(続報)ホアン・アイン・ザー・ライ(HAG)の水力発電所建設他 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 2009年12月29日のブログの続報です。

 不動産を核とする産業コングロマリットのホアン・アイン・ザー・ライ(HAG)ラオスに2つの水力発電所を建設します。

 HAGのグエン・バン・スー氏(ジェネラルディレクター)は1月下旬にラオス計画投資省のトングミ・ポムヴィセ(Thongmy Phomvisay)次官と水力発電所(Nam Cong 2)建設についての覚書調印を行いました。Nam Cong 2水力発電所の予定建設費は1億2000万ドルで3年後に稼動予定です。同社は昨年8月にもNam Cong 3水力発電所建設について覚書調印しています。

 この2つの水力発電所建設は電力不足に悩む南部ラオスの経済発展に大きな役割を果たすと予想されています。HAGはアッタプー県(南部ラオス)に面積1万ヘクタールのゴム園経営もしており、昨年12月のビエンチャン(ラオスの首都)で開催されたシーゲーム(東南アジア競技会)の選手村建設に大きく貢献をし、ラオスでのプレゼンス(存在感)を高めています。

 話は変わりますが、ラオス政府は重要政策決定の際には実は北京(中国)ではなく、ハノイ(ベトナム)詣でをします。但し、経済的にも人口面でも今ラオスでは中国系が急増しつつあります。これは歴史的に中国周辺国では良くあることで、東南アジア(例えばタイ、シンガポールなど)では経済を華僑が握っています。今の日本も同じ状況です。

 昨年のインタビューでジム・ロジャースは、「中国は台湾侵略なんて絶対にしない」とコメントをしていました。その理由は、「台湾は木に生った熟れた果実だ。時間が経てばなにもしなくてもただで中国のものになる。熟れた果実が自然に地面に落下するようにね」とおっしゃっていました。将来のラオスがどうなるかはわかりませんが、今のところラオスはベトナム頼りです。

(追記)中国の「拡大政策」といえば、北朝鮮が思い出されます(ウイグルよりもえっ)。昨年、中国は北朝鮮での権益を次々に購入しています。まるで、北朝鮮が崩壊したときを待っているかのように。これは日本の新聞にはほとんど掲載されてはいないと思われます(未確認)。しかし、中国が嫌うグーグル(Google, 米国式では「ゴーゴウ」と発音)でググればいくらでも記事は読めます。ヽ(゚◇゚ )ノ

 レイムダック化した北朝鮮は「中国の後ろ盾にした国」になってしまったと云えます。韓国は戦々恐々でしょう。

 戦前、日本は朝鮮半島・満州を日本の防波堤としました。戦後、朝鮮戦争で米国のマッカーサー元帥は「朝鮮戦争で勝つために後背地(ヒンターランド)である満州への核攻撃をホワイトハウスへレコメンド」したようです。将来、朝鮮半島が中国化すると日本はもう立つ瀬がないでしょうね。今の台湾と同じ状況になります。