さっきまで風呂に入っていた。
夜、パソコンに飽いてウタタ寝したおかげで、ふと気が向いた夜中に風呂を沸かす気になった。

夕方の雨で湿った薪も意外に火付きが良く、楽しそうにもくもくと煙を上げ電球に集まった虫達を追いかけている。

全ての灯りを消して湯に浸かると曇天の空は明るく、同じ色をしたシャンプーとリンスのボトルも間違うことが無い程だ。

クヌギの枝が折れ落ちていたので杉檜と一緒にくべていたが、ちいさくくすぶっていて香りがとてもいい。

闇の中を獣が近くまで歩いてくるのを生々しく感じた。
気が向くとフル○ンのまま棒を手に獣を追い掛け回してみるが、捕まえることが適わないのも判っている。

原始人のような姿で帰ってくると棒を捨て、また無言で湯に浸かる。
また獣の気配がしたが、もう満足しているので黙って湯に浸かる。

蛍が一匹だけ飛んでいる。

黙ってその黄色い光の粒を目で追う。

湯から上がり、ちょいの間吠えて満足したのでそろそろ寝ることにしようか。

我輩は戌年生まれである。