怒涛の勢いで銀行口座を開設 | テムズ河の潮汐を眺めつつ

怒涛の勢いで銀行口座を開設

我が家の家計は夫と私の収入を合算して私が管理して来た。コツコツと貯金をして、チマチマと財テクに努めて。月々5%とか3%とか高利子が付く、銀行が新規顧客を呼び込む為の当座預金や貯蓄預金の口座を欠かさず開いている。

 こういう口座は無制限に入金はできるけど利子が付くのは精々2500ポンド(約36万円)までだ。1年後とか半年後に必要になるまで要らないお金をこういう口座に回して利子を稼いでいたのは良いがお金の動きがかなり複雑になってしまっている。

 

私は余命を告げられてから慌てて見直しているけれど、これは普段からもっと簡単にしてお金の流れが誰が見ても分かるようにしておくべきだった。突然どちらかが亡くなった場合に残された方が困らないように、一定の金額は夫婦連名義の口座かそれぞれの個人の口座に入れておくっていうのは実行していた。

 

家計を夫に引き継ぐ手順

 

1 月々の収入と支出の把握。支出は必須のものと必要とあらば削れるものに分ける。

2 必須の支出は短期(毎月使う)、必要とあらば削れる支出は中期(3-6月周期で使う)、長期(1年周期で使う)、超長期(5年以上の周期で使う)とに分ける。

3 手順2のそれぞれの使用頻度に適した金融商品を探して口座を開設する。

4 エクセルシートで家計簿を作って収入と支出の項目を一覧表にして、収支が合っているか確認できるようにする。そして手順3の金融商品別のシートも作って収支を記録確認できるようにする。最後に金融商品別の残高を月々自動で記録して現在の総資産額が分かるような概観のシートを作る。

 

今回新規に開設した銀行口座

 

1 先ずは口座開設から1〜3年経って利子が下がってしまったCash ISA(預金型ISA)を預け替え。

夫名義のはVirgin Moneyの1.05%からParagon Bankの1.30%にアップ!私名義のはWesleyan Bankの0.65%からParagon Bankの1.30%にアップ!これで2口座。

 口座の申し込みはオンラインで出来てその場で信用調査が行われて開設できる。Cash ISAは既に持っている他の銀行のCash ISAの詳細を入力して資金の移行を依頼すれば、新しい銀行が税金がかからない枠から出さないで移行させてくれる。Virgin Moneyはオンラインでの移行に対応しているの。7月30日に申し込んで当日に開設されたParagon Bankの新口座に、8月1日にはそれまでの利子を含めた残高が移行完了していた。Wesleyan Bankはオンラインでの移行を許さないのでわざわざ指示の手紙を印刷して郵送しており、これを書いている8月4日の時点ではまだ何も進んでいない。

 ほぼ毎年動かさなきゃいけないのは面倒だが手間は本当にかからなくなった。以前はCash ISAにしか興味がないのにわざわざ当座預金まで開けさせられたものだ。現在はその銀行の当座預金を開かずに既に持っている他行の口座を関連口座として登録する事で許してくれる。

 Cash ISAには超長期(5年以上の周期で使う)の支出を貯めてある。他にもInvestment ISA(投資型ISA)にも預けてある。こちらは最近ちょっとパフォーマンスが落ちているけど過去数年以上物凄く良く来たのでとりあえずそのままにしておく。

 配偶者が亡くなった後はその分のCash ISAは税金がかからない状態を保ったまま残された配偶者の口座に移行できるようになっている。

 

2 既に貯めてある長女の大学進学用の資金の1部を1年間引き出しが出来ない代わりに利子が保証されているVirgin MoneyのCash ISAに限度額いっぱいの20,000ポンド(約290万円)預け替え。利子は1.46%。これで3口座。

 1年経つと利率が下がるのはほぼ確実なので、夫に他の利子の高いCash ISAに預け替えるように指示を残す。長女の学費の支払いは学生ローンを借りて当てる。この進学用資金はもし自宅から通えない大学に進学した場合にだけ、生活費の足しとして使う予定だ。

 余程のお金持ち以外は例え預金があっても学費は学生ローンを借りて支払った方が良い。本人の年収が21,000ポンド(約303万5千円)を超えるまで返済を始めなくて良いとか、返済義務が生じる年収になって返済を始めても25年間で返済し切れないかった分は免除されるから。

 

3 Lloyds Bankに持っている夫個人名義と夫婦連名義の当座預金口座を、両方Club Lloydsという別の当座預金口座に変更した。月々それぞれに1,500ポンド(約21万6千840円)を振り込んで2つダイレクト・デビットを設定するという条件を満たせば、残高5,000ポンド(約72万2千800円)まで1.5%の利子がつく。この2つは毎月必須の支出の置き場所にする。これで5口座。

 夫婦名義のClub Lloyds口座は私が亡き後は夫1人の口座になってしまい、1人で開けるClub Lloydsの当座預金口座の数は個人名義口座と複数連名義口座の2つまでとの制限に引っかかる。が、そうなったら普通の利子のつかない当座預金に戻るだけだから大丈夫。

 

4 Lloyds Bankで長男の名義でChild Saverという残高が1ポンド(約145円)から5,000ポンド(約72万2千800円)までは利子が2.0%、5,000ポンド以上は0.2%つく貯蓄預金口座を開いた。これを中期(3-6月周期で使う)の支出の置き場所にする。2つまで開けるので2つ目は長期(1年周期で使う)の中でも日本帰省費用を貯める口座として開設。実は年に5,000ポンドじゃ足りないけれど飛行機の切符の手配は早めするし0.2%になってしまう部分や期間はそんなにないだろう。これで7口座。

 長男が3年後に15才になったら利子の低い別の口座に変更されてしまうので、その時点で夫は他のそれなりに高利子で引き出し自由の代わりの貯蓄預金口座を見つける必要がある。

 

5 Birmingham MidshireのInternet Saverという利率が1.35%で引き出し自由な貯蓄預金口座を開いてこちらには日本帰省費用以外の、長期(1年周期で使う)の支出の置き場所にする。これで8口座。

 

6 長女は現在若者向けのHSBCの当座預金口座と貯蓄預金口座を持ち、自分でキャッシュカードやスマホのオンライン・バンキングで管理している。もう1つお金を分けて置く為の口座が欲しいというので、本人の名義でSantanderの123 Mini Current Accountという当座預金口座を開いてやった。こちらは残高が300ポンド(約4万3千370円)から2,000ポンド(約28万9千円)の間であれば利子が3%つくと説明した。これで9口座。

 これも来年2月に長女が18才になったら大人用の当座預金口座に変更されて、しかも月5ポンド(約723円)の手数料を取られるようになる。夫と長女は必ずこれを閉じて他の口座を開かなくてはいけない!!!これ、エクセルの家計シートに赤字で書いておかなくては。2人の電話にその1ヶ月前にリマインダーが出るようにさせようか。

 出来たらダイレクト・デビットを2つ位設定しておいて、他行の「手持ちのライバル銀行の当座預金口座を我が行に移してくれたら100ポンドあげます。」というオファーを利用するのに使って欲しい。

 

7 長男が2006年に生まれた時に政府から250ポンド(約3万6千140円)のバウチャーを支給された。これは当時新しく作られたChild Trust Fundという金融商品に入金する為のバウチャーだった。これには預金型と投資型の2種類があって選べた。棚ボタのお金で長期使う予定もないので投資型を選んだものの増えが鈍い。2010年には新規のChild Trust Fundは廃止されて銀行側もやる気がないからだ。幸いこれを子供向けJunior ISAに移行できるようになったので、保護者として私ではなくて夫の名義にしてCoventry Building Societyの利率3.5%のJunior ISAを申し込んだ。これで10口座。

 

どう?ここまでついて来られただろうか?私がいつ家計を管理できなくなっても家族が困らないように、支出と預金の全てをリストアップして流れを簡素化したはずなんだけど。ついつい楽しんじゃってまた複雑にしてしまったかと一抹の不安が・・・。片親になったら夫は忙しいだろうから、私ほど頻繁に預け替えは出来ないのはもう仕方がない。

 透が転職で次の仕事が見つかるまでに時間がかかる場合があるかも知れない。その為のレスキュー資金としては普段の預金も含めた項目をカバーするには4.5ヶ月、必須の項目だけをカバーするには8ヶ月保つ金額を用意してある。

 

新規口座が全部開くのを待つ間にはこれまでの口座間の自動定期振込の設定を解除する。順次私名義の口座から新規口座に資金を移してエクセルシートも更新、透に引き渡しの説明をしながら新しい自動定期振込の設定をする。そうすれば普段は支出をした時に家計簿をつけるだけ。昇給、出費が増えた時にだけ設定の変更をすれば良い。

 

こんな風に気軽に目的別に口座をいくつも開設したり自動定期振込を好きなだけ設定したりできるのもイギリスでは振込手数料がかからないから。あ、そう言ったら嘘になる。正確にはFaster Paymentというシステムを使う場合は無料だけど、CHAPSというシステムを使う場合は1回につき20(約2千890円)から30(約4千336円)ポンドかかる。

 どの金額からCHAPSを使わなくてはいけないかは銀行によってバラバラで、同じ銀行でも手続きを店舗でするか電話でするかネットバンキングでするかによっても変わってくる。興味のある方は英語だけどこちらをどうぞ。大雑把に言って10,000ポンド(約144万5千600円)を越える位からCHAPSを使わされる。でも100,000ポンド(約1千445万6千円)までFaster Paymentを使えて振込手数料無料という太っ腹な銀行もある。

 

現在持っている私名義の毎月入金が必要な定期預金口座群には退職金の一部を当ててそのまま回して利子を稼ごうと思う。やはり万が一の為に私名義でも一定の金額は持っておかなくてはいけない。私が亡き後は1時凍結されるが手続きをすれば配偶者である透の口座に移行できる。