ヴェルディ 4-1 徳島@霞ヶ丘
1 2 3 を待たずに全52節の旅がはじまった。
旅立ちにふさわしい、すばらしい青空。そして、改修中とはいえ聖地・国立。舞台は整った。
スタメンに名を連ねたのは、
バジーリオ 平本
永井 大橋
大野 金澤
藤田 萩村 戸川 柳沢
水原
となった。対する徳島のメンバーには、トップ下に玉乃淳の名前が。徳島の選手紹介アナウンスの際は、そこだけに大ブーイングが起こる。それが礼儀だということはする方もされる方もわかっているはずだ。
徳島は基本的にバランスのよい堅守速攻型で、攻撃の中心になるのは左ウイングの片岡とターゲットの羽地。ここに玉乃がどういうアクセントを加えるかがポイントだが、無理に人数を割いて攻めてくることはないだろう、とタカをくくっていた。
そしたら立ち上がりからすさまじい勢いで前線から追い込んでくる。ボランチやサイドバックあたりにプレッシャーをかけてくるのだ。シーズン前の練習試合でいうならば、ジェフならば2列目の大橋あたりが持ったときに強くなっていたプレスのアクセントが、国士舘だともっと高い位置のボランチやサイドバックのボールを狙っていたのと同じだ。
技量の差ははっきりとあるので、うまくいなせれば問題ないのだが、初戦の過緊張からか、全体の動きが悪い。パスミスが連続し、持ちすぎでボールを失い、苦し紛れの縦ポンがタッチラインを割り、気の短い観客からはブーイングが飛ぶ。悪い連鎖になっている。
サイドで簡単に数的不利にされて、早く修正しなくては、こんな状態で失点すると辛いぞ、と思っていた矢先に、CKからゴールを割られる。混戦気味だったのでファウルがあったようにも思えたが、ゴールは認められた。どういうわけか、セットプレーの弱さはお家芸と化している。
昨季初昇格して8位だったチーム相手に先制点を奪われ、最悪な雰囲気になったが、前半ロスタイムのCKを萩村(反対ゴールだったのでその瞬間は誰だかさっぱりわからなかった)が決めて追いつく。この得点は大きかった。0-1のままだったら、徳島を後半さらに勢いづかせてしまったことだろう。
ハーフタイムに練習に出てきた選手の中に、アナイウソンがいないことに気付いた。後半開始から永井を下げて投入というのは予想通り。これで攻撃のリズムが生まれた。徳島のプレッシングも前半に比べると明らかに弱い。中盤でパスが回り始め、大橋のキープ、アナイウソンのドリブルでチャンスが広がっていく。
アナのスピードに振り切られ、徳島DFが後ろから引っかけて(TVで見ると微妙ではあるけど)PK。こういうシーンが多いようならば、得点力は相当期待していいかもしれない。ブラジル人とはいっても白人系なのに、すばらしいスピードを持っている。当然このタイプはJ2では必要だ。
勝ち越したあとは余裕をもって試合を進めることができた。中盤での圧倒的なパス回しはちょっと見物だった。相手の戦意を喪失させた大橋のFKの弾道の美しさに、ゴール裏は酔いしれた。真裏にはTVカメラが入っていなかったので、あの軌跡を目撃できたのは、ゴール裏サポへのご褒美にも思えたし、大橋からの挨拶状がわりとなったが、がっちりサポの気持ちを掴んだはずだ。
全得点がセットプレーからでシュート数で負けている、というのは反省材料かもしれない。「嬉しいけど喜べない」という監督の心境がよくわかる。しかし、昨年の京都、一昨年の川崎とJ2で独走したチームは、内容が悪くても勝ち点3をもぎりとっていた。そういうタフさや効率の良さがないと、J2を勝ち抜くことはできない。喜びすぎてはいけないが、価値のある初戦の勝利だ。