映像通訳の面接
ドアを開けたら、カメラは既に回っていた.....
「あ!」(心の声)
タイ語が現在みたいにブームになるずーっと前、約10年ぐらい前の話だ。
テーブルには若者から年配者まで5名ぐらいの面接官が座っていて、私の真正面にはビデオカメラが固定されて、撮影を続けている。
これはある通訳の面接だった。
私は今よりも若くて血気盛んだった。
自分がいかに足腰が強くて、体力があること、何でも訳す事を面白可笑しく伝えた。
特に 「私は耳が良くて、耳に入ってきたことは何でも訳しちゃうんです。だから悪口と独り言とか聞こえてきてもすぐに変換されて口から訳が出てしまう。だから訳して欲しくない時は、私の腕を引っ張って止めてください。たいがい間に合わないと思いますが」
その少し前に確かTVのバラエティ番組の収録の通訳の仕事をした。
司会はお笑い芸人で、ギャグばかり言ってるからそれをタイ人ゲストにウィスパリングで訳し続けた。ゲストが司会に良いリアクションが返せるようにするためだ。そうでないとタイ人だけ雰囲気読めず、つまらないから。こうゆう時に司会は、「通訳さん、そんな訳さなくてもいいのに」と言いながら、なぜか嬉しそうにしてる。
私は面接官たちに言った。
「現場の風通しを良くすれば、お互いに和やかに仕事がやり易くなると思います。
だからなるべくたくさん訳します。」
結果、採用。
面接官はCMプロデューサーとか助監督。実はCMの撮影にタイ人スタッフが入るので、タイ語の通訳者を探していたのだ。ただ撮影現場の通訳は、ただ言葉が話せるだけでは務まらないからビデオまで回して慎重に面接したのだった。私の前に何人か面接したとのこと。
この仕事は約2年ぐらい経験して、やがて呼ばれなくなった。フリーランスの私は撮影の前のタイとのTV会議に毎回行けなくなっていたし、タイの会社は、日本語が出来るタイ人通訳を雇ったからだ。
それから数年後の2011年東日本震災の数日後、タイから電話があった。このCMの仕事で一緒だったタイのスタッフが心配して電話をくれたのだ。一緒に仕事しなくなって数年たつのに。今でもこのCMシリーズは続いているので、このCMを見ると画面にスタッフ達の姿が透けて見える気がする。
そして何の因果がこの後私は、日本とタイの撮影現場で、ドラマ、映画、ドキュメンタリーと10本以上の作品の通訳をすることに。そしてこの時覚えた撮影用語が基礎になったので、とてもありがたい経験をさせていただいた。
スタンプ帳 タイ語で地方を回る(1)
2014年、私はタイ語通訳・翻訳者歴が16年目に入りました。年数に甘えず、気負わず淡々と仕事をこなしていきます。今年もよろしくお願いいたします。
ここ数年、タイ語の仕事やプライベートで地方を回る機会が多く、記録に残したいと思い、2013年からスタンプ帳を始めました。
その結果去年は九州に4回、関西に4回、千葉、静岡....など13県に行きました。
ただ、中にはスタンプのインクが殆ど乾いていて、スタンプ押しても何なのか分からない場所もかなりあり、
一期一会なのに!と憤慨し、100円ショップでMy Stampを各色揃えました。
7月1日から、タイ人の短期査証が2週間免除になり、タイ人の友達も気軽に日本に来るようになり、スタンプ押す機会も増えました。友達のために旅行のコースを考える機会も増えました。アイディアはいろいろあるから楽しいが、旅行のプラニングは時間がかかると実感しました。
そして、去年は旅行会社や有名人の日本旅行モニターツアーの通訳をする機会も何回もありました。
スタンプ帳として販売しているノートはかわいくないので、私が愛用しているのはmarumanブランドの一番小さいスケッチブック、型番S160です。
タイの観光地にはスタンプを押す場所は殆ど見たことがないから、これを日本旅行に来るタイ人に流行らせようと、旅行に来る人たちにこのスケッチブックをいつもプレゼントしています。
「これはスタンプを集めるだけではなく、思い出を集めるんだよ。一緒に思い出を集めましょう。」
と言うのです。2014年もたくさんいろんな場所へ行き、集めます。
タイ語翻訳の需要が伸びている(日→タイ翻訳もやってます。)
BAOBAOの続きですが、友達のFBに店舗で売り切れのお詫び文「品切れ・品薄のお詫び」がパネルになっている写真が写っていました。私も渋谷のPARCOの支店で実際に見ました。
日本語・英語・中国語2種類、タイ語と5種類の言葉で書かれています。それだけタイ人に売れているということの証明ですね。
面白いのでどんなタイ語の書き方か読んでみたら、最上級に丁寧なお詫び表現でした。
最近このようにタイ語の印刷物の需要が増えています。よく見るのは各県の観光パンフレット。タイでは1年に2回旅行博が盛大に国際展示場で開かれますが、そこに出展する日本の都道府県のブースは、タイ語に翻訳した観光パンフレットを殆ど持参しています。
個人的にタイ人の友人と旅行した白川郷、高山は、1枚のアクセスマップもタイ語版が作られ、配布されていました。日本語、英語、中国語、タイ語版が配られていたと記憶しています。
ただ、翻訳で気をつけなければいけないのは、タイ語は声調記号や母音が縦横上下に付くので、タイ語に慣れたデザイナーさんがレイアウトしないと、声調は踊りまくり、どっかに飛んで行ったり、段落間違えると、単語がブチ切れたり悲惨なレイアウトになる危険性があります。もちろんタイ語が読める人の最終チェックが欠かせません。
また翻訳も、タイ人の心に届くようにタイ語に翻訳するのだから、タイ人ネイティブが日本語→タイ語に翻訳するのがよく、それを日本人が原文の日本語と比べてダブルチェックするのが正確なので、お勧めします。
私は信頼できるネイティブの友人と組んで、日本語→タイ語の翻訳を1枚からでも引き受けています。このタイ人の友人はパワーポイントで上書きしてレイアウトするのも、イラストレーターで簡単なレイアウトもできます。
あるいは、多言語雑誌の編集をやっているデザイナーさんに依頼すると素敵な印刷物になります。私が翻訳監修を担当しているマルチリンガル雑誌のデザイナーさんは、タイ語のレイアウトがピシっと決まります。雑誌を始めた当初は、声調記号がとんだり、段落がガタガタだったり、お互いに何度も修正しましたが、今では阿吽の呼吸です。文章の出だしの単語は赤、末尾は青で色をつけて私が原稿を渡すと、きれいに文章が揃ったレイアウトが戻ってきます。意外と手作業なのです。
たった6行のBAOBAOのお詫び文も、とても重要。翻訳とは気配りです。だから私たちはどんなに小さな翻訳でもお引き受けします。
タイ人に大人気 BAO BAO ISSEY MIYAKE
2010年の秋、私はタイのあるオシャレ女子の買い物に付き合って、このバッグの存在を知りました。その後この1,2年ではタイのBTS(高架鉄道)のホームで持っている女の子を結構目にし、そして今年とても人気だと知りました。
東京バナナもユニクロもそうですが、ひとつ口コミで売れるとものすごくタイ人の間に広まります。このバッグの知名度をタイ人の間で上げたのが、以下の記事によるとタイの王女様だとのことです。
7月1日にタイ人の日本入国ビザが15日以内なら免除ということで、ツアーも個人客もどっと押し寄せました。タイ人は友達にBAOBAO買って来て、と頼まれることも多いです。私の友人も絶対買って帰らなきゃと言っていたし、他の友人のFacebookには、探し回ったけれど、BAOBAOはどこも売り切れ、と書いてありました。
銀座の松屋デパート内の支店ではサンプルが飾ってあり、品切れですとのこと。「あれは売ってないの?」とカウンターで尋ねるアジア人を見ました。
そうしたらなんと、銀座4丁目のISSEY MIYAKEのショップに昨日の午後、6個もBAOBAOのカバンがあったのです。事前に電話してもどこにも無いと言われたのに。でも、観察していたら30分の間に6個とも売れてしまいました。購入した3人のうち、少なくとも2人はアジア系外国人でした。
いまアジア中で流行っているとのこと。いま、アジアの女の子を口説くなら、BAOBAOのバッグをプレゼントするのが絶大な効果がありそうです。
ゆで卵とナンプラー
タイ料理を時々作るので、冷蔵庫には小さなナンプラーを常備しています。何しろ場所を取らないのと、1滴2滴と垂らして量を調整出来るので、とても便利です。
わたしは、朝ごはんの半熟ゆで卵にナンプラーを2,3滴垂らして食べるのが好きなのですが、そのきっかけとなったタイの小説を久々に引っ張り出して、読みました。
「เด็กชายมะลิวัลย์」
(デックチャーイ・マリワン=マリワン少年)
第2次世界大戦後の貧しくとも清廉な生き方をしているタイ人の生活を、主人公のマリワン少年の目を通して描いた、とても生き生きとしたお話です。
この小説の中にこんな場面がありました。
“ある日マリワン少年が姉と紙袋を作る内職をしていたら、窓に現れた1匹の猫と目が合った。”
“よく見ると猫は口にゆで卵をくわえていた。”
“マリワンと猫はお互いに緊張感を持って、
見つめ合った”
“マリワンは猫に気づかれないように内職の紙袋に空気を入れ、一気にその袋を手で叩いた。”
“室内には大きな音が響き、猫は口からゆで卵を落として、一瞬で逃げて行った!”
このくだりが私のお気に入りです。大学生の時、先生が副読本として紹介したと記憶しています。小説は装飾語も多く、タイ語を習って2年か3年しか経っていなかったわたしには読むのが難しかった筈なのに、この描写のおかげで、頭の中に鮮明にイメージが湧き、
上の画像は、昨年17版を出した同じ小説の表紙。銀色のマークは、最初の出版の時に、雑誌週間(主催者はよく知りませんが)で、最優秀秀少年文学賞を受賞したというシールです。
実は家にタイ語の本が増え過ぎて、最初の男の子の表紙の本をどうやら出身大学の研究室に寄付した本に入れてしまったらしく、バンコクに行った際に買いなおしました。
初版には、猫の挿絵があったので探し易いのですが、最新版は挿絵がなく、最初から読み始めたら、今ではかなり楽しくスラスラと読めるようになっていました。
実は、小説の続きがあります。
“その夜母さんは、白身を捨てて、黄身の部分にナンプラーを混ぜ、白いご飯に混ぜて夕飯に出した。”
“それがやたら美味しくて、僕たち兄弟は競い合って食べた。”
この質素な食事が美味しくなった理由は、
① マリワン少年がネコとの頭脳戦に勝利した充実感
② 戦後は本当に貧しくて、栄養失調になるぐらい
食べ物に恵まれてなかった。
だとわたしは文脈から読みました。
だからわたしが時々朝食べる半熟卵にナンプラーを垂らしたものも、この小説を読んだから、とても美味しく感じるのです。
タイ人観光客のゴールデンルートin Japan とその傾向
最近、タイ人の友達に日本に観光旅行したいと言われて希望を入れた行程を作ってみたら、なんと全部回るのに2週間のスケジュールに!
ちなみに希望を全部とり入れたコースとは
① 大阪で食い倒れ ② USJ ③京都でお寺を見る ④神戸で神戸牛を食べる ⑤和歌山で梅の収穫体験⑥ 白川郷 できれば合掌造りの家に泊まりたい⑦ 立山黒部アルペンルート 雪の大谷⑧ 富士山5合目
⑨北海道でラベンダー畑 ⑩東京でショッピング
ちなみにこのスケジュールは実現しない予定です。
ここ数年、友人や旅行会社のツアー、実際に自分が旅先で出会ったタイ人の話を総合すると、タイのツアー客のゴールデンルートは以下の通り。
①関西空港から入国USJ ②白川郷 ③ 高山
④ 富士山 ・ 御殿場アオウトレット 溶岩の上に載せて焼いた肉を食べる。(殆どのツアーで食べる。)
⑤ 東京・浅草 ⑥成田のイオン
⑦成田空港で東京バナナとキットカット抹茶味とロイズの生チョコを大量に買って帰国
最近はこの他に川崎市の藤子不二雄ミュージアムもちょくちょく入ります。
そして、タケコプターを頭につけて帰って行くという....(笑)
タイ人のお休みと言えば、4月14,15,16のタイ正月で、他の連休も合わせると、4月6日~20日ぐらいは、旅行に出ます。次は、学校が休みになる10月です。
今年の正月に、タイ人の友人が6人でやってきて、また4月にもほぼ同じ面子でやって来ました。他の友人もそんなに間隔をあけずに再来日し、なんかしょっちゅう会ってる気分です。
また、今年は大きな休み以外にもやって来るようになり、リピーター率の高まりを感じます。日本には四季があるから違う季節も見たいのでしょう。
そして、タイ人はなんといっても大勢で来る。友達だけのグループはカップル、夫婦、子供、友人と混成。で、以前来たことのある人が、例えば白川郷などを他の友達にも見せてあげたいからまた行きたい!となる訳です。
今年の4月は、タイのドラマ女優・俳優が大挙して東京に遊びに来て、彼らはこまめにInstagramに写真を投稿するから、だいたいどこがお気に入りか分かります。スターは、青山と銀座が好きです。
そして毎夜華麗なるディナーを召し上がる。タイのハイソが好きなレストラン、以前は六本木の瀬里奈しか知りませんでしたが、今回はいろいろなレストランが分かりました。
私の友達にもいろんなタイプがいて、ご飯は安くていいから買い物したいといえば、牛丼チェーンの食べ比べをしてみるけれど、本当にいいところに行きたい人にはそれなりの高級レストランを提案したいと思います。
よく行くレストランの傾向を研究して、それを超える穴場的なレストランを提供してみたい。
そして私自身旅が好きなので、友達が一通りゴールデンルートに飽きた頃に、千葉や福岡、長崎、新潟などの穴場的な旅を提案してみたいと思っています。
今年は通訳・翻訳歴が15年目
癒しのタイ式アロマ
気がつけば秋の通訳・翻訳 ハイシーズンが始まっていました。秋は、毎年そうです。
ということで、タイのスワンナプーム空港で買ったアロマの瓶を開けました。リードディフューザーって言うんですね、これ。翻訳している時にほんのりといい香りがして、落ち着きます。
895バーツもしました。約2300円。タイの物価にしては高い。でも、瓶のデザインがおしゃれ。
そして何よりレモングラスの香りがとてもいい。タイはアロマグッズが充実しているから、癒しグッズが 多いです。洗顔石鹸はマンゴスチン。出張にもいろいろ持っていきますが、その話は、また。
みなさまはどんなの使っていますか?タイ製でお手頃なアロマグッズがあれば教えてください。
タイ人が喜ぶお土産 その1
あ、と気が付いたら1年もブログを書いていませんでした。震災後のブランクもありましたが、タイ語通訳・翻訳業は、ボチボチです。ということで今日は頭の中に溜めこんでいた【タイ人が喜ぶお土産】というテーマで書いてみます。
ここ数年タイ人が喜ぶお土産はなんだろう…と観察してきました。順位なしでランダムに書いてみます。
① 東京ばな奈
お菓子と言えば、タイ人は子供から大人まで「トーキョー・バナナー!(タイ語の発音は、しり上がり)」が大好き。友達や子供に頼まれたって言って、必ず買って帰らなければ!と鼻息荒くやって参ります。生ものだし、空港には必ずありますから、帰国日に買った方がいいですよとアドバイスします。タイは暑いですから。ちなみに福岡や大阪に来た人にも「東京ばな奈ある?」と聞かれることも多く、「残念。東京にしか無いです。」と返事すると、残念がる人と、お土産頼まれたプレッシャーから解放されてホッとする人と半々の反応。タイにもバナナのお菓子たくさんあるので、東京ばな奈そんなに美味しいのか?とバラで買って食べたけれど、すんごい特別に美味しいというか普通に美味しいというのが私の感想。やっぱり名前に「Tokyo」と付くのがいいのだと思います。だから、これからタイ人向けのお菓子を開発する場合は「OSAKA〇〇」とか「FUKUOKA△△」あるいはタイ人に特に有名な県、「HOKKAIDO☆☆」と名付けられることをお奨めします。ヒット商品になる予感がします。
② ポッキー
これは10年あるいはもっと前からタイ人の友達に買っていくとすごく喜ばれるクラッシックなお菓子です。ところが、ここ数年、ポッキーもタイで生産されていて、いろんな種類があるから、買うのを控えていたのです。と・こ・ろ・が。最近聞いたところ、やっぱり日本のポッキーの方が美味しいと言われたのです。種類も「いちごのツブツブがついたの….」とかやたら詳しい。どうしてかな?と思うのですが、推測ですがアジアのポッキーはチョコレートが溶けにくい製法のようだから、そこで味に違いが出るのでは、と思います。また、日本って季節限定のポッキーが出てる(特にコンビニ)ので、例えば栗の味とか抹茶とかそういうバラエティーもウけるのかも。ということで、再び自信を持ってポッキーをタイ人へのお土産にしようと思います。
タイの友達やお客さんに、お土産用のお菓子をたくさん買う場合は、アメ横の二木の菓子を勧めます。時間があれば、自分も買いに行きます。大量に安く買えるから。タイの人っていうのは一口ずつでもみんなにお土産が渡されるとすごく幸せそうだから、いっぱい配りたい時は、ここで買います。
ということで、おみやげの話、まだ続きます。
チェンマイを舞台にしたタイ映画 「レター 僕を忘れないで」Gyaoで無料放映中
上の映像は、タイ版の予告編です。6月24日付の記事で紹介した、「レター 僕を忘れないで」が無料のインターネット放送で公開中です。
Gyao「レター 僕を忘れないで」(日本語字幕つき)
次回のチェンマイで行ってみたいのが、映画で青年が勤めていた農業研究所のある山、「ドーイ・アンカーン」です。調べてみたら実際王室プロジェクトが行われている場所で、色とりどりの花が咲いているようです。チェンマイは気候が涼しく、1月はお花が特に美しいと聞いています。
ドーイ・アンカーンの写真(タイ語サイト)
ドーイ・アンカーンについて日本語で書いてあるサイト
映画を観たので、いつか行ってみたいと思っています。





