さて、今回は月の謎について話したいと思います。

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宇宙飛行士が月面に着陸出来るようになってから、宇宙の塵に厚く包まれている月の素顔に関する研究は、新しい段階に入った。
今までの研究結果から見て、一部の科学者は、月は人工衛星であるかもしれないと、大胆に推測している。

・【月の謎①】月はいつも同じ面を地球に向けている!

古来から、世界中の各民族の天文学者は、月に対して、長期的で充分な観察を行ってきた。
月の満ち欠けは、詩人が吟じる対象である以外に、農民が耕作する際に参考とする指標であり、中国の農歴は、月の運行周期28日を基礎とする暦法であった。

ただ、人々は遥か以前から、月に関して大変面白い事実に気が付いていた。
月は常に同じ面を、我々に向けているという事である。

これは、どうゆう事なのだろうか?
長期的に観察してみると、月自体が自転しており、その自転の周期が地球の周囲を公転する周期と同じなのだ。
したがって、月がどこにあろうと、我々が地球から見た月は同一面であり、見える月面の陰影もいつも同じなのである。

・【月の謎②】月は太陽とほぼ同じ大きさに見える!

地球から見れば、月の大きさは、太陽の大きさとほぼ同じである。
「金環日食」であれ「皆既日食」であれ、月が完全に太陽と重なると、ほぼ同じ大きさに見える。
この時、太陽の光がほぼ完全に遮断されて、地球上では白昼が突如暗黒に変わり、空に星の光が見えるようになる。

天文学の研究によれば、太陽と地球との距離は、月と地球との距離の395倍であり、そして、太陽の直径は、ちょうど月の直径の395倍である。
その為、地球から月を見ると、太陽と同じ大きさに見えるのである。

・【月の謎③】月は地球の衛星にしては大きすぎる!

地球の直径は12756㎞、月の直径は3467㎞、月の直径は地球の直径の27%に相当する。
太陽系の中で比較的大きな惑星の周囲には、全ての衛星が運行しているが、9大惑星の中で、木星や土星のようなかなり大きい惑星の周囲を運行する衛星の直径は、その惑星に比べて非常に小さく、数百分の一にしか過ぎない。
それに比べ、月は地球の衛星にしてはあまりにも大きすぎ、太陽系の中で特殊な存在である。

これらの事から、科学者はある疑問を感じた。
「月は、本当に天然に形成されたモノだろうか?」。

・【月の謎④】月の年齢は地球よりも古いのか?

1969年にアポロ宇宙船が月面に到着してから、科学者らは宇宙飛行士の手を借りて、月の表面から岩石の標本を採取し、数多くの計測機器を月面に設置し、月の構造に関して、細かくデータ収集と分析を行った。

採取してきた岩石標本を分析した結果、月の表面の岩石は非常に古く、ほとんどの岩石の年齢は、地球上の最も古い岩石よりも長く、43億年から46億年もあるという事が分かった。

月の表面の土壌を分析したところ、それらも非常に古く、岩石よりもさらに10億年古いものもある。
科学者らは、太陽系が形成されたのは約50億年前の事だと推測しているが、月の表面の岩石と土壌はなぜそれほど古いのか?
専門家達は、首を捻っている。

・【月の謎⑤】月の中心部は空洞である?

月に到着した宇宙飛行士が、地球に帰還する際、月面で着陸用の小型飛行機に乗って宇宙船に戻った後、この小型飛行機を月に遺棄した。
その際、小型飛行機が月に衝突して生じた震動が、72㎞離れたところに設置された地震計測器によってキャッチされた。
その時、この震動は15分以上続いた。
それはまるで、大きな金槌で鐘を叩いたようなもので、震動は長く続き、なかなか消えなかった。

物理学の原理から言えば、空洞の鉄球を叩くと、震動が長く続くが、中まで詰まった鉄球を叩くと、震動は短時間で止まる。
月の震動が長く続いた事から、科学者は月の中心が空洞なのではないかと考えるようになった。
さらに、中まで詰まった物体が衝撃を受けると、2種類の波を計測出来る。
一つは縦波であり、もう一つは表面波である。
しかし、中が空洞の物体は、表面波しか計測できない。
月面に設置された地震計による長時間の記録の中に、縦波は計測されず、すべて表面波であった。
これらの事から、科学者は、月の中は空洞状であると推定した。

・【月の謎⑥】月は金属の外殻に包まれている?

宇宙飛行士が、電動ドリルで月の表面に穴をあけようとしたところ、かなり硬くて中々上手く出来なかった。
月の表面が土と岩石で出来ていれば、これほど硬くて開けにくいはずがない。
その後の分析で、月の表面は固い金属で包まれている事が分かった。
この金属は、宇宙船を作る時に使うチタンであった。
この事から、月は中心部が空洞の金属球であると推定されている。

この発見から、専門家は長い間解決出来なかった問題に回答を得られた。
月面に隕石の衝突による穴がたくさんあるが、不思議な事にそれらの穴は非常に浅いものばかりである。
科学者の推算では、直径16㎞の隕石が時速5万キロの速度で地球に衝突すれば、表面にその直径の4~5倍にあたる60~80㎞程度の深さの穴が形成される事になる。
ところが、月面上で最も大きなガガーリン・クレーターは、直径が300㎞もあるのに、深さはわずか6.4㎞しかない。
計算値から言えば、この大きさのクレーターを作り出した規模の隕石が地球に衝突すれば、穴の深さは1200㎞にも達するはずである。
どうして月面上には、そんなに浅い隕石クレーターが存在するのであろうか?
唯一可能な解釈は、月の表面が非常に硬いからである。
月面から発見された金属成分が、この問題に良い説明を与えている。

・【仮説】月は人工の物体である!

旧ソ連の科学者はかつて、「月は、表面が改装された宇宙船である」という大胆な仮説を提出した事がある。
この仮説が成り立てば、様々な月の謎を全て説明する事が出来るようになる。
この大胆な仮説は、少なからず議論を招いたものの、現在の科学者はこの仮説を認めようとする勇気が無いようである。
しかし、月は自然に形成されたものでない事は確実である。

月は、毎日同じ面を地球に向け太陽と同じ大きさに見え表面が固い金属に覆われていて長期間に渡って無数の隕石の衝突に遭っても姿が変わっていない。
もし、自然の天体であるなら、このような特徴は備えていないはずである。