底値を突き抜けこのまま下降し始めると
高PER銘柄が徹底的に売られ始めるという
新興株にとってもっとも恐れている事態が起こる可能性がある。

ITバブル崩壊のときもそうだったが、
高成長を見込んで理想買いをしている銘柄は
あのヤフーですら徹底的に売られ、
2000/2/22の高値81982円から2001/9/4の安値3554円へと実に23分の1にもなった。
しかし、2005/12/30には上場来高値を更新し95000円にもなった。26.7倍である。

これが意味するものはどんなに将来性があろうとも
下値を叩かれる可能性があるということだ。
ましてや現在の新興株は玉石混交となっており、
将来性があやしいものまで高く買われ、
安くなったからと高値憶えで思わず買ってしまう個人投資家もいると思われる。

これはもっとも危険なことである。
本格的な下げを経験していない昨今のオンライントレーダー達は
買い下がりを始め追証に終われ退場していくことになるかもしれない。
なかには空売りを憶え大儲けする投資家も出ることだろう。
これはかなりの悪循環を生み出すことになるのだが。

だからと言って現在の経済状況が2000年の頃と同じであるわけがないので、
そこまでの下げはないはずだが、
新興株が5分の1位になる覚悟はしておくべきかもしれない。

ITバブル崩壊後も現物買いしかしていなかったが、
時代は変わり、投資にはスピードが要求され
現物だけではそろそろ限界と考えられるし
投資から投機の時代が本格的にやってくることを鑑みると
やはり空売りを考える時が来たのかもしれない。