前々回のブログで※アジリティトレーニングを例に挙げて、スポーツ界での強化方法には間違いが多いことを指摘しました。
※ラダーやミニハードルなどの道具を使って行われる、俊敏性を養うと言われているトレーニングです。
今回はもう一つ例を挙げたいと思います。
アジリティトレーニングと並んで代表的なトレーニングとしてスタビライゼーショントレーニングが盛んに行われています。
もう何年もコア(体幹)トレーニングのブーム?が続いているので取り入れられることが多いと思います。
スタビライゼーショントレーニングとは、あるポーズを取り、そのポーズのまま静止するトレーニングで、ダンベルやマシンなどは一切使わずに自重のみを使ってバランス感覚を養うトレーニングです。
不安定な姿勢からバランスを保とうとすることによって、ボディバランスを保つ能力が向上するとも言われています
ですが、アジリティやスタビライゼーションなどのトレーニングで向上できるのは止まった状態でのバランス能力だけです
これらのトレーニングで鍛えたからと言って、実際の競技で激しく動き回っているときのボディバランスを保てるようになる訳ではありません。
物体(体)が動くと並進エネルギー(運動エネルギー)というエネルギーが発生します。
激しく動き回るとバランスを崩しやすくなるのは、このエネルギーが体をふらつかせてしまうからです
並進エネルギーはとても大きなエネルギーなので、静止状態でバランスを保つ能力がついても、並進エネルギーが体をふらつかせてしませばボディバランスは簡単に崩れてしまいます。
この並進エネルギーは筋力でコントロール出来るレベルの大きさのエネルギーではありません
コアや下半身の筋力をいくら強化しても、並進エネルギーが体をふらつかせてしまえば、やはりボディバランスは簡単に崩れてしまいます
激しく動き回ってもボディバランスを崩さないようにするには、並進エネルギーを敵に回すのではなく、味方につける必要があります。
具体的には並進エネルギーが向かう方向を自分が移動したい方向へ変換していきます。
そうすれば、激しく動き回っても並進エネルギーが体をふらつかせるようなことがなくなります。
(ボディバランスが崩れなくなります)
更に、並進エネルギーを利用して動けるので、疲れずに速く動くことが出来るようになります
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