古都の寺院の隠された真実を求めて-201209122058000.jpg
額安寺「十一面観世音菩薩」の御朱印
古都の寺院の隠された真実を求めて-201209122059000.jpg
額安寺「虚空蔵菩薩」の御朱印
古都の寺院の隠された真実を求めて-201209131133000.jpg
祈りの回廊 秋冬版リーフレットより
古都の寺院の隠された真実を求めて-201209131131000.jpg
祈りの回廊 現地特別講話リーフレットより


 一昨日、額安寺を訪ねた時、受付に、こちらのお寺で執事的なお仕事をされている大場さんがおられたので、以前、一度御朱印は頂きましたが、室生寺で購入した大判の御朱印帳にお願いしてから、本堂の十一面観音立像、虚空蔵堂の虚空蔵菩薩半跏像を拝観させてもらいました。 

 小林剛氏が論文を書かれた頃には、額安寺関連の古文書は、まだ世に出ておらず、奈良時代の安置仏像について推理する事は難しかったようですが、堀池春峰氏により紹介された額安寺文書により、後世の史料にはなりますが、額安寺の奈良時代の安置仏像を推理する事が出来ます。 

 金堂には本尊として釈迦如来像が安置されていたようなので、現在、興福寺国宝館に安置されている十大弟子と八部衆像は、元は、この堂に安置されていたと考えられます。 

 また講堂には薬師如来像が安置されていたようです。 

 これらの本尊は、室町時代の兵火で失われ、それ以外の仏像でも、この兵火で失われたものが多々あったと思います。 

 しかし、金堂に安置されていた十大弟子と八部衆の像は、鎌倉時代に興福寺に移入されたおかげで、この難を免れ、今日まで伝えられています。 

 今年秋冬の祈りの回廊の特別開帳の一環として、額安寺では10月1日(月)から31日(水)まで忍性菩薩骨蔵器等を収納する収蔵庫が特別公開されます。 

 また10月10日からは、来月落慶の仏舎利殿にも入堂できるようです。 

 10月20日(土)には祈りの回廊 現地特別講話の一環として額安寺では、喜多信子副住職による「お釈迦様と聖徳太子と額安寺」と題した講話が開催されます。
 こちらの講話は9月24日が応募締切になっていますので、興味のある方は巡る奈良実行委員会事務局に問い合わせて、このリーフレットを入手した上で往復はがきで申し込んでいただければ幸いです。 


巡る奈良実行委員会事務局
奈良県観光局 ならのにぎわいづくり課内 
TEL0742‐27‐8974