今回は右手の捻りについてまとめたいと思います。

 

結論は

捻る必要は全くない!

一説によると、ある範士が「それの方がいいんじゃね」って言うところから始まったんじゃないかと言うことです(骨格が特殊なようです)。ではなぜそれが間違っているのだろうか。

 

一つ目の理由は手先に力が入ることです。そして離れがきれいに出にくくなる。大きなポイントはこの二つです。

 

手先に力が入ることのデメリットは離れがブレることです。しかしながら力を抜き過ぎると意図せず離れが出てしまったり、緩んでしまったり、思わぬ副作用が起きてしまう可能性があります。そのようなことが起こらないように力を入れないと言うことの意味を確認しましょう。

力を入れないと言うのは0%にしろ!と言う意味ではありません。最低限、誤って離れが出ないくらいの力は入れておいてください(指先の力をたくさん抜くのではなく手首の力を抜いてください)。要するに余計な力を入れないと言うことです。

 

 

離れがきれいに出にくくなると言うのはどう言うことだろうか?

要因はかけの親指の形です。捻り過ぎると親指を曲げる形になってしまいます。通常は弦溝と多少の親指の曲がりで離れが出ないようにしていますが、少しの弦溝と親指で抑えることになります。

前者は少しの移動で離れが出ますが、後者は比較すると大きく開くことになります。つまり手を開かないと離れは出ません、手を開くことは正しく力を伝えることができないと言うことです。

 

 

ではどこが適切なのか。

それは軽く捻り弦に止められたらそこまでにする。引き分けていくと捻りが戻りがちになるので初めに決めた位置を変えないようなイメージで引く。慣れてくれば意識しなくても初めの位置を保てると思います。

そしてどのタイミングで捻ればいいのか、それは胴造りです。打起こしより前でできる準備はそのタイミングでした方が良い。

 

 

これを読み終わったみなさんには少し疑問があるかも知れません(上の二つとは関係ありません)。

疑問その1 弓手の捻りに合わせて右手を捻る必要は?(雑巾みたいに)

ない。真っ直ぐ離れを出すためには歪みのない射形が必要です。左右の手が逆方向に捻られている状態で真っ直ぐ離れを出すのは難しいです。

 

疑問その2 胴造りで二の腕の外側にハリを意識しているので必然的に捻られている?

考え方は間違っていない。しかしそこで作られたハリは離れに活かせているのだろうか?会ではもうハリを感じない、感じているが真っ直ぐに変換できない(背中側への力)。このようになる事が多いと思います。うまく活用できないのならそれを意識しないでその分余裕を作った方が良いと思います。

 

 

 

まとめ

弓道において余計な力を必要とする場面はありません。そのためには何が余計で何が必要な力なのかを知る必要があります。それを知るためには、たくさんの試行錯誤が必要です。さまざまなことを考えながら練習してみてください。