレら、売れないコトについて少しも自分達を卑下してないんですね。
見方によっては「開き直り」みたいに映るのかもしれないけど、
51歳にもなってなにをいってるのか、っていう人、世の中には絶対いると思うけど、
この自尊心こそ、カレらの強さなのだと思いました。
とっても技術的に高い作品を作るくせに、いい訳ばかりする人が結構いるけど、そんな人達よりよっぽどイイ。
モノを創り続ける時は、いつも、どかかで「自分は最強!」って思っている必要がある、とほんのり感じていたのですが、それを裏付けてくれた気がします。


それから、エンドクレジットでリーダーが喋る傍らの奥さんの表情がまたステキ。
こんなパートナーを見つけられたら、もう死んでもいいですね(あいや死んじゃだめですね、そっからが第2ステージですもんね)。
でも、こういう人と一緒になっていいよ、と自分が自分に言えるようになるには(つまりそれだけの責任をとれるモノを創れるようになるまでには)、まだまだ精進しなきゃなぁー。


30年後、どうなってるのかわからないけど、とりあえず、シャーペンは持っていたいです。



夜観る映画、「『クローバーフィールド』の2回目」とどっちにするか悩んだけど、こっち選んでよかった。
前回の展示終了から一ヶ月と1日経ってしまいました。

今更ながら、感想を。
(mixiではもう述べさせていただいたのですが、1ヶ月後ということも+して…)


学校を卒業するちょっと前まで、「モノを作る」というのは一種の特別な行為だというイシキがどこかにありました。
「絵を上手に描ける人はすごい!」と思って、そういう人になるのを目指したり、
「毎日、創るコトにあれこれ頭を悩ませるのは、頭よさそうだ」と思って、自分なりにあれこれモノ思いにふけってみたり。

今日この時でも、やっぱり「モノを創る」行為はある意味で特別だと思います。
その行為をしている人もやっぱりある意味でスゴい人だと思います。

でも、ちょっと前のと違うのです。

展示にむけて作品をつくっていく過程や、展示終了後にスケッチをしていく間に、あるコトに気がつきました。

それは、ヨノナカにはとっても美しいモノや、すばらしいモノがゴロゴロころがってるというコトです。


ふと電柱をあおげば鳴いている蝉達は一生懸命だし、
道行く車は、「移動」するコトに対する人類の創意工夫のカタマリだし、
アイス売り場で、財布片手にする「計算」は、先祖が編み出した生きるための知恵だし。


そういう日常にある無数のステキなモノ達から、「何か」を抽出し、自分の中で消化して、そのエネルギーを周りに伝えていくという、この、「表現」という行為は、やっぱり偉大だと思うのです。
その偉大な行為を、行おうと試みる人も、やっぱり偉大だと思うのです。


僕はまだまだ自他共に認める未熟者ではありますが、この偉大な行為をやろうとしているジブンを誇りに思っています。
そして、もっとこの道を進んでいって、すばらしいクリエイターになりたいと、思うのです。


さてー、まだまだ暑さ続くらしいですが、元気にがんばっていきたいですね!
展示の2日目を終えて。

今、とてもとても幸せ。

1日のオワリ、自転車に乗ってる時にじじじじじーんと感じるこの幸せの源は、

ジブンというモノの存在感。

いけるよ!って返してくれた人はもちろんのこと、
「ごめん!いけない!」って返してくれた人も。

実際会場に足を運んでくれた人、
そこで本を手に取ってくれた人、
買ってくれた人も。

知人か否かに関わらず、

ジブンの「作品」と、人とがリンクした瞬間、
感じるのは、感謝の気持ちと、
ジブンは確かにそこにいた、というものすごい安心感。

ジブンの出したはがきや、ジブンの打ったメールなど、そして、
会場のテーブルに載っているそのモノは、今、確かにそこに存在するもので、

そのモノは、ジブンが、確かに人生のいくらかの時間を費やして作ったもので、

その、「確実なモノ」を手に取ったり、レスポンスを返してくれる人が、今、確かに居るという、この、強烈な事実は、そう、とてつもない幸福感を与えてくれるのです。

ジブンはそこにいるって、ものすごく実感するのです。


あぁホントに、ホントに、ありがとう。