学生時代、友人に勧められ「orange」を読破した。恋愛映画や漫画、ドラマが好きな私にとってこの作品はとっても大好きなものになった。
漫画最終巻の発売と共に、実写版映画も公開となり、こちらも勿論ファンとして鑑賞しに行った。この当初は映画レビューなどで「原作と違ったラストは受け付けない!」といった批判が多数見受けられたが、覚悟して観た分予想以上に感動的な内容で実写版映画も漫画もどちらも引き込まれ、大変満足した。
そんなところで今回の続編公開。観ないわけないやん?ということで、休日を利用して上映している映画館へ行きました。
ここからはネタバレを含む内容になりますのでお気を付けくださいね!
とりあえず、感想から言っちゃうと「翔と菜穂が結ばれた未来、最高かよ」です。
映画の序章は、原作アニメで翔と出会って翔が自殺するまでをコブクロの「未来」にのせて振り返る形だったんだけど、この時点で既にウルっときていました。歳です、歳のせい。
ざっくり内容綴ると、
「須和が過去の自分へ書いた手紙がキーポイント」で、須和の気持ちの後悔を消すために翔と菜穂を幸せにしようとサポートをする感じ。ざっくり。
須和は菜穂の事が好きだけど、菜穂の事が好きな気持ちと同じぐらい翔のことも大好きで、翔と菜穂のどちらかが幸せになれない未来にはしたくないと葛藤しつつも「友人」として、沢山の場面で2人が良き方向に向かうように働きかける、とっても良い男。泣けるぅ。
実写版映画と殆どは同じ内容で、翔を救うことが出来るんだけど、今回は映画タイトル通り、翔が自殺せずに生きることを選んだその後に続く未来の話。
翔が自殺してしまったあの冬から10年経った現在で、また仲間が集まって翔のことを思い出して手紙を書いたあの日、手紙が届くとは信じていなかったけどみんなで海に流した日。10年前の自分たちに届く確率はゼロに近い、ほんの僅か。
希望を託した手紙は、本人の元に届いて翔は「自殺しない」という選択をした。“自殺をしなかった翔”は「みんなと一緒に楽しいことを沢山したい」と。10年前の悪夢だった夜は、翔にとって「生きる」と決めた夢に満ち溢れた日に変わった。
後に翔は菜穂と縁結びの神社に行き、「今度は俺が菜穂を幸せにする、10年後も20年後もずっと」と告白をし、菜穂は涙を流し2人はやっと結ばれた。もどかしかったよ、君たち。
そして、菜穂と翔が恋人同士になった世界での10年後。松本市の公園へ花見をしに来た菜穂の姿。他の仲間の姿はない。
暫くして、翔がレジ袋を持って走って来た。「お待たせ」と、まるで夫婦のように。
すぐに須和が、赤ちゃんを抱っこしてやって来た。あれ、翔がいない10年後と変わってない、翔が居てもやっぱり菜穂は翔じゃなくて須和と結婚したのか。
翔が「須和のこと本当好きだよな〜ハルは」と。「本当だよね」と同意する菜穂。2人は夫婦になって、ハルという男の子を授かっていた。春生まれの男の子。翔が居ない未来での菜穂と須和との子どもは須和に似てたけど、翔と菜穂の赤ちゃんは翔に似てちょっとぽわっとしてる。
お花見を終え、急いで松本市の高台に向かう7人。周りには何の障害もなく、下には松本市、上は綺麗な山と夕焼け。みんなで夕焼けを眺める。翔が居ない未来では、「翔にも見えてるかな」「翔に悪いことした」と後悔するばかりだったみんなだけど、翔が居る未来ではとても明るくて幸せな時間になって。
夕焼けをみた翔は「オレンジだ、街もみんなも。オレンジ。」と言い、須和に「過去の自分に手紙書きたいか?」と聞かれると「うん、必ず幸せだと思える時が来るって伝えたい。」って。菜穂とハルを見つめてウルっとしてた。
翔がいる世界で、翔と結婚した菜穂、翔との間に授かったハルくん。翔とハルと一緒に、松本市の高台からオレンジの夕焼けを観た、幸せな日常。
須和が、翔の夢を見た。ベッドから体を起こすと隅に座ってる女性が。その女性は、肩を揺らして泣いていた。
菜穂は、翔の夢を見た。大好きだった翔と結婚して、大好きだった翔との間に授かった男の子と楽しそうに笑って、翔と仲間と一緒に松本市の高台から綺麗なオレンジ色の夕日を見る夢。菜穂は、涙が止まらなかった。
菜穂が旦那に、「翔の夢を見たよ」と伝えた。旦那は「そっか。」とだけ言い、もう一度ベッドへ戻り、泣いている菜穂に気付かないふりをした。
未来は、やっぱり変わらなかった。でも、手紙を書いたお陰で、翔の「生」に対する気持ちや、仲間との絆、翔という存在は変わった。プラスの方向に。もし、翔が10年後も生きてたら菜穂や須和がみた夢が、未来の世界で本当にあったのかもしれない。
未来を変えたい、未来で後悔したくない、ならば今現在が過去となる前に後悔を消していかなきゃいけない。菜穂と須和たちは、高校生ながらにそれを積み重ねてきた。未来を変えられたか変えられなかったかじゃない。その「未来」はまだ誰も知らないのだから、変わったかどうかなんて誰にも分からないもの。
出来るのは、自分の中で渦巻く後悔を未来に持ち越さないこと。それだけ。
こんなに良い映画なのにどうして2週間限定公開なんですか…。劇場も限られすぎですよ…勿体無い…。
いろんな人に見てもらいたい映画です。明日の休日を使って、原作を読み返したいと思います。頑張ります。
P.S 高野苺さま
今回の「orange -未来-」、是非番外編又は第6巻として漫画化して頂きたいです。ふわふわの菜穂ちゃんと翔が結ばれる世界の絵を、漫画として改めて読みたいです。機会があれば、、楽しみにしています!!!
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