今更ながら、名月の下でのお話。

谷底より、月が昇りつつあるのを感じていたのだから、時刻は夕方をとうに過ぎていたのだ。
立ちションにと外へ赴き目に映ったのは、徐々に青白く映し出されて行く、わが足事泊の全風景であった。


これより始まる、年に一度の光の幻景に我が身を投じん、と思いついた充ては、定番の得意技、
「露天五右衛門風呂」であった。
しかし今宵においては、その場所を特に限定すべきで、それは
”月光浴”
と呼べる程、空の下に露出していなければならない。



先述の軽トラ露天風呂で活躍した、ボイラー槽の出番である。




昇り行く月を眺めての思い付きから小一時間、そこは月光浴場となった。





翌日、よく晴れたので、まだ温かいボイラー槽で、毛布五枚、シュラフ二枚、インナーシュラフ二枚、テントひと張りを洗濯。