私の母は三姉妹だった

母が小学校低学年の時

実母が亡くなり

小学校高学年だった長女は

その家に残ったが

 

次女(母)と三女は

それぞれ他の家の養女となった

 

 

 

 

 

 

 

それから十数年後

戦争が終り戦地から帰った父と

母は結婚した

 

 
父には妹(私の叔母)がいた

 

 

 

 

私が子供の頃、お盆や正月に

県外に住んでいる叔母が

我が家に里帰りしていた

 

 

私は子供だったが

父と母と叔母の関係に

とても違和感を感じていた

 

特に義理の仲であるはずの

母と叔母の接し方が

理解出来なかった

 

 

 

いつも控え目な母が

叔母には強く意見するのだ

それに対して叔母も負けずに

言い返していた

そこに父が割って入り

三人がそれぞれ言いあっていた

 

まるで三人が本当の

兄妹(きょうだい)のようだった

 

 

 

 

 

 

中学生の時

母と叔母が本当の姉妹だと知った

 

 
あの三姉妹の
次女(母)と三女(叔母)だった
 
それぞれ別々の家で育った姉妹だが
父と母が結婚したため
実の姉妹が義理の姉妹に
なったのだ?
 
 
 
 
もともと三人は
漁港のある小さな町で育ち
母と叔母の関係の事もあり
 
親戚の従兄妹(いとこ)か
兄妹(きょうだい)のような
関係だったようだ
 
 
 
 
三人とも十数年前に亡くなったが
今頃、あちらの世の中で
兄妹(きょうだい)仲良く
言い争っているのだろうか・・・