インターネット断線と「ベトナム最大のIT企業FPT」 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 先週金曜日夕方からインターネットが使えない状態です。原因は日本人の事務所管理人がプロバイダー・FPTにインターネット料金を支払っていなかったため。管理人によると、料金請求が来なかったから支払わなかったとのことでした。

 タイで個人的に私も同じ目にあったことがあります。しかし、すぐにプロバイダーに電話して支払いに行きました。その翌月も(予期した通り、シラー)請求書が来なかったので猶予期間が終わって断線する前に料金を支払いにいき、更に確実に請求書が来るように手続きを取らせた経験があります。アジアではこれがスタンダードなので予期可能なのです。

 ここはベトナムなのですから、日本のように発展を既に終了した超効率的な(しかしコストの高い)社会とは違って、こうした不都合(請求書が来ないなど)も多々あります。しかし、予期可能な不都合です。アジアスタンダードですから。(^O^)但し、管理人は特別な管理責任を負っているのですから今後はしっかりとアパート管理をしてもらいたいと思います。

 長くアジアに住んでいるのに日本人社会に埋もれていると、このようにベトナム企業の言うがままの受身の姿勢になるのかもしれません。

 耳に挟んだだけの話ですが、ベトナム人と日本人の間には全く議論がない日系工場もあるそうです。つまり、相互コミュニケーションはないわけです。例えば、(逆に)存在するのは「上から下」への命令だけ。ベトナム人労働者が何か提案してそれが受け入れられるという土壌はありません。日本側はそれを相手にしませんし、聞き流します。そして単に指令を与えるだけとなるそうです。

 ということで、仕方が無いので現在はホテルのカフェでこれを書いています。書類(つまり「データ」)がないので非常に仕事しづらいです。しかし、ベトナムの一流カフェはWIFIが可能でラップトップ持参のベトナム人若者も多いです。

 FPTの名前が出てきましたので、FPTというベトナム企業の概略を書きます。

 FPTはベトナムの情報技術(IT)企業最大手で国内ソフトウェア市場シェア50%を誇ります。1988年の創業以来、常にベトナムのIT業界をリードし、1997年1月にFPTインターネットセンターを設立。ベトナム初のインターネットプロバイダー(ISP)になりました。傘下企業14社を持つほか、FPT大学という私立大学やシンクタンクも運営する一大企業グループです。顧客には本田技研、日立、NTTデータなど日本企業も多く、現在、SBIホールディングス(港区)とネットバンキングサービスのノウハウ供与などで提携関係にあります。

 同社の強みはベトナムでは人件費が中国やインドに比べて2~3割安く価格競争力があるところ。05年11月には日本法人を設立。日本のITベンダーや企業からの業務システム、パッケージソフト開発受注を狙っています(参考、「アジア二季報」)。

「アジア二季報」のベトナム・タイの部分は私が書きましたので引用上の問題はありません。

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 FPTの株価チャート(過去一年)
 出所:ホーチミン証券取引所ウェブサイトより