タイの5月輸出27%減、7カ月連続2桁減 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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 タイ商務省が19日発表した貿易統計(速報値)によると、5月の輸出額(米ドル)は前年同月比26.6%減の116億5650万米ドルでした。

 2桁減は7カ月連続で26.6%減は今年最低。工業製品が25.2%減、農産物・加工品が26.9%減。ほぼ全ての品目が前年同月比で減少するなかで、冷凍エビ、砂糖がそれぞれ11.8%増、26.1%増となっているのが目立ちます。

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 (注、グラフをクリックすると拡大できます)

 輸出先別では、東南アジア諸国連合5カ国向けが36.2%減、日本向け35.7%減、欧州連合15カ国向け35.2%減、米国向け29.9%減、中国向け10.9%減。中国向け輸出が「底堅い中国内需」を背景にレジリエント(resilient,「弾力のある」「すぐ元気になる」、関西弁の「しぶとい」の意)な動きをしています。

 一方、輸入額(米ドル)は34.7%減の92億5,140万米ドル。貿易黒字は24億500万米ドル。

 1~5月の輸出額全体は前年同期比22.9%減の558億7250万米ドル、輸入額は36.8%減の458億1780万米ドルで、貿易黒字は100億5470万米ドル。

 決して良くは無い貿易統計ですが、バンコクのある日系大手商社マンによると「タイ景気は、一時よりは良くなっている印象」とのこと。また、バンコク都心部アソーク交差点に「酷い渋滞が戻ってきた」との声も一部にでてきています。