カンボジアで円借款事業として建設が進むシハヌークビル経済特区が来年10月に完成します。工場用地は3月から販売開始予定です。
シハヌークビル経済特区は面積70ヘクタール(販売予定面積約50ヘクタール)で「シハヌークビル港湾公社」が運営主体となります。昨年10月に着工し、総事業費は44億円で、施工は大豊建設、施工監理は日本工営が請け負っています。まさに日本のヒモ付きの日本企業のための経済特区といえます。
入居企業は約26社を予定しており、組み立て(車両・電気・電子部品)、ゴム・プラスチック加工、国際ブランド製品製造などの企業を誘致する方針です。現在のところ、ボート(船舶)関連企業など日本企業3社の入居が内定しています。
シハヌークビル港は首都プノンペンの外港でカンボジア唯一の深港です。現地産業としては縫製業などの地場産業に加えて低賃金労働力を活かしたビール製造工場などがあります。
シハヌークビル港は全額が日本からのODAで整備されたことはカンボジア在住の日本人間には有名な話で、以前シアヌークビル港を訪問したときには非常に綺麗な港に洒落た電灯が(不必要に)たくさんあるな、という印象を受けました。そのとき、その日本のODAで作られたたくさんの洒落た電灯はただそこにあるだけで電気は通じていませんでした。経済特区建設に伴って、更にコンテナターミナルを拡張・改良工事を行い原油などを取り扱う多目的ターミナルが建設予定で、港の洒落た電灯群にもきっと灯りが点くでしょう。