関東大学女子駅伝/学芸大新記録で13位でした
「記録室」に結果がアップされていますが、それとは別に詳細なレース状況などをご報告させていただきます。
9月29日に第19回関東大学女子駅伝対校選手権大会が千葉県印西市の千葉ニュータウン周回コース(6区間30.6km/9:30start/24校出場(別にオープン3チーム=計27チーム)で行われました。
15年連続16回目出場の東京学芸大学は、1時間47分53秒の学芸大新記録で総合13位でした。
記録は、目標としていた「1時間48分19秒の学芸大記録の更新」を達成することができましたが、順位は目標としていた「12位」にあとひとつ、12秒及ばずに達成することができませんでした。
当日は、陸上部の全部員を含め、OB・OGの方々、選手の家族の方々など、沿道から多くの応援をいただき、選手の背中をあと押ししてくださいきました。中には、愛知県から夜行バスで駆けつけてくださった方もいらっしゃいました。
「記録室」にあります駅伝主将である本田理美(3年)のコメントをこちらにも掲載させていただきます。
<駅伝主将・本田理美からのご報告とお礼>
「12位の立教大学とは12秒差、11位の国士舘大学とは33秒差で、あと一歩及びませんでしたが、学大新記録を樹立する事が出来ました!!
選手からは沿道からのたくさんの応援がとてもうれしかったということでしたので、皆さんの応援が大変力になったのではないかと思います。
今後、チームとしては12月23日に行われる全日本大学女子選抜駅伝の出場を目指して頑張ります。本当にありがとうございました。」
(注)上述の「全日本大学女子選抜駅伝」には、10月末の仙台での「全日本大学女子駅伝」の上位12校が出場権を獲得。それ以外のチームからは2013年4月1日以降12月1日までの5000mの平均タイム(上位7人)で上位の6校が出場。別に「東日本選抜」「西日本選抜」の2チームの計20チームが出場します。東京学芸大は、5000m平均記録による上位6校での出場を目指します。
<東京学芸大学の結果>
・全チームの詳細な結果は、下記の関東学連HPをご覧ください。。
http://www.kgrr.org/
・「★」は、現行コースでの学芸大最高記録。「☆」は、同タイ記録。
区間/距離 /氏名 (学年)通算成績 区間成績
1区/4.6km/今村宥美(1)17) 16.24. 17) 16.24.
2区/4.5km/鈴木翔子(2)18) 32.20. 16) 15.50.
3区/3.3km/山田はな(1)15) 43.44. 10)☆11.30.
4区/5.8km/渡邉志穂(1)14) 1.04.04. 13) 20.20.
5区/4.6km/渡邊望帆(4)13)★1.20.39. 10)★16.35.
6区/7.8km/柴田千歳(4)13)★1.47.53. 13) 27.14.
総合/30.6km/ 13)★ 1.47.53.
<総合の成績>
・対校の部
1) 1.38.55. 大東大(シード校)
2) 1.40.19. 城西大
3) 1.40.35. 日体大
4) 1.40.47. 順 大
5) 1.41.07. 東農大
6) 1.41.12. 玉川大
7) 1.42.51. 東洋大
--以上、全日本出場(9位・筑波大もシード校で全日本出場)
8) 1.42.59. 白鴎大
9) 1.43.06. 筑波大(シード校)
10) 1.44.38. 中 大
11) 1.47.20. 国士大
12) 1.47.41. 立 大
13) 1.47.53. 東学大 =大学新記録
14) 1.48.34. 日 大
15) 1.48.51. 松蔭大
16) 1.52.28. 城西国際大
17) 1.52.55. 都留文大
18) 1.53.09. 日女体大
19) 1.54.31. 東女体大
20) 1.59.29. 埼玉大
21) 2.06.38. 上智大
24) 2.11.45. 日女大
・オープンの部
-) 1.44.01. 東農大
-) 1.44.14. 玉川大
-) 1.45.35. 城西大
・今回の東京学芸大の「1時間47分53秒」は、「13位になったチームの記録」としては現行コースでの歴代最高タイム(従来は、前回13位の国士舘の1時間48分23秒)。
・2008年の優勝校である日大(14位)に勝ったのは、2002年以来11年ぶり。城西国際大(17位)に勝ったのは2001年以来12年ぶり。
<各区間ごとのレース状況>
---(1区/4.6km)---
1区・今村宥美(1年)は、1500mが専門(5000m17.59.92)。
専門種目の3倍以上の距離ということで、最初に無理をしてしまい後半で「ぱたり」と止まってしまう可能性も心配されていました。
先頭の最初の1kmが3分05秒と例年よりもかなり速い展開となりました。今村は、無理して先頭集団にはつかずに城西国際大の選手(3000m10.04.73)の横について走り、3分13秒で20位くらいの通過。それでも今村にとってはかなり速いペースでした。
心配された後半も大きく失速することなく16分24秒の同タイムで城西国際大に僅かに先着して17位で中継しました。
本人の目標であった「16分10秒」には及びませんでしたが、1区はレースの流れもあるので単純にタイムだけでははかれないものがあります。スタッフの目算は、「16分25秒」でしたので、予定通りの走りで「大役」を果たしました。
総合順位で12位争いのライバルとみられた立教大は、エースの藤ノ木選手(5000m16.28.96)が15分09秒で走って5位、その差は1分15秒。同じく12位争いのライバルと思われる国士舘大は13位・15分56秒で28秒差。
国公立23大学対校戦の仲間である都留文科大が10位・15分50秒、同じく「23大学仲間」である茨城大が14位・16分09秒、埼玉大も22位・16分47秒で頑張っています。
---(2区/4.5km)---
2区・鈴木翔子(2年)も800mが専門(練習の4km14.22.8)。
5倍以上の「4.5km」の距離と途中に数カ所あるアップダウンに本人も少し不安を持っていました。
しかし、練習の4kmタイムトライアルでは、3km以降をしぶとく粘る走りをみせ、夏合宿のクロカン練習でも上り下りをうまく走れていました。
2km付近では、同時にタスキを受けた城西国際大の選手(3000m9.41.41)に20mくらい離されていましたが、最終的には2秒遅れの18位で中継。区間記録は、15分50秒(区間16位)で、「本人の目標」と1秒の狂いもなくピタリ同じでした。
昨年、鈴木は3区(3.3km)を走り、その時も「本人の目標」と1秒の狂いもない11分30秒でした。2年連続での「ピタリ賞(?)」です。
この区間を立教大の田巻選手(3000m9.53.71)は15分00秒(区間11位/通算9位)で走ってその差は1分15秒から2分05秒に。
国士舘大も比留川選手(5000m17.06.40)が15分09秒(区間13位/通算12位)でカバーし、その差は28秒から1分09秒に。
14位・都留文科大とは34秒から27秒差に、15位・松蔭大とは3秒から15秒差に、16位・茨城とは15秒から13秒差に。
一方、後ろの19位・日女体大とは8秒から21秒差に、20位・東女体大とは1秒から44秒差に、21位・聖徳大とは16秒から48秒差に広がりました。
---(3区/3.3km)---
3区・山田はな(1年)も鈴木と同じく800mが専門(練習の4km14.15.7)。
しかも「400m・800m型」の選手です。
18位でタスキを引き継ぎましたが、1km地点に待機していた部員からの情報では「山田は、15・16・17位の集団」とのことで順位を上げます。
残り500mくらいの地点で山田は、15位。
城西国際大の選手(3000m9.58.91)が10m~15mくらい後ろにいました。
最終的にはラストスパートで城西国際大に15秒差をつけて4区に中継。3人抜き(茨城大、松蔭大、城西国際大)です。
山田の区間記録は、11分30秒(区間10位)で2区の鈴木と同様に「本人の目標」とピタリ一致。鈴木が昨年マークしたタイムともピタリと並ぶ「学芸大最高タイ記録」でした。
なお、3区での「区間10位」は、学芸大としては歴代最高順位でした。
4区への中継時点で、ライバルの10位・立教大の選手(5000m17.28.71)とは2分05秒から1分50秒差に、12位・国士舘大(1500m4.45.79の選手)とは1分09秒から49秒差に。
13位・日大との差は53秒から38秒差に、14位・都留文科大とは27秒から16秒差と縮まってきました。
後ろの17位・松蔭大とは35秒差、18位・茨城大とは54秒差、19位・日女体大とは1分08秒差、20位・聖徳大とは1分40秒差、21位・東女体大とは1分52秒差です。
---(4区/5.8km)---
4区・渡邉志穂(1年)は競歩が専門(日本インカレ1万mW6位)です(5000m17.25.40)。
これでこの区間は2011年と2012年に走った五井愛乃(3年)に続き、3年連続で競歩の日本インカレ入賞者が受け持つことになりました。
渡邉は、春日部東高校の時に高校駅伝の埼玉県大会や関東大会で1区6kmの経験があり、距離への心配はありませんでした。が、ひとりできちんとペースを刻んでいけるかどうかが唯一の不安材料でした。
3.3km付近では10位・立教大の藤森選手(5000m17.13.53)、12位・国士舘大の嶋守選手(5000m17.06.00)と少し差が広がりましたが、13位・日大の松本選手(5000m16.33.1)とはほぼそのままの差。
前回5位で、全日本に行った中央大はやや苦戦していて立教大と国士舘大の間の11位で通過。しかし、アンカーに篠塚選手(5000m15.57.40)が控えているので、最後に浮上してくるするはずです。
渡邉は、都留文科大の選手(3000m10.02.42)をかわして14位に進出。
16位以下のチームとはとは少しずつ差を開いていきました。
5区への中継は14位。
10位・立教大とは1分50秒から2分12秒差に、12位・国士舘とは49秒から1分14秒差に、13位・日大とは38秒から25秒差となり背中がかなり大きくなってきました。
後ろの15位・松蔭大とは35秒から39秒差に、16位・都留文科大とは16秒の負けから逆転して53秒差に、17位・城西国際大は15秒から1分04秒差に広がりました。
渡邉の区間記録は20分20秒で区間13位。
本人の目標には20秒及びませんでしたが、コースのアップダウンを考慮したスタッフの目算は20分15秒で、しっかりと役目を果たす走りでした。
---(5区/4.6km)---
5区はこの区間を担当するのが3回目の渡邊望帆(4年)です(5000m18.02.47)。
過去2回は、17分46秒(2010年)と17分34秒(2012年)でした。
このところの練習状況は上り調子で、それよりも1分近くは速く走れるのでは? という感じでした。
といっても、今シーズンは決して順調ではありませんでした。
4月20日に18分16秒80で走りましたが、それ以降は19分台後半の連発で、8月3日の全国教育系大学の5000m(オープン)では体調不良もあって19分51秒70もかかってしまいました。
本人も「今年は駅伝メンバーに入るのは厳しいかも?」と思っていたようです。
ただ、教員採用試験の都合でひとりで走った夏合宿の5kmタイムトライアルで19分20秒6。菅平合宿の5kmTTと秋以降のトラック5000mの差は1分ちょっとくらいありそうなので、ほぼ5000mのベスト(18分02秒47)に近い走りをみせました。
9月18日の「2km+2km+1km」も6分53秒・6分48秒・3分15秒でまとめ、3日後の4kmTTも自己ベスト。
タスキを受けた時に前の日大とは25秒差。最初の1kmは3分27秒の適正なペースで入って、25秒差はそのまま。
1.5km付近の上り下りを経て、3km手前で、ベスト記録でははるかに格上の日大の選手(5000m16.56.3)から30mくらい遅れた位置に。この間の2kmあまりで20秒くらい差を縮めたことになります。残りは1.7kmあまりです。
4年間の駅伝の中で、一番自信がありそうな集中した「いい顔」で走っていました。
そこから数百mで日大をとらえ、中継点では11秒の差をつけて6区にタスキをつなぎました。
渡邊の区間記録は16分35秒で区間10位。
5区の区間順位としては学芸大歴代最高。
2008年に角入千明OGがマークした学芸大最高記録16分56秒を21秒更新しました。
10位・立教大の選手(3000m10.05.29)とは2分16秒から1分27秒差に、12位・国士舘大の選手(3000m10.00.07)とは1分14秒から54秒差に縮まりました。
その両校の間の11位・中央大とは1分25秒差ですが、篠塚選手(5000m15.57.40)がアンカーなので追いつくことは無理そうです。
ここまできて、6区・柴田が立教大と国士舘大を抜くことができければ、目標の「12位」をも上回る「11位」の可能性も出てきました。
といっても、その差は、1分27秒と54秒。何とも微妙なところです。
もうひとつの目標である「1時間48分19秒の更新」は、アンカーの柴田が「7.8km27分39秒以内」でカバーできば、達成できる状況となりました。
---(6区/7.8km)---
チームの大黒柱である柴田千歳(4年)は、2010年、2011年に続き3回目のアンカー(2012年は1区)です。
1分27秒前の立教大のアンカーは5000m17分38秒59、54秒前の国士舘大は17分22秒26の選手。
16分23秒33と34分02秒20の柴田が万全の状態ならば、「7.8km」で逆転できそうなタイム差です。
11秒後ろの日大も3000m10分02秒20・5000m17分54秒5(3000mの記録からすると5000mは17分ちょっとくらいでは走れるはずですが)の選手で、本来の柴田であれば抜かれることはなさそうです。
柴田は、2010年は6区・7.8kmを26分48秒、2011年は26分18秒で走っていますので、学芸大学記録更新に必要な「27分39秒以内」は、普通であれば「まったく問題なし」の状況でした。。
ただ、今回の柴田は軽い貧血で、万全な状態ではありませんでした。
そんなことで、2年前は最初から突っ込んでいきましたが、今回は前半を抑え気味にいって後半を粘るという作戦です。
2km付近での柴田は、「ちょっと重そうな感じ」の走りでした。
中央大にかわされて11位となった立教大との差は、10秒ほど縮まりましたが、12位・国士舘大とは1分05秒差で、中継時点での54秒から11秒広がりました。
「後半勝負」の作戦通り、後半に粘ってその差を縮めていきます。
中間点で、立教大と国士舘大が並び11位争い。
柴田は、両校から1分ちょうど遅れて通過。
残り4km弱の距離での1分差は、非常に厳しい差です。
が、ここから柴田は頑張ります。
6kmあたりの坂の頂点に国士舘大、10秒ほどの差で立教大。それから30秒くらい経過して柴田の姿が見えてきました。
6.3~6.4km付近での差は、国士舘大と40秒、立教と25秒。
1.5kmあまりの残りの距離と国士舘大の選手の動きからして、逆転は無理そうな状況です。立教大の選手はかなりペースダウンしていますが、柴田もいっぱいいっぱいの走りです。
それでも柴田は最後の力を振り絞り、立教大と国士舘大との差を縮めました。
最終的に11位・国士舘大を54秒から33秒差に、12位・立教大を1分27秒から12秒の差まで追い詰めましたが、残念ながら目標の「12位」には距離にして60mほど届きませんでした。
しかし、万全ではなかった柴田の状況からすると、「よくぞここまで追い込んだ」というところです。区間記録は27分14秒、区間順位は13位でした。
ということで、「7.8km27分39秒以内」をクリア。総合記録は「1時間47分53秒」で、26秒更新の学芸大新記録となりました。
30.6kmトータルの1km平均は「3分31秒54」です。
この平均記録は、距離もコースも異なりますが、2005年に比較的平坦な国立競技場周辺で行われた時の1km平均「3分31秒76」を上回る学芸大歴代最高でもありました。
柴田自身にとって、「個人の走り」は悔しさの残るレースではありました。
が、チームとしての目標だった「学芸大記録の更新」を達成したことで、ゴール後の集合では「素晴らしい仲間と一緒に力を合わせて、ようやく学芸大新記録を出すことができました。こんなに嬉しいのは久しぶりです」と話しました。その時の笑顔が非常に印象的でした。
---(レースを終えて)---
以上のような通りで、各区間、チームとしても現在の力をほぼ100%出せたレースであったかと思います。
これまでに「区間10位以内」に入ったのは、1区(5回)、2区(2回)、6区(8回)でした。いずれも、いわゆる「ポイント区間」です。
それが今回は、3区・山田はなと5区・渡邊望帆が揃って「区間10位」となりました。1区や6区は、チームのエース級が走ることが多いので、これまでも上記のように区間10位以内に何回か入ってきました。それが、今回は3区と5区でも新たに達成できました。それだけ、今回の学芸大チームの層に厚みが増してきたということかと思います。
といっても、総合での目標順位であった「12位」まで「あと12秒」には悔しさが残ります。
1区間あたり2秒、1kmあたりなら0秒39の差です。
ひとりが1kmを1秒ずつ速く走れれば、駅伝の30.6kmなら30秒、2秒なら1分、4秒なら2分、6秒なら3分となります。
さらに、「全日本行き」のラインまでは、まだまだ「5分」もありますので、「学芸大新記録」を喜んではいられません。
応援に来てくださった前野希代子OG(愛知電機監督)から、レース後の集合で、
「1年後の自分はどうなっていたいかを思い描き、毎日毎日を積み重ねていってもらいたい」
というようなお話がありました。
「1年後の自分はどうなっていたいか」をそれぞれが思い描きながら、これからも頑張ってまいりますので、今後とも東京学芸大学陸上競技部をどうぞよろしくお願いいたします。
