御姿


今日、実家から自分の愛器、Ludwig(ラディック)のスネアドラムが届いた。

1994年の正月セールで大阪の某ドラム専門店で朝から並んで整理券を確保。

入店と同時に飛びついた代物である。

なんとたったの15,000円ぐらいで買ったと思う。

新春セール、あなどるべからず。


シルバースパークル


まばゆいばかりのシルバー・スパークル・・・

ラディックといえばメタルシェルが有名だが、これはメイプル。

深みと味のある素晴らしい音がする。


ロゴマーク


本物の証、ロゴマーク!

旧ロゴですよ旧ロゴ!!

ラディックといえばやっぱこれですよね。

あのリンゴ・スターやジョン・ボーナムもメインで使った伝統のメーカーです。


ついさっきまでドイツのメーカーとばっかり思っていましたが、ネットで調べたところ

1909年にドイツから移住してきたウィリアム・ラディックとテオバルト・ラディック兄弟が

アメリカのシカゴに設立した会社だということです。



スナッピー


ストレイナーには新ロゴ。どういうこっちゃ?

パーツ交換でもしたのだろうか。それともこういう仕様??

どっちでもいいが今ではほとんど見られない(と思う)

紐でスナッピーを固定するタイプ。

これがいい響きを演出してくれるのだ。


スナッピー&ミュート


裏返してみると、フェルトミュートが見える。

つまみがあって、好みによって表ヘッドへの当たり具合を微調整できる。

このミュート方法も最近はほとんど見られないはず。

鳴りはそのままで余計な倍音のみカットしてくれる。

自分はこのミュートが最高だと思っている。

スナッピーは市販のもの。いろいろ試したけど普通ので問題なかった。


ちなみに知らない人に解説すると、このスナッピーがあのスネアドラム独特の

「ダンッ!」という音のもとだ。これがないと「ポン!」というだけ。

このスナッピーの響き具合でずいぶん音の印象が変わる。


自分の場合、スナッピー周りの裏ヘッドはちょっと強めのチューニングにして

スナッピーの鳴りを多少強調している。目安としては、表ヘッドを軽く指で叩いても

スナッピーが「ザラッ」と響いてくれれば最高。


裏ヘッドのそれ以外の箇所は少しだけゆるめにして、ハードロックに必要な重いバックビートを

出せるようにしている。

表ヘッドはなるだけ均等に、あまり高いチューニングにはしていない。

が、裏よりは少し高め。

そうするとアタック音は鋭く抜けもよく深みもある、素晴らしい音がする。


素晴らしい音は、チューニングだけでは得られない。

楽器に対する愛情が音に表れる。

メンテナンスをちゃんとすればちゃんといい音をしてくれるし、

何より叩いていて気持ちいいことこの上ない。

練習スタジオなんかに置いてあるおんぼろスネアは、誰からも愛情を持って扱ってもらえずに

音がいじけている。素直に響いてこないのだ。

優秀なドラマーにはそれがわかる。


楽器を大事にしないミュージシャンは最低だが、楽器の言いなりになるミュージシャンそれ以下。

村上ポンタ秀一は時には「なめんなよ!」とドラムをガツンとやってから演奏に望むという。

彼なりの表現だろうが、とにかく楽器を大事にする気持ちを持ちつつも、楽器を自らの手で

完全にコントロールしてやるんだという気概が無ければいいミュージシャンになれないということだ。

 

 

 

海を越えてついてきやがったこいつを、明日ガツンと一発しめにいく。

こいつは久々に主のもとで、いい音を響かせてくれるだろう。