THALIの中で最もオリジナリティの高い商品です。
スパイスを探し出して20余年、ガラムマサラを自作しだして17年ほどが経っています。
以前は「梅、竹、マイルド、ホット、forオニオンベース、forベジタブルA~C、1998年~2007年まで春夏秋冬の各バージョン」とそのつど売り出してきましたが、今は店やファクトリーがないので、この「松」のみとさせていただいております。
「松」の意味は、グレードの高さもありますが、その真意は松阪で生まれて最も好評だったので地名から取りました。
今はその当時よりも少しだけバランスをかえたり改良されていますが、軸としては同じです。
【THALIオリジナル・ガラムマサラ松】1袋20g入り
「ガラムマサラ」ってなんだ!?
ガラムマサラは一般的にカレーの仕上げにつかったり、食べる直前に振りかけてその香りを楽しむもの、とされています。でも実際には料理の途中に、風味として、場合によっては底味を出すために使うテクニックもあります。さらに、コックによっては3、4種類のシンプルなブレンドを作っておいて、これを途中で、または仕上げにと、使い分ける場合もあります。
また「インドでは地域ごと、店ごと、家ごとに各ブレンドがある」などとよく本にかかれていたりしますが、インド知らずの僕にはその様子が分かりません。よって今まで在日するインド人おそらく7~80名に聞くと、見事なまでに全員が「それは昔の話」と言ってました。
もひとつおまけに、自分のオリジナルレシピがあるのかどうかをたずねると「そんなもんないし、面倒くさいし、どうでもいい」みたいな返事ばかり。
そのせいか、僕がオリジナルを見せるとみんな驚きます。だから今まで何度インド人コックからガラムマサラの作り方を聞かれたことかわかりません。なんのこっちゃわかりません。先入観がないって怖いですね。やっぱ日本人はスゴイ!
ということでみなさんもじゃんじゃんガラムマサラを使いこなしてみてください。ルーのカレー、レトルトのカレーにかけても花が咲いたようになります。で、もし興味があるならご自分のブレンドも作ってみてはいかがでしょうか。おもろいです。
では今回はオールマイティにお話をしましょう。
題して・・・
【ガラムマサラ・マニュアル】
●ガラムマサラの使い方
「カレーの仕上げに使う」
ブレンドの方向性によりますが、特に市販されているものの多くは、どちらかというと肉や魚など、くせがあって、力の強い料理用に向いているように思います。豆や葉野菜のカレーでは、ちょっと風味がきつすぎるわけです。入れるタイミングはケースバイケースですが、とりあえずは塩味の調整も終わり、カレーが出来上がった時に入れちゃってください。THALIチキンカレーキットの中にはガラムマサラ松も同封していますが、その日じゅうにたべてしまいそうなら鍋の中に全部入れちゃってください。で、その後はできるだけ煮込まないこと。できれば1時間以内に食べきってしまいたいところです。
「食べる直前に使う」
さらに盛り付けて、さー今から食べるぞってときにぱらぱらと振りかけて下さい。これがもっとも香りを楽しめる方法です。が、やはり粉末ですからたまにざらっとした舌触りにり、それを嫌がる方もいらっしゃいます。ちなみにTHALIではスパイスの状態に応じて、2~4度のメッシュ仕上げをしています。
「料理の途中に使う」
THALIガラムマサラ松はそれようには作っていませんのでちょっともったいないかも。でも、冷蔵庫で眠ってしまったものがあるとか、いまひとつ香りが弱いと思えるものがあれば、仕上げではなく、このように料理の途中に使ってみてください。また少し違った世界が広がる可能性があります。
タイミングとしてはパウダースパイス、あるいはカレー粉を入れるとき一緒にどうぞ。たまに油で熱してしまう話も聞きますが、それはお勧めしません。料理として使うのなら、やはり中間のタイミングだと思います。
●保存方法
チキンカレーキットに同封しているものは使い切り量のみですが、単品でお買い上げいただいた場合は20g入りですのでおそらく残る方が多いと思います。その場合は、もちろん塩や胡椒などの空き瓶なんかに入れて保存しておくのもいいですが、できればジッパーつきの保存パックなどに入れておいてください。そして1週間以内に使用するのであれば常温のまま放置。それ以上の場合は冷蔵庫で保存してください。スパイスの大敵は湿度です。なるべく湿気の少ないところに保存しておいてください。
●ブレンドについて
「パターン」
これはインド料理の名バイブルであるレヌ・アロラさんや、ミラ・メータさん、日本人のカレーブームの先導者である森枝卓士さん、インド・スパイス料理の草分け的存在の渡辺あきらさんなど、スパイスに関する名著で必ずといっていいほど書かれてあるスパイスのパーツです。そこに僕のパターンや志向も加えておきます。
・クミン
・ローリエ
・クローブ
・グリーンカルダモン
・シナモン(THALIはカシア使用)
・ブラックペパー
・コリアンダー
・ブラックペパー
THALI的には・・・・・
・メース
・ビッグカルダモン(またはブラウンカルダモン)
・ホワイトペパー
お気づきの方も多いかと思いますけど、ようするに通常のカレーなどを作るときと同じものです。
そう、スパイスとは同種でも、その仕様、使い方によってまったく意味が変わるものなんです。
それは極端に言えば、辛いものが甘くなるといってもいいくらい、別物になるという意味です。
だから、あ~なんだ、別に目新しいスパイスは使ってないんだ、と思ってしまった方、それはちょっと日本人的過ぎますです。分かっているようで奥も深さも太平洋のよう。それがスパイスの怖さであり魅力です。
「道具」
・スパイスを入れたり、混ぜ合わせるためのステンレスボウルなど。僕は量も多いので写真のような容器を使っています。
・できればブラックペパーやクミンぐらいは挽きおろしたいところですね。お好きな道具でトライしてください。
面倒くさいならパウダーを買ってきて調合するのがいいでしょう。ようするにガラムマサラは怠慢香り剤です。
・フライパン
・計り
「作りかた」
1.フライパンでスパイスホールを煎ります。超弱火がポイント。焦がしてはいけません。単に苦くなるだけなので。パウダーの場合も一度熱を入れてください。ただしこの場合はホールよりも焦げやすいので火を切ってやったほうがいいでしょう。
僕は乳鉢タイプの臼なら3つを使いわけてます。写真はベトナム製のものを京都のお蕎麦屋さんが改良してくれたものです。もう10年使ってます。
2.全体に熱が加わり、香ばしい香りがたったら火から外し、冷めるまで放置する。
3.冷めたらミルで粉砕する。シナモンやビッグカルダモンは刃を傷めたり、時にひっかかってミルが破損するときもありますので、できれば一度乳鉢タイプのもので粗つぶししてからやったほうがいいです。
4.最低でも1回はメッシュにかけてください。ケーキ用のフルイでもいいです。特にエスニック系の店で仕入れた場合、ゴミが入っていることがしばしばありますから。国産といいますか日本でマニュファクトされたものはこういう点においてとても優良です。だから一番安全なのはハウスなどから出ているスパイスということになります。
5.全体をよく混ぜます。香りの高さを楽しみたいならこの後すぐに使うのが一番です。しかし、全体がなじむまでには少し時間を要します。ややこしいのでこの話はまたの機会に。
こういうことばっかりをやっていると、いかに他のスパイスマニュファクターたちが凄いかということが分かってきます。ここはあくまで無償のブログ内ですから好き勝手に申し上げますと、S&B赤缶は「日本が誇るクラシカルスタンダード」といっていいでしょう。またインド人発のジャパンメイドであるアナン製においては「極東の傑作ブレンド」といいたいです。
えっTHALIですか? う~む、松阪か大阪のローカルアートとでも言わせていただきましょう。
ということでみなさん、ぜひご参考に!


