本日は場所を移動し、ツートラに参加の予定である。
しかしこの山のあまりの心地よさに気が変わり、今日もこの山を一日走ろうということになった。
という訳でのんびり朝飯をしていると、この山をテリトリーにしている虎使い達が次々と現れる。

もーりさんが、
「あの人たちについて行こう」
と言い出したので、昨日の今日でまだ虎に食われっぱなしの僕は多分に怯んだものの、山を案内してもらう、という事の幸福度も十分に知っているので、展開はもーりさんに委ねる事にし、山の主に伺いに行くと、
「エンデューロとトライアルはちゃうからなあ…」
と言われつつも、承諾していただいた。
足手まといにならぬようウォーミングアップに励んでから出発。

時々現れるセクションラインは自分だけショートカット。

徐々にルートの難しさが現れてきた。
「行けないようだったら僕だけ勝手に帰りますんで~」
と一応挨拶のときには言ったが、帰り道などまったく分からないし、既に急な長い下りを下りてしまったのでもう何がナンでも付いて行くしかなくなってしまった。
下りたら登るは当たり前。
しかし今までの当たり前にはなかった斜度の長い登りが待っていた。
皆すんなりではないが登って行く。

取り残された自分一人冒険気分である。
しかしこの登りでトラ車でしか出来ないポジション取りと、エンデューロならではのかっ飛ばし助走を使って、ムリヤリ駆け上がるという素敵な登り方を発見 (トライアルライダーの助走はゆっくりだ)。
坂の後半で登坂力が落ちてくると、体を上下に揺すってそれに合わせてスロットルワークをする。
いわゆる鬼グリップである (正しくは「鬼グリ~ップ!!」と叫びながら激しく上下動するのだ、と15年ぐらい前に阿字ヶ浦のどんぶり坂で教えてもらった) 。
以後、現れてくるキツイ登りはその秘策でえいやえいやと登ったが、なにぶんスピードが出る登り方なので前走者に追いついてしまうとトライアル的バランスが上手でない都合上、スタンディングスタートできずに、尻グリップ足バタバタ半クラぶいぶい走法で、兎に角止まらずに登るしかなかった。
既にもうそれはトライアルの領域で無くなっているが、それでもこれらのやり方を駆使すればなんとか登れることが分かってきて、
ヨシヨシ、オレなかなかイケてるぞ、ひひひ。
などとココロの余裕が現れだしたところにツンツル岩盤斜面の沢が現れる。

皆一同緊張の面持ちでトライするがタイヤがグリップせずに空転し、斜面の途中で押したり滑落したりとなかなか壮絶な状況である。

そんな中もーりさんは、前走者の走りを観察分析してグリップが極端に悪い箇所を把握しておき、超絶スロットル&バランスでクリアしてしまった。
皆が登り、また一人残された僕は覚悟を決め、最大限の助走を取るべく沢床をバックしていると、既に登った人たちが様子を見に(滑落見物?)歩いて下りて来てくれた。
もーりさんにいたっては、モンテッサを僕に貸してしまった事を後悔しているのか、それとも僕が滑落して行く所を楽しみにしているのか、はたまた僕がここでバイクを破壊し、もーりさんの言い値で買い取るのを待ち構えているのか、なんだか例えようのない表情をしている。
落として壊れてしまったバイクを引き取るのも、大滑落してヒーローになるのも大いに困るのでロケットスタート。
といってもキャスター角度がエンデューロバイクに比べて立っているからか、なかなか安定してスピードが上げられない。
しかしやり直さずにそのまま突っ込むと、その勢いでも一番斜度のある最初の駆け上がりは登ることが出来た。
そこから先は苔によりつるんつるんで立っている事も出来ない状態。
案の定リヤがスリップを始めたが、地面を蹴ると何とかバイクは前に進み、例えようの無い表情改め、残念な表情のもーりさんを横目にみながら登りきることが出来た。
そのあとも多種多様な上り下りに翻弄されつつもしっかり山を堪能させていただき、さらには迷子にまでもなりかけたが、ようやく土曜日走ったルートに帰って来ることが出来た。
そして土曜日走った時には、
「ありえん。」
と迂回した、登り大溝ステアキャンバートラバースも試しに入ってみると、何事も無くスカっと行けた。
大いに気を良くし、ベースに戻ってから山の主に今日のお礼を言いにいくと、
「すごい突破力やったな!また走りにきたらえーで。」
と山の主は僕に言ってくれた。
あとになってふと、
「”突破力”って言ってたけど、”走破力”を言い間違えたんだろな。」
などと思い返していると、”突破力”というあまり使わない言葉が何故か気になって頭の中で書いてみた。
突破力
その言葉は、まさにこの最近の自分を表している気がした。
朝一発目の激坂登りを見上げた時、ベースを出発したときから不安で満タンの心の袋の中へ、黄色い何かが現れ、ふわふわでわたのような僕の不安達をぎゅっと握って小さくしていてくれたような気がした。
そうすると僕は、
「こうなったらしゃあない、やったるで!!」
言わば俗に言う”ヤケクソ”状態に突入して行けるのだ。
新しいつてで頼まれて気を良くし、ついつい背伸びをして受けてしまった仕事では、現場へ行ってみると思ったとおりワケが分からず、独り悩みもがき苦しんだ。
だけど、
オレどうしよう。
オレどうなってしまうのだ。
という状態でも、「もはや我二退路ナシ」と気づくと
「なにお、くそー!!」
と闘争心がムクムクと湧いてきて、えいやえいやと乗り越えることが出来た。
バイクも仕事も、必死のパッチだった師走。
でも今、それらを思い返してみると、
「楽しかった」
の一語である。
このトライアル行では、足べたドタドタで走破じゃなくまさに突破って感じで全く格好良くなかったけど、サイコーに気持ちよかった。
突破力
なかなか素敵な言葉だと思う。
しかしこの山のあまりの心地よさに気が変わり、今日もこの山を一日走ろうということになった。
という訳でのんびり朝飯をしていると、この山をテリトリーにしている虎使い達が次々と現れる。

もーりさんが、
「あの人たちについて行こう」
と言い出したので、昨日の今日でまだ虎に食われっぱなしの僕は多分に怯んだものの、山を案内してもらう、という事の幸福度も十分に知っているので、展開はもーりさんに委ねる事にし、山の主に伺いに行くと、
「エンデューロとトライアルはちゃうからなあ…」
と言われつつも、承諾していただいた。
足手まといにならぬようウォーミングアップに励んでから出発。

時々現れるセクションラインは自分だけショートカット。

徐々にルートの難しさが現れてきた。
「行けないようだったら僕だけ勝手に帰りますんで~」
と一応挨拶のときには言ったが、帰り道などまったく分からないし、既に急な長い下りを下りてしまったのでもう何がナンでも付いて行くしかなくなってしまった。
下りたら登るは当たり前。
しかし今までの当たり前にはなかった斜度の長い登りが待っていた。
皆すんなりではないが登って行く。

取り残された自分一人冒険気分である。
しかしこの登りでトラ車でしか出来ないポジション取りと、エンデューロならではのかっ飛ばし助走を使って、ムリヤリ駆け上がるという素敵な登り方を発見 (トライアルライダーの助走はゆっくりだ)。
坂の後半で登坂力が落ちてくると、体を上下に揺すってそれに合わせてスロットルワークをする。
いわゆる鬼グリップである (正しくは「鬼グリ~ップ!!」と叫びながら激しく上下動するのだ、と15年ぐらい前に阿字ヶ浦のどんぶり坂で教えてもらった) 。
以後、現れてくるキツイ登りはその秘策でえいやえいやと登ったが、なにぶんスピードが出る登り方なので前走者に追いついてしまうとトライアル的バランスが上手でない都合上、スタンディングスタートできずに、尻グリップ足バタバタ半クラぶいぶい走法で、兎に角止まらずに登るしかなかった。
既にもうそれはトライアルの領域で無くなっているが、それでもこれらのやり方を駆使すればなんとか登れることが分かってきて、
ヨシヨシ、オレなかなかイケてるぞ、ひひひ。
などとココロの余裕が現れだしたところにツンツル岩盤斜面の沢が現れる。

皆一同緊張の面持ちでトライするがタイヤがグリップせずに空転し、斜面の途中で押したり滑落したりとなかなか壮絶な状況である。

そんな中もーりさんは、前走者の走りを観察分析してグリップが極端に悪い箇所を把握しておき、超絶スロットル&バランスでクリアしてしまった。
皆が登り、また一人残された僕は覚悟を決め、最大限の助走を取るべく沢床をバックしていると、既に登った人たちが様子を見に(滑落見物?)歩いて下りて来てくれた。
もーりさんにいたっては、モンテッサを僕に貸してしまった事を後悔しているのか、それとも僕が滑落して行く所を楽しみにしているのか、はたまた僕がここでバイクを破壊し、もーりさんの言い値で買い取るのを待ち構えているのか、なんだか例えようのない表情をしている。
落として壊れてしまったバイクを引き取るのも、大滑落してヒーローになるのも大いに困るのでロケットスタート。
といってもキャスター角度がエンデューロバイクに比べて立っているからか、なかなか安定してスピードが上げられない。
しかしやり直さずにそのまま突っ込むと、その勢いでも一番斜度のある最初の駆け上がりは登ることが出来た。
そこから先は苔によりつるんつるんで立っている事も出来ない状態。
案の定リヤがスリップを始めたが、地面を蹴ると何とかバイクは前に進み、例えようの無い表情改め、残念な表情のもーりさんを横目にみながら登りきることが出来た。
そのあとも多種多様な上り下りに翻弄されつつもしっかり山を堪能させていただき、さらには迷子にまでもなりかけたが、ようやく土曜日走ったルートに帰って来ることが出来た。
そして土曜日走った時には、
「ありえん。」
と迂回した、登り大溝ステアキャンバートラバースも試しに入ってみると、何事も無くスカっと行けた。
大いに気を良くし、ベースに戻ってから山の主に今日のお礼を言いにいくと、
「すごい突破力やったな!また走りにきたらえーで。」
と山の主は僕に言ってくれた。
あとになってふと、
「”突破力”って言ってたけど、”走破力”を言い間違えたんだろな。」
などと思い返していると、”突破力”というあまり使わない言葉が何故か気になって頭の中で書いてみた。
突破力
その言葉は、まさにこの最近の自分を表している気がした。
朝一発目の激坂登りを見上げた時、ベースを出発したときから不安で満タンの心の袋の中へ、黄色い何かが現れ、ふわふわでわたのような僕の不安達をぎゅっと握って小さくしていてくれたような気がした。
そうすると僕は、
「こうなったらしゃあない、やったるで!!」
言わば俗に言う”ヤケクソ”状態に突入して行けるのだ。
新しいつてで頼まれて気を良くし、ついつい背伸びをして受けてしまった仕事では、現場へ行ってみると思ったとおりワケが分からず、独り悩みもがき苦しんだ。
だけど、
オレどうしよう。
オレどうなってしまうのだ。
という状態でも、「もはや我二退路ナシ」と気づくと
「なにお、くそー!!」
と闘争心がムクムクと湧いてきて、えいやえいやと乗り越えることが出来た。
バイクも仕事も、必死のパッチだった師走。
でも今、それらを思い返してみると、
「楽しかった」
の一語である。
このトライアル行では、足べたドタドタで走破じゃなくまさに突破って感じで全く格好良くなかったけど、サイコーに気持ちよかった。
突破力
なかなか素敵な言葉だと思う。