おはようございます。

お元気さんで! (^O^)



先日お伺いした、とあるクライアントさんでのお話。



お伺いするなり、


「さっそく中島さんに見てもらいたいんだけど・・・」


と、一枚のチラシを見せられました。



それは、その業者さんのとある商品シリーズのチラシでした。



まだデザイン段階らしい。



その担当者としては、デザイン依頼を出した先のデザイン事務所が “キレイなデザインを仕上げる” ことにおいて定評のある業者だっただけに、割りと簡単な気持ちで依頼を出したらしい。



が、仕上がってきたそのデザインにどうも不満があるらしい、、、、が、どこにまずい所があるのかをうまく指摘できず、また、どう修正指示を出していいのか、という事でも困っている、という事でした。



パッとそのチラシを見て、すぐに


「あーーーーー、

 これはマズすぎる!!!」


と思いました。



その担当者がパッと不満を感じるのは当然の事でした。



というのは、チラシデザインの “いろはのイ” から既に崩れてしまっているから、当然といえば当然。



その “いろはのイ” とは、


こういう紙の印刷物を見る時の、

人の目線の流れを

完全に無視してしまっている


という事。



今回のチラシものだったら、構成や内容にも因りますが、だいたい基本は 「N」 の字の流れか、または 「Z」 の字の流れに人の目線は流れます。


よって、このライン上をスッキリさせ、また、そこに特に訴えたい内容をはめ込む、というのが基本中の基本になってきます。



が、見せられたチラシデザインは、「N」 ・ 「Z」 は愚か、どんな字のラインにもなっていない。


まあ、がんばって言うなら 「θ」 とか 「∮」・・・・・うーん、いや、 「ζ」 かな。。。


まあ、とにかく、


パッとひと目で

視線がバラける

(アカンやんっ!!)


そんなレイアウトでした。



「パッとひと目」 から違和感を感じるのは当たり前なんですね。



他にも、淡いベース色の部分に書いてある字が白色。


薄い色の上に白文字を乗せるとどうなるか・・・・・、どんな素人の方でも解りますよね。


その “文字” というのが、このチラシで重要なポイントになる 「連絡先」 など、注文に必要な情報の部分。


伝えないといけない文字情報が見にくい訳だから余計にマズイ。



確かに、その部分はビジュアル的には淡く見せる方が若干キレイかもしれないのですが、これでは 


「芸術作品か美術作品」 を作っているのか、

「人に“伝わる”ようにする販促ツール」 を

作っているのか


がわかりません。



チラシのコンセプトは、言うまでもありませんが 


「人に“伝わる”ようにするための販促ツール」 


です。



他にも、


●掲載されている情報がすべて“おしなべて"あり、

 何を強調し、何を控えさせるかのメリハリがない。

 結果、「何を伝えようとしているのか」 がよくわからない。


●伝えるべき情報が端折られている。


●消費者にどう行動を起こして欲しいのか、がわからない。


など、とにかく決定的に


“伝わらない”チラシ


でした。



このケースを見て、ビジュアル的仕上げに定評のあるこの制作会社がこのような仕事をしている、という事がとても残念でした。



ビジュアル面での研鑽はおそらく日々磨かれているものと思いますが、あまりに 「マーケティング的要素」 の勉強がおざなりになっているようです。



考えられるのは、


ビジュアル面で評価が高かった分、昔はそれだけでも充分に格好がついた。

でも、時代が変わって、「情報の洪水」状態にさらされるようになった今の時代に、 「マーケティング要素」 の重要性の相対的比率が高まっている事に目を背けてきた。
その結果としての、このチラシの完成度なのかな、


という事です。



今でも、当然ながらビジュアル面の充実は必要です。


特に女性は、文字情報が多いデザインを嫌い、できるだけビジュアル的要素の強いデザインを好む傾向にあります。



しかし、他方で、これからさらに激化する 「情報の洪水」時代 に特に重要になってくるのが 「マーケティング資質」 です。



そのためにも、例えば、できるだけキレイなデザインの中で、どれだけぜい肉を落とし短くポイントを抑えた文字情報を放り込んでいくかが、とても重要になってくる、など、本当に


「デザイン」 と 

「マーケティング」 の両立


は必須と捉えないといけません。



これをお読みになっているデザイナーの方で、 「そんなの、解りきってる話じゃないか!」 とか 「それって、ふつーの話じゃん!」 とおっしゃられる方は全然問題なしです。


が、先に挙げたデザイン事務所ならびに制作を担当したデザイナーのように、解っていないか、または、解っていてもそこから目を背けているか、のデザイナーさんは、今からでもマーケティングの習得をされる事をおすすめします。



そして、デザイナーを外注委託されている業者さんは、とにかくマーケティングの知識をある程度持ったデザイナーを使ってください。


ただ “キレイなビジュアルを作る" だけのデザイナーを使ってしまうと、広告反応の悪い、おカネをドブに捨てるような販促をやる事になりますよ。




それでは、今日はこの辺で。



あなたにとって、良い一日を!!!





赤ネクタイの販促ツールドクター・NAKA-Gの  「お金をかけずに売上げアップを狙うマーケティング日誌」
    これからのデザイナーには

    よりマーケティング知識は

    必須になる。