我が親友Aについて part2
最近は忙しくて全然更新できませんでしたが、
先日またAの家に行ったので、その時のことを書きます。
前回決まらなかったクリスマスの話をするため、
私は再び、友人のAに会いに行きました。
まず家に行くと、今から行くと連絡したのにもかかわらず、
彼はシャワーを浴びています。
私はその間、彼の部屋に勝手に上がりこみます。
そこには数冊のスケッチブックが放置されています。
当然勝手に見ます。
スケッチブックには何故か折り鶴のスケッチがたくさんあります。
数分後、彼はシャワーから出てきます。
すると、私には見向きもせずにベッドで眠りだします。
無理やり起こすと、拗ねます。
その後いきなり、やる気満々に成り出します。
彼の手を見ると案の定、前回と同じ株式の本を持っています。
彼は途中で飲み物入れに一階に行きます。
当然戻ってきません。
様子を見に行くと、一人でコーヒーを飲みながら、
テレビを見ています。
すぐに部屋に戻るように注意します。
すると満面の笑みで飲みかけのコーヒーを差し出します。
私は先に部屋に戻ります。
そのすぐ後、彼は何故か片手にソプラノリコーダー、
もう一方の手に猫を抱えて戻ってきます。
彼は正座で、ひざの上に猫を置き、エーデルワイスを演奏します。
私が無視し続けると、二回だけ演奏してやめます。
すると今度は、ピアノでエーデルワイスを弾き始めます。
今度は歌も歌います。
それが終わると次はギター、またその次はハーモニカで演奏します。
当然無視します。
すると彼は、アルトリコーダーでの演奏を始めると、
時計を睨み、演奏を止め、ラジオを聴き始めます。
私はそれを邪魔するため、隣でギターを弾き、エーデルワイスを歌います。
彼が泣きそうな目で見るので、一回で止めます。
数分間ラジオを聴き続けた後、満足そうな顔で立ち上がり、筆記用具を取り出し、
そばに置いてあったスケッチブックにギターの絵を描き始めます。
何故かそれを途中で投げ出すと、
かなりノリノリのアカペラで、赤鼻のトナカイを歌いだします。
腹が立ったので叱ると、拗ねるどころか、
クリスマス、クリスマス、と楽しそうに連呼しだします。
何がしたいか、と聞くと、
ご飯食べたい、と何故かテンション低めでつぶやきます。
結局今年はただみんなで食事をするだけになりそうです。
少し心配なのは、彼がまだ旅行を諦めていない事と、
食事なら自分が作ると言い張っている事です。
トコについて
今日はトコを観察してみました。
と言うのも、いろいろ言葉も覚え始めて、訳の分からない事を言い出したんです。
まず一つ目は「きただ!」です。
何が来たんですか?
かなり焦ってるようですが、トコさん訛ってません?
二つ目は「それってしろい?」、「ひかげとか?」
誰と何を話してるのか分からないですが、
多分日陰は白くないですよ、トコさん。
三つ目は「さくひんいる?」、「かう?」
いりません。
四つ目、「それって何年?」
分かりません。
何年でしょう。
まずそれってなんですか?
五つ目、「合だ!」
えっ?なんですか?
六つ目、「かぜさえ…。」、「左右だ!」
風が左右ってどういうことなんでしょう?
七つ目、「なかにわ?」
いや、今は家にいますけど。
八つ目、「左右する?」
しません。
九つ目、「合だって。」
誰に聞いたのでしょう。
さっき自分で言ってましたよね?
「合だ!」って。
ラストは、「さくひん?」、「合とか?」、
「合」って作品なのでしょうか。
本当にトコさんは、「合」が好きなんですね。
これからも言葉のレパートリーを増やしていってほしいですね。
我が親友Aについて
先日友人のAに会いに行きました。
クリスマスの計画を二人で立てるためです。
私達は3年前から彼氏、又は彼女のいないもの同士でクリスマスに遊ぶことになっています。
年々参加者は減っていますが、それでも今年は12人が参加する予定です。
その日何をするかは、その年幹事になった者が決めることになっています。
そして今年は私とAがその係になりました。
Aの家で相談していると、彼は一人でギターを弾き、自作の歌を歌いだします。
少し強く叱ると拗ねます。
しかし、しばらくするとノリノリでピアノを弾き始めます。
しかも、すごく楽しそうに。
もう一度叱ると、今度は紙を持ってきて、私の似顔絵を描き始め、
10分もすると、とてつもなく上手な似顔絵を私に差し出します。
当然目の前で引き裂くと拗ねるのでポケットにしまい、またまた叱ると、
今度は、フンフンと鼻歌を歌いながら、折り紙をはじめ、
まもなく鶴が出来上がります。
それを満足そうに机の端におき、何故かシャワーを浴びに行きます。
その間に私はそれを潰します
彼は戻ってきてすぐに異変を察知し私をにらみます。
当然私もにらみかえします。
彼はビビッて部屋の隅でラジオを聴きだします。
2分後、飽きたのか本を読み出します。
株式についての難しそうな本です。
するといきなり「ヨシッ!」と大きな声で言いながら立ち上がり、
むかつくほど真剣に、クリスマスの会合について意見を出し始めます。
結局まともな意見は全然なく、その上彼は私の意見を否定し続けます。
彼によると、私の意見はまったくもって変化に富まず、保身的だそうです。
なぜか株式についての本を読んだことでやる気を出した彼は、
「旅行に行こう」といい続けます。
結局意見はまとまらず、また今度決めなおすことになりました。
おそらく今度も彼は、歌を歌い、ピアノを弾き、絵を描き、折り紙をし、シャワーを浴び、
ラジオを聴き、株式の本を読まなければ、やる気をだしてくれないのでしょう。
紙ヒコーキ part3
屋上の扉を開けると、空はまだ澄み切った青色で、
死ぬにはもったいないくらい気持ちのいい空だった。
誰も来ないこの屋上は、思ってたよりも幾分かきれいだった。
本当に気持ちのいい日だった。
女の子を振るのは、初めてじゃなかったはずだ。
でも、僕には耐えられないと思ったんだ。
好きだった人に
「ごめん。」と言うのは、
辛くて
辛くて
頭がおかしくなりそうだった。
いっそのこと狂ってしまえばよかったと思う。
何にも分からないぐらい。
僕は、僕の気づかない所で、少しずつ弱ってたんだと思う。
僕はゆっくりピストルを頭に向けて。
僕はゆっくりトリガーに指をかける。
僕は叫ぶ。
「僕にトリガーをひかせてくれ。」
僕は華奢な柵を乗り越える。
今日は少し風が強かった。
そして僕は柵をつかんだままで下をのぞく。
足が震える。
柵をつかむ手が変色する。
僕は震える足を止められない。
僕は柵から手を離せない。
僕はどうしようもなく臆病で、
とてつもなく不器用。
神様は、僕に死ぬだけの勇気を与えなかった。
僕は今日も一人で泣いていた。
上空では、風が積乱雲を押し流す。
中庭の木からは、蝉の声聞こえる。
僕は初めて声を出して泣いた。
続く
紙ヒコーキ part2
屋上から空を見てみる。
僕のはるか上空では、風が積乱雲をゆっくりと押し流していた。
ここは教室よりも蝉の声が気にならなかった。
そのおかげで日陰に入ると、少しだけ暑さを忘れることが出来た。
僕は今日も一人で泣いていた。
高校一年の夏は、最悪の夏だった。
僕がこの学校に入学したのは、ひとりの女の子のためだった。
好きだった。
とにかく一緒に居たかった。
だから勉強も頑張ったんだ。
理由は不純だったけど、すごく無理してこの学校を受験した。
正直受かった時は、学校側のミスだと思ったりもした。
それはもう泣きそうだったよ。
でもその日の僕には、まだ泣く場所が無かった。
嬉し泣きがしたかった。
本気で嬉しかったしね。
またあいつと一緒の学校に行けるんだって。
けど楽しかったのは春の間だけ。
夏に入ってすぐ、僕は告白された。
好きだったあの子に。
けれど、僕は振っちゃった。
あれだけ好きだったのに。
彼女は泣きながら
「なんで?」
と言った。
そんな事、僕にもわからないっていうのに。
その次の日の放課後、僕はこの屋上を見つけた。
何で僕は屋上に行ったのだろう?
多分、人のいない所に行きたかったんだ。
泣きたかった。
泣きたかった。
泣きたかった。
そして
死にたかった。
だから僕は行ったんだ。
人の来ない屋上に。
そこで思いっきり泣いてから、思いっきりジャンプして
僕は死ぬんだ。
続く
紙ヒコーキ
天候…晴れ。
風…北よりの乾いた風、追い風。
前方に障害物の影なし。
今日は紙ヒコーキがよく飛びそうだ。
僕は不器用だ。
小3まで蝶々結びが出来なかったし、高1の今でも折り紙の鶴が折れない。
折り紙で僕が折れるのは、左右の翼の大きさの違うヒコーキくらいだ。
クルクルまわってすぐに落ちるから、ヒコーキとは言えないかな?
とにかく僕はとてつもなく不器用で、それは人間関係にも現れていた。
僕は彼女がいない。
今も昔もずっといない。
モテないわけじゃないけど、全部振ってしまう。
相手のことが好きだったとしても、僕はそいつを振るんだ。
好きだといわれても、どう答えたらいいのかが分からない。
だから結局焦って振っちゃって、後で一人で泣く。
そういう時、僕は学校の屋上に行く。
普段は鍵がかかってて入れないはずだけど、高校に入学してすぐに、屋上の鍵が壊れてるのを見つけた。
もうすぐ2年生になるけど誰にも言ってない。
だから誰もここには来ない。
鍵は一見かかってるように見えるし、そもそもここは人が通らない。
だから僕はここが好きだ。
いいことがあっても、悪いことがあっても、いつもここに一人で来ては、空を見た。
そしてたまに紙ヒコーキを飛ばしてみる。
それはいつもグラウンドの端っこにクルクル回って落ちるだけだった。
続く
さらば、我が純愛。
「紫陽花」は私が中1の時に書いたものなのですが、なかなかメチャクチャな内容だと思います。
それでも、私がはじめて書いた作品なので初めに載せさせていただきました。
本題はここから
2005年 11月27日 日曜日
俺の純愛が今日、自由の国アメリカ合衆国に渡りました。
日記1日目にして早くも失恋の報告です。
相手は幼馴染なのですが、今日アメリカに引っ越しました。
俺はそれを前日の夜聞きつけ、今日最後に顔を会わしてきました。
正直悲しすぎて涙もでませんでした。
今、お互い高1です。
高1のこんな時期にわざわざ引っ越さなくてもいいじゃないか!?
彼女は一度、3歳から4歳までの1年間イギリスで過ごしてました。
どうも親父さんが仕事の関係で、世界中を飛び回ってるらしいです。
そんな話は置いといて、一番の問題は俺の心の傷です。
すごく深いです。
中学の時から一途に想い続けて、結構いい感じだったはずなのに。
告白することも出来ないまま、彼女はアメリカへ。
さらば、我が青春。さらば、我が純愛。
この傷が癒えるまで、俺はアメリカを好きにはなれない。
紫陽花
汗がにじむ。
空は目が痛くなるほどに青い。
昨日の雨が嘘だったかのように白い雲を泳がせている。
俺は中庭の木の下に座り込む。太陽から逃げるように。
高2の夏、俺はまだバスケを続けていた。
1度はやめようと思ってたけど、あいつに怒られる気がしたからね。
今も隣の体育館からは、バッシュが床をこする音が聞こえてくる。
その音は何かの泣き声に聞こえた。
何の泣き声だろうか?多分俺だ。
去年の夏、あいつはこの木陰で座ってて、俺も一緒に座ってた。
いつもあいつはここでうたた寝をして、俺の腕を離さなかった。
なんで俺はもっとちゃんとあいつの腕をつかんでてあげられなかったのだろう。
今になってから、もう間に合わないとわかってからそう思うんだ。
俺はなんて馬鹿なのだろう。もっと早くに気づけたはずなのに。
あいつの記憶は俺の意思に反してかすれ始めていた。
でも、この木陰で休んでいる時だけは鮮明に思い出せる。
あいつの寝顔も、髪の毛も、座り方も、そばに咲いていた紫陽花の微かに甘い香りも。
あいつは俺の高校での初得点でなぜか泣いた。
たった2点の普通のシュート。それに泣いた。
それも大事なあいつの記憶。
なんで死んだのだろう。
あいつは俺を残して。
なんであいつが死んだのだろう。
死ぬのは俺でも良かったはずだ。
夏はすぐに終わる。
少なくとも去年はそうだった。
夏という名の季節は終わり、必然的に秋が来たんだ。
あいつに死が訪れたのと同じように。
聞いた事のない病気。
そんな病気にやられた命。
つい最近まで笑ってたのに、いきなりもう死んでます、だ。
聞いてられるか。
目の前にあるのは、あいつの顔したただの置物で、あの寝顔とは悲しくなるほどの差異があった。
どうも泣き虫というのは感染するらしい。
厄介なものだ。
俺にはあいつからうつされた泣き虫の治療法がわからなかった。
次の日、俺はバッシュを捨てた。
涙と一緒に、って言ったらちょっとくさいかな?
でも本当にその通りだ。
俺は涙も捨てた。
そしたら俺に残ったのは空虚感だけで、バスケをやめた俺にそれを埋めるものなんかなかった。
でも、バスケはあいつの思い出だから。
思い出はとても重いから。
弱っちい俺には背負いきれなくて、もう駄目だと思った。
何が?
何もかもがさ。
悲しみの秋も終わり、淋しい冬がやってきた。
凍りついたあいつの記憶は、簡単に溶け出した。
あの木陰に入ってみたんだ。
そこで目を閉じると、あいつが、紫陽花が、蝉の鳴き声が、全部戻ってきて、あいつが言った。
「私を忘れたいの?それもいいかもね。けど、私は忘れさせる気なんかないから。」ってさ。
凍った記憶を解凍するには十分すぎだろ?
あの夏が全部戻ってきたんだ。
あいつは確かにもう死んだ。
だから、あいつの声なんか届くはずない。
でも、俺は感じた。
咲いてもいない紫陽花の香りと、死んだはずのあいつの声を。
僕は思い出を背負ってなんか歩けない。
でも、引きずってでも持っていってやる。
あいつのところまで。
だって俺には心がある。
足がある。
の地球に突っ立つだけのさ。
立ってりゃ何かあるだろう。
歩けば何か起こるだろう。
それで人生突っ走れたら、あいつにだって会えるだろう。
確かに真っ直ぐじゃないだろう。
こんなひねくれ者の道なんだから。
確かに平らじゃないだろう。
適当な俺の道なんだから。
けど俺は決めたしね。
自分の道を走るって。
だけど素足じゃ痛いから、明日バッシュを買いにいこう。
それで人生突っ走って、あいつのいるゴールでさ、前みたいな弱っちいシュートじゃなくて、スラムダンクを見せてやるよ。
決意を示した高1の冬。
新品のバッシュ。
ぬかるんだ道。
そこにも咲いているだろうか。
あの小さな紫陽花の花が。
ただただ走る高2の夏。
古びたバッシュ。
木陰に突っ立つ俺の両足。
涼しい風が俺を包む。
紫陽花の香りと共に。
俺は今も立っている。
紫陽花の咲くこの場所に。
そして俺は走り出す。
目の前にあるリングの方へ。
あいつの待ってるゴールの方へ。
「跳べ!」
あいつの声が聞こえた気がした。
