昨日に続いて、SET指数のチャートをアップします。昨日のチャートとの違いは「トータルリターン指数」であること。つまり、配当収益などを考慮したチャートで、タイ市場のような市場平均配当利回りが大きな市場では市場の実態をより正確に表します。
投信運用会社の大概のファンド運用レポート(週次、月次、決算時)のチャートは、ファンドの運用成績とベンチマーク(配当などを考慮してないもの)を比較しています。配当を考慮しているファンドと配当を無視しているベンチマークを比較したら、当然、ファンドの運用成績の「見かけ」が良く見えます。非常にトリッキーですね。
更に言えば、基準価額は元本を割っているのに収益分配金を多くだしすぎている投資信託の多いことには驚きます。これらは総て運用上ではなく「営業上の理由」からそうしていると思われます。まさに朝三暮四そのものだと思います(必要のない収益分配金への課税がされている可能性も大いに有ります)。
(配当考慮後の)SET指数のチャート。チャートをクリックすると拡大します。
少し見難いですが、昨日のSET指数のチャートと見比べていただければと思います。現在のSET指数は、既に2007年半ばの水準まで戻しています。言い換えれば、現在のSET指数は2年少し前の水準まで戻しているのです。
チャートを見る限り、日本市場や欧米市場と比較するとSET指数は「最後に下落且つ最初に上昇」しています。こういう動きを「強いチャート(レジリアントなチャート)」と云います。
これは、あくまでチャート分析をしたのみです。「株はタイミングが総て(安きを買い、高きを売る)」だということを念頭に置いて慎重にトレードしましょう。