最近、小売業従事者として色々と思うところがある。
もはや会社ではなく、業界や取り巻く環境に対する不信感や虚無感。
何が楽しくてこの仕事しているんだろう、と。
思えばもう20年近く、会社や立場は違えどこの業界で仕事を続けている。
初めてこの業界に足を踏み入れたのは、02年夏。
大学1年の夏休みに人生初となる、今はもう存在しない八王子市内に数店舗あったディスカウントストアでバイトを始める。
イメージ的にはダイクマ(これも分かり辛いか)。
接客が初めてだから言葉遣いが分からない
あと上司や先輩バイトとの接し方が分からない
配属部門がペット用品や園芸用品だったが、商品名だったり用語が分からず右往左往。人も少なく分からなくても誰にも聞けず、時間ばかりが過ぎお客様に怒られたりもした。
客注の受け方が何度教わっても理解できず、ものすご~く迷惑をかけた。
商品の名称、品番、型番、個数、色、、、今思えば非常に簡単なものだったけど、何かとても難しく感じた。
そんなこんなだったので夏休み一杯で退職。バックレはしなかったけど、なんだかな~って感じだった。
それから年が明けて03年1月。
多摩地域に数十店舗ある所謂近所のスーパーでバイト開始。
ここでの経験が今の自分の小売業の働き方の基礎になった。
18時から24時というシフトで、総菜部門。主に後片付けなので、難なくこなせた。先輩も感じが良く輪にもすぐ入れた。
それから数か月、勢いで幼馴染を何故か勧誘(笑)。彼もバイト探し中だったのですぐ入社。気心知れた人が同じ職場にいると安心する。
彼が惣菜部門に配属(新人向け部門だったんだろうか)されると、鮮魚部門へ移動。
生臭さに悩まされるが、バレないよう寿司刺身食べ放題。今思えば絶対社員にはバレてたよね。その立場になると気付く不思議。
そして作業の空き時間にグロサリー部門の品出し応援。
そういうのが多くなり気付くと、週3鮮魚週1グロ的なシフトへ。
3部門経験と一番人数の多いグロサリー部門で仕事をすることで、仕事仲間の輪がメチャクチャ広がる。ここからが人生史上最高に楽しいバイト環境の始まりとなった。
夏過ぎには今でも飲み友達の1学年後輩が入社。年末前には家も近所の1コ上の先輩が入社。この2人とはものすごく気が合い、仕事前から終わった後もず~っと話してた。もちろんすごく下らない話だけど、全然飽きない。明け方まで店の裏で缶ビール飲みながら駄弁ることも(笑)。
次の年、先輩勢が大学卒業に伴い退職。人が減り仕事もきつくなるが、夏前には上記先輩の高校の後輩で同級生が入社。競馬という共通の趣味もあり即意気投合。その頃には自分のシフトもグロサリーメインになり、当時大学2年→3年なので、同い年の仲間も多くなって良くも悪くもますます学校の延長状態に(笑)。
むしろ大学の友達より遊ぶ時間が長い。最早バイト自体がその感覚(笑)
競馬トーク、今ハマってるゲーム、職場の原付ブーム、とにかく色々なことがあった。
というわけで調子に乗ってしまった時期もあり、夜間責任者の方にすごく迷惑をかけたこともあった。その立場になるとわかる不思議。
就職活動時期になると、仲の良かった人達は皆、学年自体は1個下で幼馴染と自分とまだ就職先の決まらない先輩の意見交換会に。
先輩達も多数、幼馴染も在学中に就職できなかったのであまり参考になってなかったのかも。
というか就職氷河期最終世代だったんでやむなし。
1学年下の世代は全員就職決まったんで、1つ学年違うだけでここまで違うとは、恐るべし就職氷河期
何とか内定もらえたので4年の夏頃から鬼のようにバイト。
例の先輩はバイク事故をきっかけに退職(確かバックレ)、気付くと自分と幼馴染が最年長&最古参に。
立場上、指示を出さないといけない&頼られる存在って難しい。
仲間意識が強く、縦の関係が薄い関係だったから言うほどだけど、幼馴染ともども後ろからくっ付いていくタイプだったのでこの時期は2人とも大きく成長したんじゃないかと思う。
そして大学卒業と共に、バイト先、バイト仲間ともお別れ。
もちろんそれ以降もしばらくは交流はあったけど、今では例の後輩以外は音信不通。
今思うとたった3年くらいのバイトだったけど、もっとずっと長く勤めていたような気がする。それだけ濃密な時間だった。
間違いなく今の自分の人格形成に大きい影響を及ぼした職場だった。
今尚、小売業界で飯を食ってるのは愛着とあの頃の思い出を引き摺ったままなのかも。
大学卒業後の新卒ですぐ辞めることがなかったら、またこの業界に戻ってくることもなかったとも思う。
経験と楽しかった頃の記憶。
自分の成長。これからが長い先の人生
成長を止めるにはまだ速いよね。。。