東では集団と関係で西では個人と論理で世界を捉える | テムズ河の潮汐を眺めつつ

東では集団と関係で西では個人と論理で世界を捉える

10年位前に日本への里帰りの飛行機内で、東洋人と西洋人では世界観が違うという調査研究結果を発表するビデオを見たことがある。東洋人は世界を集団と関係性で捉えるのに対して西洋人は個人と論理で捉えるそう。それを平易に説明する為にイラストやVTRを被験者に見せてその解釈や反応を通じてその違いを説明していた。

 

例えば親子がお店屋さんごっこをする時に、西洋人親は子どもに向かって「これはリンゴ。赤くて丸いリンゴ。」などと話しかけるのに対して東洋人親は「リンゴを買いましょう、お店の人に『これください。』って渡して。」などと話しかける。西洋人親は名詞(個)中心、東洋人親は動詞(店員と客の関係)中心の世界観を子どもに示している。

 

同じ場面や物に対してこんなにも解釈の仕方が違うんだと大分感銘を受けた。性別に優劣がないようにどちらの考え方も優劣がある訳ではない。どちらにも当てはまらない人もいるだろうし。でも自分はどちらに近いのか、それぞれの長所短所を知っておくのは面白いし人生の思いがけない局面で役に立つ事もあるかもしれない。

 

家は西洋人と東洋人で結婚している。これまで実生活では「同じ物を見ているのにこんなに捉え方が違う。」のが原因で困った事はない。ん〜、毎日愛情確認されたりくっついて来られるのも東洋人妻で嫌な人は嫌なのかな。たぶん家は夫が元々東洋寄りの感性持ちで私はイギリスに20年以上住んで西洋寄りになってるのかも。

 

ひょっとしたら私が見た機内ビデオの元になったのではないかと思われる研究を見つけた。日本語でも英語でも一般の人向けの本が出ているので買って読んでみようかなと思う。

 

木を見る西洋人 森を見る東洋人思考の違いはいかにして生まれるか

 

 

The Geography of Thought: How Asians and Westerners Think Differently - and Why