おはようございます。きくです。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
 
 
【朝の地下でモーニング】
 
朝の出勤前、朝食を食べに、思い付きで
いつも行くチェーン店のカフェとは違う
お店に入ってみることにした。

そこは、夜はBARをしていて、
日中はランチをとることもできる、
いわゆるカフェバーだった。

地下へと階段を下りてドアを開け
店内に入ると、
内装や調度品の殆んどすべてが木製で、
どこか懐かしさを感じた。
壁の棚の上には、お酒のボトルが並べて飾られている。
先客は数人。おじ様たちが、素敵に朝食をとっていた。

席に着くと間もなく、
きれいなお姉さんが注文をとりにきてくれて、
私は飲み物をホットコーヒーで、
モーニングを頼んだ。

店の中では、テレビの音が小さく聞こえる。
お客さんは、新聞を読む人、
スマートフォンを触る人、
雑誌を読む人、眺めているだけなのか
集中しているのかテレビを見ている人、
と様々自分の好きなようにしている。

間もなくテーブルに運ばれてきたのは、
少し濃いめのホットコーヒー、
二つにカットされた、ふわふわの厚切りトースト、
サラダは、千切りの野菜と
カットされたプチトマト、スライスされたゆで卵と、
一口サイズにされた色とりどりな果物の盛り合わせだ。

果物はドレッシングをまとってしまうので、
先に食べてしまうか、工夫が必要かもしれないが、
ちょうどいい量で、満足感がある。

不思議と落ち着いて、食べ物と向き合いながら
食べられるような店の雰囲気だった。
ゆったりとした時間の中で朝食を食べ終わり、
会計しにカウンターの方へ行った。

洗い物の手を止めて注文票を受け取った
お店のお姉さんの少し濡れたままの白い手が、
キラキラしていてとても綺麗だった。

会計し終わると、
「ありがとうございます。いってらっしゃい。」
と言ってくれた。

その言葉と声が、とても温かくて嬉しかった。
ドアを開けて出る時に、なぜか再度言われた
「いってらっしゃい。」の声で、
私の背中に軽く手のひらをポンと当てて
元気づけられたような感覚だった。
家族から言われているみたいで、ありがたかった。

階段を上り地上に出ると、
そこは忙しい流れの人の波。
ついさっきいた店の中とは別世界だった。
時間の流れ方が違っているような感覚だった。

さあ、これから仕事へ向かおう。
こちらの世界へ、行ってきます(笑)