ウチから車で一時間、自分でも催しをしたことのある縁の深いコースが、以後バイクイベントを出来なくなると言う事で2daysのファイナルレースが行われた。スタッフで来いと言われていたけれど、関西ではスタッフばかりでまだレースに出た事が無いし、何よりも思い出の多いコースだから1日目の4時間耐久レースに参加することにした。

バイクはその数日前まで埼玉で通勤に使っていたゴコイチ号(XLR)。かつて一緒に走っていた仲間達のパーツで組み上げたポンコツバイクだ。

多くの周回数を重ね、休み所のないレースに出るのは10年以上振りだった。

当日のエントリーと言うことでクラス最後尾スタートを切ると、いつもはスタッフとして大人しく走っていたそのコースが、「来い!どんどん来い!」と僕を煽った。

 
僕は煽られるまま突っ走り、また煽られる以上に歓喜した。4時間、僕は絶えず強燃焼していた。

数日前に同じバイクで環七を通勤すり抜けしていた時は、他のバイク達が怖くてなかなか前に出る事が出来なかったのに、レースではくたびれきった老馬、ゴコイチ号にあり得ないほどの鞭をいれる事が出来た。

現れてくるバイク達をほぼ全て追いやると、周回を重ねるごとにエンジンからの熱と異音はやがて異常とも言える程になっていった。

 

トップだった強いライダーの二人組が3時間半の時点でマシントラブルでリタイアすると、僕は棚ボタのクラス優勝を果たした。

 


僕は久々にその興奮と歓喜を味わった。まだこれからもバイクに乗って走り続けようと思う。造られた画面の中に、同じ興奮や歓喜が宿るとは思えないからだ。