ホーチミン市最大の港サイゴン・プレミア・コンテナ・ターミナル | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 ホーチミン市最大の港サイゴン・プレミア・コンテナ・ターミナル(SPCT, Saigon Premier Container Terminal)の第一期工事が昨年10月に竣工しました。SPCTはアラブ首長国連邦のドバイ・ポート・ワールド社(DPW)と地場企業タントゥアン・インダストリアル・プロモーション社(IPC)が合弁で建設したものです。SPCTへの総投資額は3億6000万米ドルで、うち第1期の投資額は2億1600万米ドルに達します。

 SPCTはホーチミン市ニャーベー郡ヒエップフオック工業団地内のシュアイラップ(Soai Rap)川沿いに位置し、長さ500mの埠頭と1万5000TEU(20フィートコンテナ換算)が収容可能な面積23haのコンテナヤードを持ちます。現在、年間150万TEUの取り扱いが可能で、SPCTは昨年10月から船舶の受け入れを開始しています。

 第一期ではシュアイラップ(Soai Rap)川に9.5メートルの浚渫工事を実施し、5万トン級船舶の停泊が可能としました。更に、2015年までに12メートルの浚渫工事を実施して7万トン級船舶の受け入れも可能とする予定です。

 国際コンテナ定期航路は一度決定してしまうと新たに良い新港が完成しても航路変更はなかなか無いようです。そういう意味で、SPCTはホーチミン市の港湾としてサイゴン港などに取って代わっただけでなく、シンガポールに次ぐASEAN(アセアン)のハブ(中心的)港湾としても、例えばカンボジアのシアヌークビル港などに一歩先んじたと言えます。シアヌークビル港には大量に円借款が投入されているのですが・・・頑張って欲しいものです。