「北方のバラ」とよばれる、タイ北部のチェンマイでは5月27日にパンダ(チェンマイ動物園)の赤ちゃんが誕生しました。チェンマイでは7月4~6日にパンダの赤ちゃん誕生を祝福するパレードを開催予定です。
一方、8月半ばにはバンコクでパンダの赤ちゃんの命名イベントの催しが予定されています。
赤ちゃんパンダの命名イベントがバンコクで行われるのは、政府閣僚がチェンマイに行きにくいため。というのも、チェンマイはタクシン元首相の生誕地であり、親タクシン派の牙城だからです。政府閣僚がチェンマイへ赴けば、赤シャツ派のデモなどの事態になり緊張が高まることが予想されます。一方で、バンコクは反タクシン派の本拠地です。
不況、新型インフルエンザ、政治混迷の悪影響を受けているタイの観光業ですが、特にチェンマイの観光業の落ち込みが際立っています。
5年前、チェンマイの観光収入は4000万バーツでした。これは当時のプーケットとパタヤの観光収入と並ぶもの。しかし、昨年、チェンマイの観光収入は3000万バーツ以下。
一方、(昨年の)プーケットとパタヤの観光収入は、それぞれ1億バーツ、7000万バーツ。特に、(ハイエンド・マーケットで欧米人や日本人の人気を集めるプーケットの強さと)チェンマイの後退が目立ちます。
2009年に入ってチェンマイへの観光客は前年比20%減少。ホテルの空室率は80%と無惨な状況となっています。
ところで、北部タイに近い「中国」の雲南省西双版納(シプソンパンナー)タイ族自治州景洪では今年の観光収入は1000万元を突破、前年同期比25%増加しているそうです。これも中国の「内需」パワーか。
今年のチェンマイ観光業は中国から借りている赤ちゃんパンダ頼りになりそうです。
(お知らせ)
来週は、日本に私用で帰国するため当ブログはお休みします。
また、7月6日(月)スペシャル・ホリデー、7月7日(火)アサハブーチャ(三宝節)のため、7月6日、7日とSET市場は休場になります。