脚本家やエッセイストとして活躍した
向田邦子が愛用した言葉に
「冥利が悪い」があります
出先で買い物をして荷物が増えると
傘をさすことができなかった
うちまでひと息という近さなので
車に乗るのも冥利が悪い
一度でいい
一人で一個、いや半分のメロンを
食べてみたいと思っていた
ひとりで働いているのだから
しようと思えば出来ないことはないのだが
果物に三千円も四千円も払うことは
冥利が悪くて出来ないのである
『冥利が悪い』は
「贅沢すぎる」や「もったいない」と
言い換えることも出来る
しかし、それだけでは言い表せない
ニュアンスがあります
【冥利】とは
良い行いの報いとして神仏から受ける
利益、恩恵、幸福のことです
『冥利が悪い』には
贅沢すぎて、もったいなすぎて、
罰が当たりそうで、神仏に申し訳ない・・・
そんな意味を含んでいます


