めだか
終わりなきイタチごっこを続ける行き先も終点もない緑色の列車に乗っていた。後から若いおにいさんが僕の隣にどっかりと荷物を置いて、その向こうに座ってケータイで電話をかけ始めた。かたっぱしからいろんなところにかけて、でっかく喋りまくっている。何故か僕のほうに振りむき気味なのだ。荷物越しに、何かのメッセージなのだろうか。さすがにカチンときてしまって、次かけたらもの申してやろうと思っていた。案の定、僕のそんな煮えたぎったハラワタに気づくことなく、プッシュし始めた。乱闘騒ぎになったらどうしよう、などと思考をめぐらせていた時、彼はしゃべり始めた。
「あっ、おかあさん?」
僕の物申す気分は一気に吹っ飛んでしまった。
そのまま彼は荷物と一緒に電車を降りて行ったのだ。
その背中を見ながら、
母は強し・・・・・・・・・か。
そう呟いたような呟かなかったような。
今日はこれくらいにしといたろ。
「あっ、おかあさん?」
僕の物申す気分は一気に吹っ飛んでしまった。
そのまま彼は荷物と一緒に電車を降りて行ったのだ。
その背中を見ながら、
母は強し・・・・・・・・・か。
そう呟いたような呟かなかったような。
今日はこれくらいにしといたろ。