アジアのバンド交流の窓口 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・






まだたっぷりと湿度を含んだもわっとした空気が頬に張り付く、夏も終わりに近づいた8月19日(日)、上海のロックシーンで輝きを放つ2組が、SUMMER
SONIC 2012出演の勢いそのままに、青山月見ル君想フにて日中交流バンドイベント「ROCK THE NIGHT IN
TOKYO」に出演。その2組の名はMERCY&SORROW(大悲)、そして Forget And
Forgive。ともに上海で活躍中の彼らは可憐な花を添え会場を大いに沸かせた。日本からは、昨年上海公演を果たした中華DUBバンド「泰山に遊ぶ」と、東北地方の民謡をアレンジしたジャパネスク・ミクスチャーバンド「アラゲホンジ」が参加

MERCY&SORROW(大悲)は、それぞれの時代で渦巻く悲しみや生きることの切なさ、幸福の裏に隠された憂いを独自のサウンドに乗せる。行き場を失った心のような浮遊感が漂うエレキギターのイントロから始まる「1945」は、文字通り1945年人類史上初めて使用された原子爆弾を背景に、破壊や憎しみなどの悲惨さを表現し、平和や幸福と対比させる効果で聞く者の心に強く訴える。

Forget And
Forgiveの楽曲は、滑らかで耳障りのいいメロディーや華麗なインストルメンタルに酔いしれていると、突然ボーカルが何かに取り付かれたかのようにシャウトする。一つの楽曲の中に意外性のある場面展開がいくつも織り込まれ、あっという間に聞き手を自分たちのテリトリーへグイグイと引き込んでいく。


「ROCK THE NIGHT IN
TOKYO」の来場者は3人に1人が中国の方だったという。両国には今も昔もあらゆる問題が山積するが、そんなことは二の次で同じ宇宙船に乗る「地球人」という気持ちで寄り添っていきたいものである。この日、音楽の力で一つになれることが証明されたのは紛れもない事実なのだから。


「今後このようなイベントはもちろんの事、中国と日本のバンドが共演し、交流できる機会が増えていけば良いと思います。月見ル君想フはアジアのバンド交流の窓口のような存在を目指してがんばります。どうぞよろしくお願い致します。」店長の寺尾さんは語った。













写真提供 寺尾ブッタ&加藤晴康

日中バンド交流イベント「ROCK THE NIGHT IN TOKYO」 http://www.moonromantic.com/?p=11131