古都の寺院の隠された真実を求めて-201208122110000.jpg
十一面観音立像

 前に書かせてもらいましたが、8月5日、滋賀県長浜市高月町で開催された「第28回 観音の里 たかつき ふるさとまつり」に事前に周遊バスツアーに申し込んで参加させてもらいました。 

 朝9時20分にJR北陸本線 高月駅 東口に集合で、まず最初に向かったのは高月駅のすぐ近くにある浄光寺でした。 
 こちらには本尊として十一面観音立像が安置されています。 

 お寺の世話係をしておられた地元の方から頂いたリーフレットには下記のような説明が載せられていました。 

 延暦年間(782~806)に、僧最澄(伝教大師)が、当郡の名山、已高山(木之本町古橋)に留錫された時、当寺を建立され厳長寺と号しました。往時は、繁栄した寺院であったが、天正元年(1573)5月に浅井氏の兵が織田家の軍に抗した時、隣郷の雨森の磧(かわら)で戦いが展開され、その兵火にあい焼失しました。その金堂跡に再び堂舎を建立し、本尊である十一面観世音菩薩を安置されました。 
 なお、本尊は最澄(伝教大師)の御自作と伝えられておりますが、詳しいことは定かではありません。 

 高月町発行の「高月町観光ガイド・ルートマップ」には、「正面には十一面観音、左右に阿弥陀如来、薬師如来の三尊が安置されています。いずれも同じ仏師の手によるものとみられ、室町時代の作です。」と紹介されています。 

 後者の解説が正しいような気がしますが、彩色も、かなり綺麗に残っていて穏やかな表情が印象に残る観音様でした。