まだたっぷりと湿度を含んだもわっとした空気が頬に張り付く、夏も終わりに近づいた8月19日(日)、上海のロックシーンで輝きを放つ2組が、SUMMER SONIC 2012出演の勢いそのままに、青山月見ル君想フにて日中交流バンドイベント「ROCK THE NIGHT IN TOKYO」に出演。その2組の名はMERCY&SORROW(大悲)、そして Forget And Forgive。ともに上海で活躍中の彼らは可憐な花を添え会場を大いに沸かせた。日本からは、昨年上海公演を果たした中華DUBバンド「泰山に遊ぶ」と、東北地方の民謡をアレンジしたジャパネスク・ミクスチャーバンド「アラゲホンジ」が参加 。
Forget And Forgiveの楽曲は、滑らかで耳障りのいいメロディーや華麗なインストルメンタルに酔いしれていると、突然ボーカルが何かに取り付かれたかのようにシャウトする。一つの楽曲の中に意外性のある場面展開がいくつも織り込まれ、あっという間に聞き手を自分たちのテリトリーへグイグイと引き込んでいく。
「ROCK THE NIGHT IN TOKYO」の来場者は3人に1人が中国の方だったという。両国には今も昔もあらゆる問題が山積するが、そんなことは二の次で同じ宇宙船に乗る「地球人」という気持ちで寄り添っていきたいものである。この日、音楽の力で一つになれることが証明されたのは紛れもない事実なのだから。