なにこの残像感。肉眼では絶対に見れない光の撮り方 | AYU'S KICHEN

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シャッタスピード④
Olympus 35mm

シャッタスピードを遅くするとこんな写真が撮れる。

夜間にカメラを固定して、シャッターを長い時間を開いて撮影すると、光の軌跡が連なる写真の撮影ができます。
肉眼では日常的に絶対に見ることのできない光景ですよね。
走り去った自動車は写真には記録されず、明るいテールランプやヘッドライトの光だけが記録されています。
やり方は簡単。
夜景が見えるスポットに着いたら三脚にカメラを固定して、セルフタイマーで撮影しましょう。
あんまり長く居座ると変質者と間違えられる可能性があるのでお気をつけ下さい。
シャッタースピードは30秒でも開けておけば十分です。
三脚を使ったり、セルフタイマーで撮影するのはブレを起こさない為です。
写真はシャッター速度が遅ければ遅いほどブレやすくなります。
ブレるのは人生だけで十分です。
なぜ夜の撮影は昼の撮影に比べてブレやすいのでしょうか?
夜景や暗い室内での撮影をする場合は、光を十分取り込む必要があるのでシャッター速度が遅くなります。
シャッターが開いている間に撮影する位置がずれてしまうことでブレが発生しやすくなるのです。
しっかりとグリップしたつもりで撮影しているいるつもりでも、やはりカメラは微妙に動いています。
昼間やフラッシュを使った撮影では、シャッター速度が速く、手がぶれる速度よりシャッターが開いている時間が短い為にブレが写真に現れないのです。

写真撮影の大原則。

カメラは外の光をレンズを通じて撮像素子へ当てることで撮影を行っています。
撮像素子とは、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する電子部品のことです。
写真撮影はいわばこの撮像素子へ光を「どれだけの量」「どのくらいの時間」当てるかという作業なのです。
この光のコントロールがうまい人が俗に言う「写真を撮るのが上手な人」です。
写真撮影において、光を取り込むことを「露出」と呼び、これが「写真の明るさ」に繋がります。
この露出はどれだけの光の量を撮像素子に当てるかを調整する「絞り」と、どのくらいの時間光を撮像素子に当てるかをシャッターの開閉時間で調整する「シャッタースピード」によって決まります。


そもそもシャッタースピードって?

シャッタースピードはシャッターの開いている時間のことで、カメラごとにシャッタースピードの上限と下限が決められており、その範囲内であれば自由にシャッタースピードを変更できます。
シャッタースピードは1秒、1/2秒、1/4秒・・・1/250秒、1/500秒のように表します。シャッタースピードが1/100秒といえば、シャッターの開いている時間は1/100秒という意味です。
シャッタースピードを速くすると、シャッターが開いている時間が短くなるため、光が撮像素子に当たる時間が短くなり、写真は暗くなります。
逆に、シャッタースピードを遅くすると光が撮像素子に当たる時間が長くなり、写真は明るくなります。
シャッタースピードが速いと、動いている被写体を止めて写せますが、シャッタースピードが遅いとシャッターが開いている間にカメラが動いて手ブレになったり、被写体が動いて被写体ブレになったりします。
つまり、シャッタースピードが速いほど動いている被写体をブラさずに撮影することができ、手ブレも少なくできます。
逆に、シャッタースピードを遅くすると、被写体の動きを表現するような撮影ができます。

シャッタスピード①

シャッタースピードが早いとこんなにダイナミックな写真が!

シャッタスピード②

シャッタースピードを遅くすると、光源だけが残る写真が撮れるので、手持ち花火で円を描いた写真や

シャッタスピード③

こんな千手観音式手持花火超絶写真を撮ることも可能です!


単純だけど奥が深いシャッタースピード。

注意しなければならないのが、晴天のような明るい条件下ではシャッタースピードを遅くしすぎる露出オーバーとなり真っ白い写真になってしまいます。
逆に屋内や夜など暗い条件下で速すぎるシャッタースピードにすると露出不足となり真っ黒な写真となってしまいます。
写真上達の近道はこの絞りとシャッタースピードの関係を理解することです!
シャッタースピードを変えることで、肉眼では絶対に見ることのできない世界を撮ることができますよ。